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NO.620                Ryo Onishi              3/30/2008  

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LAの観光スポット ホームページ バックナンバー
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雑貨屋のひとり言

週末に桜が満開のところもあったようですが、神戸はまだ5分咲きといったところです。今週末には満開になり、楽しめそうです。 ところでガソリン暫定税率はいったいどうなるのでしょう?この国は何も決まらない、決められない、とんでもない国になってしまっています。
そんなことにはお構いなしに、スポーツの季節になりました。プロ野球はパリーグに続きセリーグが開幕し、ジャイアンツは3連敗、タイガースは3連勝 と、予想外の幕開けとなりました。さあ今年のペナントレースはどうなるでしょうか?
(R.O.)

春 が 来 た

こちら南カリフォルニア・ロサンゼルスとその周辺はこのところ、日中は連日25℃以上の気温です。ほんのひと月前、長袖にセーターまでまとっていた2月下旬までの寒さがうそのようで、すっかり春というより初夏の気配です。

自然とは正直で、郊外をドライブすると荒野の道端にも可憐な花々が咲き乱れ、短い命を懸命に主張している姿が眼につきます。

ロサンゼルス地方の桜(お花見)の名所であるLake Balboa の桜も3月9日、16日あたりが盛りで、多くの市民や観光客が訪れました。

ドイツをはじめヨーロッパの国々ではイースター(復活祭)をキリスト教の宗教的行事としてだけでなく、暗い冬から抜け出して春の訪れを喜ぶ“希望復活の祭り”として祝うのだと聞きました。もっともこのイースターは春分の日の後、最初の満月の次の日曜日とのことで、毎年イースター日は変わり、例えば今年2008年のイースター・サンデーは3月23日であったのに対し、昨年2007年は4月8日と16日も差があり、そういう意味では今年の春は早く(昨年が遅く?)訪れたということになるのでしょうか?

こちらアメリカでは一部の州または地域を除いて、いわゆる『夏時間』(米語では“Daylight Saving Time《DST》”デイライト・セービング・タイムと呼びます)が採用されていることは先日この欄で書きました。(Zakkaya Weekly No.617)

私たちの住むカリフォルニア州を含むDST採用地域では、今年からは昨年までに比べほゞ1ヶ月早く DSTがスタートすることになりました。3月の第2日曜日に時計の針を1時間進めたため、今年は例年より早く季節の変化を感じています。まだ明るいうちに職場から家に戻り、裏庭でバーベキュー・パーティを開いたり、家族で公園にでかけ楽しむ人々の姿が見られ、ロサンゼルスでも昨年に比べて春がひと月早く復活したと言えそうな状景です。

「氷が融(と)けたら何になる?」 という質問に、「氷が融けたら水になる」ではなく、「氷が融けたら春になる」を実感できるのが今の時期です。今年も張り切って外に出、「ロサンゼルス周辺の観光スポット」取材に精をだそうと張り切っています。
  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言追い合うもの

「『夢だから・・・』という言い方をするな」とは、日めくり言葉カレンダーの一句。人は誰しも、夢を描き(抱き)、それを追いかけながら、自分の生きる路を歩いたり走ったりする。その夢は、自分自身から発するものであるが、先人や身近な人の生きかた(後姿)に影響を受けることが多い。追いかける個の夢が、違う個のそれと呼応することによって、共有された大きな夢になることもある。ある一人が追う夢が現実のものとなった時、その姿をまた夢として追う者が現れる。ビジネス界で生きていると、追い合うものが責め合うものになってしまったりして、人生の価値を疑問視することがあるものだが、追い合うものが夢であるなら、それはお金に代えられない生きる力になる場合も多い。

ここに、3つの夢を追いかけ、地道に走り続けた男がいる。蒲島郁夫氏、3月23日に熊本県県知事として初当選した。党首党派やタレント県知事が話題になる中では、ちょっと異色の知事誕生として話題を呼んでいる。蒲島郁夫氏曰く、彼は少年時代から持っていた3つの“夢”、「『レ・ミゼラブル』を書いたビクトル・ユーゴのような小説家になりたい、『ブルータクの英雄伝』のような勇気ある政治家になりたい、そして阿蘇の大平原で牧場の経営者になりたい」を追いかけ続けたという。そして彼の人生そのものが、その夢を追いかけてきたことそのものだとも。その蒲島氏に、今度は熊本県民が夢を託す。「国内外の人脈を大いに生かし、元気がなくなってきた熊本を再び活気づけてほしい」と、地元新聞の記事にも書かれていた。まさに、“夢を追い合う”姿がここにあると思う。そして、熊本出身の私も、これからの人生にもまた、“夢”を持ち続けることの重要性をあらためて、実感している。

