weekly

NO.646                Ryo Onishi              9/28/2008  

 weekly

 

LAの観光スポット ホームページ バックナンバー
 .
雑貨屋のひとり言

ずい分涼しくなってきました。朝夕は寒いくらいです。暑い日が続いたあとの季節の変わり目は十分身体に注意する必要があります。汚染米の問題、メラミン混入食品と、次々と食の問題がニュースで報じられています。なぜ人間は自分の欲だけのためにあんなひどいことができるのでしょうか?本当に寒いのはそういう人たちの気持ちだと思います。≪R.O≫

あまり知られていないL.A. 観光スポット(212)

California Welcome Center(その2), Santa Ana
前回のこの欄でご紹介した San Bernardinoに続き“California Welcome Center”の(その2)として“Santa Ana”を取りあげました。

前回も記したとおり、カリフォルニア州の観光に関する情報のオフィシャル・センターとして州内13箇所の“California Welcome Center”がありますが、ここもその中のひとつで、ロサンゼルスから最も近いところにある観光案内所で、場所はオレンジ・カウンティのサンタ・アナです。ロサンゼルスダウンタウン、また私たちの住むトーランスのどちらからでもドライブで1時間かかりません。

オレンジ・カウンティはロサンゼルスとサンディエゴの両カウンティに挟まれた新興開発エリアであり、近年その発展ぶりが目ざましく、UCI(カリフォルニア大学・アーバイン校)を中心に近代都市計画が着々と進み、学術、文化、科学、芸術はもとより、多くの企業も進出し、最近では南カリフォルニアを代表する商業、工業の中心地としての地位も確立しつつあります。

さらにこのオレンジ・カウンティといえば、もうひとつ特筆すべきものがあり、それは風光明媚で自然美あふれた海岸と世界に誇るディズニーランド、ナッツベリーファーム、カリフォルニア・ミッション(Mission San Juan Capistrano)、ニクソン記念館、アナハイム・スタジアムなどの観光名所です。特にディズニーランドがあるアナハイム・リゾート・エリアとよばれる4・5平方キロの地域は各種アミューズメント・パークなどの観光資源で満ちあふれています。

これらの観光地の情報を提供してくれるのが、ここ“California Welcome Center, Santa Ana”です。サンタ・アナ市の広大なショッピング・センターである“Westfield Main Place Shopping Center”の中にあるこの案内所には、カリフォルニア各地の観光地の無料冊子、パンフレットなどが地域別に整然と用意され、訪問者は自由に欲しい資料を無料で入手できます。もちろんこの地域の案内資料はどこよりも豊富に用意され、係員も親切に対応してくれます。

館内にはギフト・ショップ(売店)もあり、アメリカならではの記念品を入手する楽しみもあります。オレンジ・カウンティに関する情報が欲しいとき、またはさらに範囲を広げてカリフォルニア州内の観光旅行を計画したいとき、先ずはここを訪れてみましょう。必ず役立つヒントに出会うことでしょう。ここは前記のとおり、ショッピング・モール内であるので買い物も兼ねて訪問できるからさらに便利です。

●住   所 :2800 North Main St., #112, Santa Ana, CA 92705
(Westfield Main Place Shopping Center内)
●オープン日 :毎日(ただし New Year’s Day、Easter、Thanksgiving、Christmasは除く)
●時   間 : 9:00am − 5:00pm(月−金曜日)
        10:00am − 4:00pm(日曜日)
●電   話 :(714) ? 667- 0400
●Web Site :http://www.visitcwc.com/destinations/santaana/index.php

行き方は次の通り(Torrance方面よりの場合)
(1) FWY#405(南)− FWY#22(東)へ。オレンジ・カウンティに入って、FWY#5を通過して最初の出口(Main St.)でFWY#22を降りる。
(2) FWYを降りたところのTown & Country Road. を右折、すぐの交差点のMain St. を左折し、2つ目の信号機のあるMain Place Dr.を右折し、さらにすぐのBroadwayをショッピングセンター内に向かって右折。突き当たりのショッピングセンター建物の1階に目的のWelcome Centerがある。
(3) ここまでの行程 ;(Torrance方面からの場合)約75マイル、ドライブ約40分。

