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NO.647                Ryo Onishi              10/5/2008  

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雑貨屋のひとり言

先日、私の目の前で自転車同士がぶつかりました。女子高生が横着な運転をして向かってくるので危ないなあと思っていたら、案の定、反対側からきた自転車と激突しました。たいした事故ではなかったのですが不思議なことに女子高生は謝らないどころか何もしゃべりません。ぶつけられたほうの男性も何事もなかったように何も言いません。ものすごく不自然な光景を見てしまいました。今の日本はこんな希薄なコミュニケーションになっているのでしょうか?≪R.O≫

東京会10周年

 ロサンゼルスとその周辺に滞在する日本人、日系人が組織する都道府県人会は最長老格の鹿児島県人会をはじめ、先月百周年を祝った福岡県人会にいたるまで、一世紀以上の歴史を誇る会が数多くあります。

 私は東京生まれで、「LA東京会」の設立にかかわった一人ですが、この東京会はようやく10月10日に満10歳の誕生日を迎えることになりました。

「LA東京会」1998年(平成10年)10月10日に東京出身のロサンゼルスで活躍する有志によって設立されました。東京を故郷とする人々の心のよりどころとなり、また東京を愛する人たちのためのソーシャルクラブとして、新年総会、お桜花見大会、映画鑑賞会、ハリウッド・ボウルの夕べ、ハイキング、講演会などなど、リフレッシュできる様々なイベントを企画運営してきました。

会員資格は東京出身者に限らず、東京が好きな人なら誰でも入会できることになっています。現在の会員数は約110家族で、起業家、駐在員家族、芸術家、専門職、引退者など幅広いライフスタイルの人が参加しています。

 先輩たちの話によると、これまでもここロサンゼルスには東京会に相当する団体として「江戸っ子会」、「武蔵野会」などと言った名称で結成されたことがあったそうですが、いつのまにか消滅してしまったようです。また先日、知人宅で見せてもらった『南加州日本人70年史』という古い本には県人会の一つとして1907年に発足した『東京人会』の名がありました。同じ本の別の表には、その『東京人会』は1926年には会員72名、幹事名は『半田太三郎』と記されていました。

百年以上の歴史を誇る多くの県人会の中で、わが東京会はようやく10周年であり、大騒ぎするほどのことではありませんが、もともと郷土意識の乏しい東京関係者の集まりで今回は10年も会が続いたのだから、もしかしたら大健闘ものかも知れないし、それはそれで誇っても良いのではないか、ということで約2年前から準備委員会を立ち上げ記念行事を実行することになりました。そしてロサンゼルス小東京内の京都グランドホテルでの記念行事はいよいよ10月26日(日)に迫っています。
 
当日のアトラクションとして東京会顧問の金井さん(共同貿易社長)と親しい菊水酒造の高澤社長のご尽力で、五代目三遊亭円楽の総領弟子で円楽一門を率いる古典落語の実力派、近く七代目三遊亭円生を襲名予定と言われている三遊亭鳳楽師匠を招き、10周年にふさわしい格調高い江戸落語の公演「LA寄席」が実現することとなっています。

また、「東京」をテーマにした写真コンテストも行い、入賞者は当日会場で発表、1位には日本国総領事より表彰状が授与され、優秀作品は会場に展示されます。

ロサンゼルスには「ロサンゼルス着物の会」という趣味のグループがあります。「LA東京会」の会長はじめ多くの会員がこのグループのメンバーですし、また着物の着付けの先生も主要メンバーの一人です。当日は和服姿の会員も多数見られるのではないかと今から楽しみです。

 祖国を離れていても、否、祖国を離れているからこそ、普段会えない同胞と日本語で語り合え、懐かしさが実感できる機会を大切にしたいものです。

  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「一歳」

 

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

 人参を見比べ駄馬の武者震い

独走の亀息切れを笑われる

俺の壁後輩が来てひょいと越え

鈍刀の意地土壇場で光らせる

ロボットとペアで明日の社を担う

( ニュースやぶにらみ )