ところで、蒲島郁夫氏に期待する私から、いくつか彼のプロフールを紹介しよう。彼は、熊本県の小さな村で生まれ、熊本県立高校を卒業後、地元農協に就職、農家に肥料やプロパンガスを配達したり米を担いだ時代。その後、派米農業研修生として米国へ、一旦帰国するも再渡米してネブラスカ大学農学部修了、そしてハーバード大学ケネディスクールにて博士号取得、帰国後、筑波大学教授を経て東京大学法学部教授として教鞭を取る。そしてこの度、その教壇を降りて、熊本県知事に当選・就任した。こんな波乱万丈の経歴・生き様もさることながら、彼の哲学、夢と逆境については、私も心を奮い立たせられる。例えば、@自分にプレッシャーをかけ、それをバネにジャンプすることが人生には何回か必要である、A120%の準備をして初めて90点が取れる、B逆境はむしろ幸せ、今の立場が悪いほど未来の可能性がある。C読書することによって知らない世界とつながり、夢が出てくる。その夢を持つことが人生には必要とか。そして彼のモットーとしている言葉、“Above the Expectation”、日本語では「期待値を超えて」になるだろうか。「自分の目の前にある人生の舞台で、見ている人の期待を上回ることによって次の舞台が用意される。そしてステップアップした次の舞台でも同じように他の人の期待値を超えることが大切。そのようにして一つひとつの舞台をこなしていくことで、大きな舞台に立つことができる」という。事実、彼の人生そのものが、“Above the Expectation”の結実そのものであると思う。熊本日日新聞の新生面に蒲島郁夫氏について書かれていた。「自伝『逆境の中にこそ夢がある』(講談社)に面白い話がある。小学三年の遠足の時、母親が布製のズック靴を初めて買ってきてくれた。色は赤。セール商品に男物がなかったらしい。母親は、上から黒く墨を塗って手渡した。ところが、遠足の途中で墨がはげてきた。女の子のようだとからかわれ、『思い出すと、今でも顔が赤くなってしまう』。家族九人が八畳の部屋に寝た。そんな稲田村(現山鹿市)での貧しい生活が蒲島さんの原点にある」と。ほろ苦い実話の証がそこにある。しかし、何故か不思議と暗さや惨めさはなく、前に前に、しかももっと遠くにある“夢”の実現へ向けて、ステップを踏み続けている足音にさえ聞こえる。それは私だけだろうか?

さて、私たちが送っている毎日の中に、“夢”や“next stage”を意識し具現化し、それを力やバネにすることができれば、それは何歳になっても、生きている自分だけの人生の意味を自分で喜ぶことができ、そしてまた、その姿に誰かがまた夢を抱き、例え倒れていても起き上がり走りだす力が湧きでるのではないだろうか。それが、夢を追い合うものに与えられる勲章かもしれない。「農協職員から東大教授になった」と前置き付きの蒲島郁夫氏、「夢を追い続けて熊本県知事になった」と私はいいたい。今年の夏、5年ぶりに熊本を訪ねようと思う、愛する人と供に生きる夢を求めて、っと呟く、さくらの独り言。

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )

砂時計くるり未練が刻まれる

無駄骨の今日を労わる湯が溢れ

逃げ足の速さケロリと明日の顔

胸のバラ 切ったトカゲの尾は言わず

水っぽい酒を上座で注がれてる


( ニュースやぶにらみ )

「ガソリン値下げ騒動」
ネを上げている −混乱のスタンド

「松井選手結婚」
ナイスキャッチ −フアン

「桑田投手引退」
まだできるのに −8勝大関

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

 

森田さんから

                                    

龍翁余話

龍翁余話(24)「東京には必ず大地震が起こる?」

このショッキングなタイトルに、少なからず驚かれる読者もいらっしゃるだろう。翁が好んでつけたタイトルではない。気象庁や地震の専門家(学者)、おまけに商社のコンサルティング部門や有名な株式評論家までが、断言的に「東京には必ず地震が起こる」と言っているのだから、これは気になる。ましてや翁、NPO日本災害情報サポートネットワーク(通称:J−DINS=理事長・渡辺 実)の理事を務めているから“いつか来る”ではなく“明日起きるかもしれない”現実的な大問題として(東京直下型地震や東海地震などを)いやでも考えなければならない。気が重くなる話だ。