  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「一歳」

誕生日を祝ったり、祝ってもらったりするのは、幾つになってもいいものだと、私は思う。知人の中には、年齢の計測できる生年月日を明かすことや、誕生日そのものが人に知られることを嫌がる人もいる。人それぞれの考え方があってのことだが、やはり人は、毎年迎える誕生日に、それなりの意味を噛み締めるものだと信じている。毎年やってくる誕生日とはいえ、迎え方、祝い方、想いのたけなどは多種多様、その時々に違い、同じものはない。変わらないのは、生きているから祝える日だということではないだろうか。

生きているから祝えるこの誕生日やその年齢を、特別に祝う“時”がある。誕生(産まれ)の日、1歳(初誕生)、二十歳、還暦、古希、喜寿、米寿、白寿などがそれである。家族の大イベントのひとつとも言える。私の孫娘にあたるYが一歳を迎えた先日、夫の娘夫婦(Yの父母)と娘婿の両親(Yの祖父母)、私たち夫婦と息子が、我が家に集まってYの初誕生会を催した。立って、自力で数歩を歩くことが精一杯の孫娘が、風呂敷に包んだ1升のつきたて餅を背負い、母親の手に支えられ導かれてほんの一歩を踏み出す、“力餅”といわれるものだ。娘夫婦はもちろん、祖父母となった娘婿の両親も私たち夫婦と息子も、その一歩の勇姿に拍手喝采。ほんの数秒の儀式だが、孫娘が誕生から健やかに一年を迎えた実感とこれからの健康を願う家族の熱い思いがウエーブになって見える気がした。そして“選び取り遊び”を試みた。これは、ソロバン、筆、しゃもじ、パソコン、辞書をおいて、Yがどれを手にするかを楽しむもの。笑いの渦の中に、強い家族の絆を感じた。初めて迎える誕生日は、どの家庭でも普通は、こうした風習が今でも行なわれているのではないだろうか。それは何より、生まれて最初の一年という歩みが、命が、(幼子にふりかかる)様々な危険を潜り抜けた喜び、そしてその子の将来の健やかな成長に繋がるという大きな意味をもつからだと思う。
ところで、この生後一年目を祝う“初誕生”、色々な祝い方、伝統や風習など、地方や家庭によってさまざまだが、共通点も多い。両家が集い赤飯を中心とした祝いの宴を持つこと。昔は出世魚とよばれるスズキやボラなどを膳に加えたという。昔から日本では初誕生に餅を用い、また一生(いっしょう)食べ物に不自由しないようにという願いをこめた意味の一升(いっしょう)の餅が登場したらしい。前述した我が家で祝った“力餅”は、初誕生日前に歩くと早くに親元を離れるので、そうならないように餅を背負わせて倒すことで堅実な家庭での育成を願うものだときいたことがある。また同様に餅を使った“立ち餅”は立ち歩きできたことを祝い、力強く健康であるようにという願いをこめて餅を踏ませて歩かせるもの。さらに、こどもの手形・足形をとる儀式も加われば、初誕生を迎えたこどもの初散髪を行い、毛筆を作るということもあるらしい。しかしまた、最近では、伝統的な初誕生の慣わしはやめて、両家家族ではなく、同年輩の両親と初誕生幼児が集まり、ポトラック(持ち寄り)の食事と親子ゲームの友人パーティで済ませることも多いという。どちらも、若い両親の初誕生を祝い、成長を願うことに変わりはないと私は思う。
さて、風呂敷で担がせた“力餅”では嫌だと泣いてしまった一歳を迎えた孫娘、そのあと自分のおなかに抱いてたたいて上機嫌。それもまたみんなの笑いをさそった。母親手作りのケーキを手づかみして食べるその様は、出世魚より力強い母親の愛を印象づけた。これもまた微笑ましい一コマ。何をしても祝いの宴は、深い意味と楽しい笑いを生み出した。そんな中、私は毎朝めくる日めくりカレンダーのあの言葉を思い出した。「誕・・・産まれた日は、ホントウはお母さんに感謝する日なのです。なぜなら・・・あなたのためにお母さんが一番がんばった日だから」(K作オフィス一空堂発行)。いつか孫娘・Yも、自分の誕生日に母を思う日を迎えるだろう、っと、つぶやく、さくらの独り言。