「巨人13差から首位へ」
辞めるのが早過ぎたかな −福田前首相


「朝青竜が八百長を否定」
ほんとかなあ ー社保庁

「俄かフアン」
西武バーゲンズの −やりくり主婦

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

 

森田さんから


                                                                 

龍翁余話

龍翁余話(51)「軍歌」

そうでなくても翁は普段から日の丸、君が代をこよなく愛し、靖国神社の存在性(慰霊・感謝・国家国民の安寧)を説いている上に、今号のタイトル“軍歌”ときては「やはり、龍翁さんは右翼だ」と決め付けられるに違いない。翁自身は、右でも左でもない是々非々主義者だと思っている。しかし、“是非の判断基準”は、あくまでも“日本人の魂”を主軸に置く。諸外国の文明文化に学ぶべきところは謙虚に学ぶが、日本固有の文化と精神を忘れず“日本及び日本人の誇りと品位”を堅持したいと願っているのだから、まあ、かなり頑固な国粋主義者であることには間違いない。

先日、親友のJさんと飲んだ。場所は、下戸の翁が唯一、イイチコ(焼酎)をリザーブしている西銀座の居酒屋『なだ作』。数年前、(これも親友の)Cさん、Kさんに連れて行って貰った時の家庭料理の味と女将さんの人柄が気に入って、以後、時々(と言っても年に5,6回ていどだが)足を運んでいる。翁は飲めないから、行く時は必ず飲める友人を伴って・・・Jさんとは長い付き合いだが、実は盃を交わすのは初めてだ。「Jさんと飲んだ」と言っても、翁は食べるのが主で、ビール(小ジョッキー)は、最初の乾杯でひと口喉を潤したら、あとはお飾り。そんな下戸を相手に飲む酒はうまくはないだろうが、Jさん、かなりご機嫌でイイチコのお湯割りと家庭料理を楽しんでくれた。

二人会えば、会話は政治、経済、教育、歴史、観光、マスコミなど多岐に亘るが、この夜の会話の中心は、いつの間にか、歌の話になった。歌、と言っても『軍歌』である。Jさんが軍歌愛好家であることは、以前から知っていた。翁も軍歌は好きだ。曲の題名や歌詞は、あまり覚えていないが、メロディは直ぐに思い起こせる。で、彼が、いくら「軍歌が好き」といっても、せいぜい聴くか口ずさむ程度だろうと思っていた。ところが、曲目、歌詞は勿論のこと、作詞家、作曲家、歌手、おまけに歌の時代背景まで詳しい。その造詣の深さに驚いた。

明治新政府以来、国を挙げて富国強兵に突き進んだ日本は、1945年(昭和20年)を以て戦史の幕を閉じた。その間、帝国陸海軍は有形無形の多くの遺産を生んだ。その中の一つが軍歌である。軍歌には、血沸き肉踊るもの、明るくユーモラスなもの、しみじみと胸に沁みるもの、粛然と襟を正すものなどあるが、翁が好きなのは、戦意高揚を促す歌ではなく、兵士個人の心情や、戦友への思い、戦没者への鎮魂の歌、つまり胸に(心に)グッと迫まり来る歌が好きだ。例えば『戦友』(真下飛泉作詞、三善和気作曲、明治38年)。
♪ここはお国の何百里 離れて遠き満州の 赤い夕陽に照らされて 友は野末の石の下・・
戦死した友への鎮魂歌である。
『水師営の会見』(佐々木信綱作詞、岡野貞一作曲、明治43年文部省唱歌)。
♪旅順開城約なりて 敵の将軍ステッセル 乃木大将と会見の 所はいずこ水師営・・・
日露戦争の旅順攻略戦に日本が勝利、乃木大将とロシアの将軍ステッセルが水師営で会見した時の模様を歌ったもの。この戦いで二人の息子を失った乃木に、ステッセルは見舞いの言葉を述べ、愛馬を贈り、両将軍は握手を交わして昼食を共にした。この時代の武士道が偲ばれる。「昨日の敵は今日の友、語る言葉もうちとけて」のくだりが好きだ。
まだまだ、ある。
♪海行かば水漬く屍 山行かば草むす屍・・・
万葉の歌人・大伴家持の詩を昭和12年、東京音楽学校の教授だった信時 潔が作曲したもの。トランペットの悲しい音色が涙を誘う。これは軍歌の域を超えた最高の鎮魂歌であると翁は思う。その他、『暁に祈る』、『父よ、あなたは強かった』、昭和13年の徐州作戦に伍長として従軍した作家・火野葦平が同年8月雑誌「改造」に発表した従軍記をもとに作られた『麦と兵隊』など枚挙にいとまがない。ペギー葉山が歌ってヒットした『南国土佐を後にして』が軍歌だったことをご存知の方も多かろう。このように羅列してみると、翁の記憶もまんざらではないが、Jさんの知識は、こんなものではない。おまけにJさんの歌の上手いこと、会話の途中で時おり口ずさむ歌声は『なだ作』の家庭料理にも負けない味がある。いつか、ゆっくり聴かせて貰いたいものだ。