「さきごろ発表された、東京直下型地震の発生確率は、今後10年以内に起こる確率が40%と言われている。もし、東京首都圏で大地震が起これば、阪神淡路大震災の比ではない。何も地震対策を行わなければ、場合によっては数10万の人命が失われ、経済的損失は国家予算の3年分以上とも言われている。大地震の際、自分の生命・財産は自分自身で守らなければ誰も守ってはくれない。このことは、阪神淡路大震災の時に被災者の誰もが痛感したこと」・・・これは伊藤忠テクノサイエンスグループのCTC SPという会社が某大手保険会社に宛てたプレゼン(提案)の冒頭コメント(概要)。もう一つ紹介しよう。
「驚くべきことに“東海大地震が近づいている”と盛んに報道されているにもかかわらず、その地元の人たちは、ほとんど危機感を持たず、地震対策のアドバイスをしていないのである。静岡でさえこの始末だから、他の地域は何をか言わんやであろう。東京から東海地方にかけては、巨大地震や大噴火が起こりやすいサイクルを迎えているのは確かだろう。それを裏付けるかのように、東海大地震の震源地に想定されている静岡県の浜名湖付近では、少しずつプレート境界が動く、いわゆる“ゆっくり滑り”が続いている。気象庁は、“東海大地震がいつ起きてもおかしくない状況になりつつある。科学的に何が起こっているかを冷静に伝える段階と考えている。あらゆる局面に対応できるように、情報開示を徹底していきたい”と述べている」・・・これは株式評論家・早見雄二郎氏のブログから引用したもの(概要)。「東京には必ず大地震が起こる」という話は、地震専門家研究グループの発表をも含め、尽きるところがない。

もし、東京に震度7規模の大地震が発生したら、お台場など埋立地に立つ高層ビル群は、液状化現象が起きてほとんど倒壊。過去に内閣府が発表した『被害概況』(冬夕方6時台発生時の被害予想)を見ると、建物全壊棟数=約19万5000棟、火災焼失棟数=約65万棟、死者数=約1万人、負傷・重傷者数=約25万人と予想されている。道路や橋の損壊についての数字は見当たらないが、幹線道路や大小の橋梁が至る所で寸断されることは間違いない。都市機能(というより都民の生活空間)は完全な麻痺、破壊状態に陥る。更にもっと
怖いのは、“人間の暴徒化”である。強奪、強姦、殺人、放火・・・これらの常軌を逸する様々な現象について、NPO日本災害情報サポートネットワーク(J−DINS)理事長・渡辺 実著作の『彼女を守る51の方法』(新潮社)にリアルに描かれている。漫画本だが、“現実に起こり得る事象”として実に迫力満点、そして恐ろしい。

さて、そのJ−DINSの今年度事業計画の中に「その時、あなたの会社は?」と銘打って企業向け地震対策研修会をプログラム化した。@企業の資産(人・物・金・情報)を守るために、地震発生に備えての防災・減災・復興システムの構築と、A“こんな時こそCSR(企業の社会的責任)を”果たすべく、地域社会との連携システムの構築を主な目的としている。講師は勿論、J−DINS理事長の渡辺 実(防災・減災ジャーナリスト)ある。大・中・小企業の経営者各位に告ぐ!「地震防災・減災への本格的な取り組みこそが、あなたの会社を救うだけでなく、あなたの会社を取り巻くステークホルダー(利害関係者)や地域住民に安心感、信頼感を与え、ひいては企業価値を高めることに繋がるのだ」っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズの魅力−今週のお奨めジャズ

三宮のTSUTAYAでエディヒギンズのアルバムを2枚見つけました。とてもハッピーな気分になりました。それを紹介しようと思ったのですが、今週はすでに決めていたアルバムを紹介させていただきます。
これまでギターのアーティストは少なく607号でのJoe Beckしかなかったので今回はJim Hall "Concierto"を紹介します。

聴きなれた"You'd Be So Nice to Come Home To" もギターではじまると違った感じになります。Concierto de Aranjuez(アランフェス協奏曲)は19分以上もありますが、じっくり聴けると思います。Chet Baker (Trumpet)Paul Desmond (Sax)Ron Carter (Bass) などのすばらしいアーティストとの共演です。
下記のURLで試聴できます。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1254457

1 You'd Be So Nice to Come Home To (07:08)
2 Two's Blues (03:51)
3 Answer Is Yes (07:41)
4 Concierto de Aranjuez (19:19)

Bakerm Chet (Trumpet)
Chet Baker (Trumpet)
Jim Hall (Guitar)
Paul Desmond (Sax)
Ron Carter (Bass)

<R.O.>

編集後記


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Zakkaya Weekly No.620

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
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