川柳(東京・成近)


 


( 川 柳 )

 対岸のサブプライムという津波

ペンよりも剣と核兵器の寝言

パニックがいつか来るぞと自給率

遺伝子操作神に内緒の実が熟れる

老老介護「人」の字が崩れそう

( ニュースやぶにらみ )

「小泉首相引退」
お疲れさまでした −靖国神社

「組閣」
吉田茂、鳩山一郎、中曽根康弘、小渕恵三 −影の内閣

「勇退」
王監督みたいに言われてみたかった −歴代首相

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://homepage3.nifty.com/itukabouzu/

 

森田さんから


                                                                 

龍翁余話

龍翁余話(50)「芸術の秋、横浜にて」

2001年に始まり、3年に1度開催される日本最大級の国際現代アートの祭典『横浜トリエンナーレ‘08』が今、横浜市内数ヶ所で行なわれ、今年(第3回目)は、世界25の国や地域から73名の作家の作品が展示されている、と新聞で知った。時は芸術の秋、しからば翁も、その芸術とやらを味わってみようと、一昨日の金曜日、横浜に車を走らせた。

会場は7箇所に分散されている。横浜で最も長い歴史を刻む埠頭“新港ピア”、1952年に物流倉庫としてスタートし、日本郵船歴史資料館を経て、現在はバンク・アート・スタジオに生まれ変わった“日本郵船海岸通倉庫”、明治の息吹を今に伝える“赤レンガ倉庫(1号館)、本牧の自然を活かした広大な日本庭園“三渓園”、2002年に竣工した、本格クルーズ時代にふさわしい国際港“大桟橋国際客船ターミナル”、みなとみらいのシンボル・横浜ランドマークタワーに隣接する“ランドマークプラザ”、そして新港埠頭の物資輸送に使われていた臨港鉄道の遺構を保存した汽車道“運河パーク”・・・こう書き並べていると、翁、かなりの横浜ツウに思えるだろうが、翁が知っている横浜は、山下公園、港が見える丘公園一帯、税関と県庁付近、テレビ神奈川、元町、中華街ていど。実は『横浜トリエンナーレ‘08』の会場(“ランドマークプラザ”以外の6会場)には一度も行ったことがない。で、この際、アート展と同時に会場各所を散策してみたい、という欲求もあっての思い立ちだった、のだが・・・

まず、赤レンガ倉庫の駐車場に車を止め、2棟のレトロ調の建物に興味をそそられながら、会場の1号館に入る。入場券(1800円)を買って展示場の2階へ。ルームに足を踏み入れたが空き部屋同然、“展示”はどこにも見当たらない。突っ立っているスタッフに「展示場はどこだ?」と訊ねたら「この奥に映像コーナーがあります」と言う。“おいおい、アート展示場で、いきなり映像コーナーかよ”と呆れながら、しぶしぶ歩を進める。室内数ヶ所に設置されている(無音の)映像モニターに目をやる。また呆れる。訳の分からない、パントマイムのような仕草を繰り返す男を映し出しているモニター、サイケデリック(幻覚的)な模様を連鎖しているだけのモニター、ただ液体の渦巻きを映しているだけのモニターなどなど、いずれもモノクロ(黒白)映像、おまけに撮影技術が拙劣、まるでシロウト撮影だ。“何が芸術だ?”と、翁、少々、ムカつきが生じる。被写体の芸術性を理解できないのは、翁にその感性がないから、と諦めるが、撮影技術のお粗末さは(映像のプロである)翁にとっては我慢できない。その場をさっさと引き揚げ、3階へ。