Jさんとの“軍歌論“は3時間にも及んだが、最後には鶴田浩二に行き着いた。鶴田浩二は学徒出陣令により徴兵され、終戦まで海軍航空隊に所属していた経験から、多くの軍歌を歌った俳優であった。中でも翁、彼が歌う『同期の桜』(西条八十作詞、大村能章作曲、昭和15年頃)が好きだ。
♪貴様と俺とは同期の桜 同じ航空隊の庭に咲く 咲いた花なら散るのは覚悟 見事散りましょ国のため・・・
この歌を聞くと、『龍翁余話』(49)にも書いた知覧・特攻隊員たちの悲話が蘇り、胸が熱くなる。

ところで、Jさんと翁、(冒頭にも述べた通り)日の丸、君が代、靖国神社に対しては、日本人として当然の感情を抱く者同士ではあるが、けっして軍国主義(戦争賛美)者ではない。むしろ、反戦主義、平和主義者であることを強調しておきたい。軍歌のいくつかを価値ある音楽遺産として認めるだけで、二度とこのような軍歌が生まれるような時代をつくってはならないことは言うまでもない。二人の軍歌好きは、いわば、今日の日本の平和と繁栄の礎(いしずえ)となられた先人への感謝と慰霊の一心によるもの・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。
 

ジャズの魅力−今週のお奨めジャズ

毎月、TSUTAYAの半額キャンペーンのお知らせメールが来ます。でも最近は以前に比べるとペースが落ちています。ジャズに興味がなくなったわけではありません。これまで蓄積した膨大なジャズデータベースをすべて聴けていないので、じっくり聴いてみたいと思っているからです。いいジャズを見つけては携帯オーディオに入れて楽しんでいます。
今日ご紹介する国分弘子はピアノジャズですが、私のジャズ好きの原点になっているヒュージョン系です。
Welcome Homeはどの曲もさわやかな感じのするアルバムで、何度聴いても飽きないと思います。

Welcome Home 国府弘子

1 ヴィタミーナ
2 ゴーイング・ゴーイング・オン
3 リッスン・トゥ・マイ・ハートビート
4 パッサラーダ
5 レディ・ムーンライト
6 ベイクド・ポテト・マン
7 キープ・ホープ・アライヴ
8 ゴー・ゴー・ゴジラ
9 インタールード
10 スカイ・ダンシング
11 ラック・イン・ザ・レイン
12 フォー・マイ・フレンド
13 マイ・ロマンス
14 アイ・ドゥ・ホワット・アイ・ウォント
15 スリングショット
16 忘れないよ



<R.O.>

編集後記

10月になりました。秋らしくなりました。季節の変わり目に注意しましょうと言っていた私ですが、先週、調子を崩しました。はやめに医者に診てもらい、今はだいぶ回復しています。
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Zakkaya Weekly No.647

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
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