“デモステーション”のパネルが貼られている部屋に入る。木造の土俵のようなものが2段重ねになっているだけ。「これ、どんな意味だ?」とスタッフに訪ねたら「作者から何のメッセージも届いていません。でも、円形台の上に立つと、何かを感じていただけるかも知れません」“そんな無責任な!”と、またムカつきながら、ともかく上がった。たまたま60歳代のご夫婦がいた。奥さんが「何なの、これ?何を感じろと言うんでしょうね?」
ご主人「分からん、何も感じない。家の近くの公園の滑り台の方が、よほどましだね」その皮肉を耳にして、翁、己れが正常であることに安堵した。結局、赤レンガ倉庫ではシロウト映像と、滑り台にも及ばない?デモステーションだけ。これが“日本最大級の現代アート展”とは恐れ入った。主催者(横浜市・NHK・朝日新聞など)や展示ディレクターたちの自己満足、無責任な“興行”に呆れ果て、他の会場へ行く意欲を失った。他の会場では、もう少しマシな作品が見られたかもしれないが・・・

会場の反対側(赤レンガ倉庫2号館)のレストランで昼食をとりながら、改めて『芸術とは何か』を考えてみた。芸術とは、特殊な素材・手段・形式により技巧を駆使して美を創造、表現しようとする人間活動、およびその作品をいい、建築・彫刻などの空間芸術、音楽・文学などの時間芸術、演劇・舞踊・映画(映像)などの総合芸術に分けられる、とある(大辞林)。あらゆる手段を用いて美を創造する活動は素晴らしいし、見る人に人間の喜怒哀楽の情、夢と感動を与える芸術作品は貴重だ。翁、たまに美術館を訪れる。翁の五臓六腑に沁みる作品に出会った時は、本当に嬉しい。反対に、何を伝えたいのか分からない“作者の独りよがり作品”は素通りする。つまり、見る人に不可解と苦痛を与えるモノは(たとえ芸術オンチと言われようが)翁は絶対に芸術作品とは認めないから。と、あれこれ考えているうちに、ふと“三渓園”に行って見たくなった。

生糸貿易で財をなした横浜の実業家・原 三渓(さんけい=本名・富太郎)の屋敷跡。敷地175,000平方メートル(約53,000坪)の広大な園内には、10棟の重要文化財を含む17棟の古建築物が、四季折々の自然の景観の中に巧みに配置されている、と案内書に説明されている。入り口のすぐ右側に睡蓮池、左側に大池が広がり、遠くに三重塔がそびえる。案内書によると、聖武天皇の勅願寺・京都燈明寺にあったものを移設、1457年に建築された関東地方最古の塔、だそうだ。園内各所の写生スポットで、無心に絵筆を動かすアマチュア画家(シニア)たちを見た。微笑ましい光景だ。それに外国人観光客の多かったこと。イタリア語、フランス語、ドイツ語があちこちで聞かれた。歩き廻っている途中、どこかで“横浜トリエンナーレ会場”の立て札を見たが、もちろん無視。説明が遅れたが『トリエンナーレ』とは、イタリア語で“3年に1度の祭典”を意味するそうだ。
翁、もはや『トリエンナーレ』には寄り付きたくもないが、三渓園には自然を基調とした芸術郷としての魅力があり、3年に1度と言わず、四季折々に訪ねたい。夕陽に染まる美しい景観に心を癒されながら、やっとここで翁なりの“芸術の秋”を堪能した・・・っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。
 

ジャズの魅力−今週のお奨めジャズ

"Groovy" Red Garland

1957年に録音されたアルバムです。テンポのいいピアノ、シンプルなベース、ドラムのバランスが良くて何度聴いても飽きないです。私がもっともジャズらしいジャズと想うすばらしいアルバムです。


1 C-Jam Blues (08:18)
2 Gone Again (06:43)
3 Will You Still Be Mine (04:42)
4 Willow Weep For Me (09:31)
5 What Can I Say After I Say I'm Sorry (07:10)
6 Hey Now (03:37)


Red Garland p
Paul Chambers b
Art Taylor ds


<R.O.>

編集後記


雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.646

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com