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NO.598                Ryo Onishi              10/29/2007  

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雑貨屋のひとり言

カリフォルニアの山火事、大きく広がりましたね。毎年のこととはいえ、以前に比べ被害が大きくなってきているように思います。サウスベイの皆さんに被害がないことをお祈りしています。この山火事は自然災害のように見えますが本当は人災なんでしょうね。
日本シニアオープンゴルフは65歳の青木功選手が初日からトップを守っていた室田選手を逆転し優勝しました。昨日のインタビューで、最終日はプロらしいプレイで観客を楽しませる、と言っていたとおりになりました。中高年に勇気を与えてくれましたね。
(R.O.)

ヤバイ話

「オイ!そいつぁ、チョット“ヤバイ”ぜ」―― あまり上品な言い方ではないが、主として男社会の仲間うちで使う表現だ。改めて国語辞典で「ヤバイ」の意味を調べてみたところ、「危険であるの意の隠語」、「《どろぼうの隠語》見つかったり、つかまったりしそうだ。危険だ」と書いてあった。ところが最近の若者たちの会話では「あの子、カッコイイね。ヤバイヨ」と言ったように肯定的に使われることが多い。在来の道徳観念で生きる私たちシニアにとって、ヤバイ反社会的行為も、平成世代の若者にとっては、むしろヤバイことが魅力的であり、彼らの自己主張の一つとなるからなのであろうか。日本語もこのように時代を反映し、変化していることがよくわかる。
「やばい」と同じように、本来の意味から離れたものに「やおら(ゆっくり→突然、急に)」、「こだわる(意味のないことに執着する→細かいことに気を使う)」という言葉が気になる。
言葉の意味が変わればそれを使う人間の方も変わり(本当は人間が変わったので言葉の意味が変わったのだろうが)同じ言葉を使っても、言っている主旨が違うこともある。例えば、「彼は暇さえあれば鏡を覗き、自分の容姿(ルックス)にこだわっている」 という文章があったとする。昔なら 「男の勝負は中身であり、外観ではない。容姿などどうでもよいことにこだわるな」と理解された。ところが現在では、「男もルックスが大切だ。おおいにこだわるべきだ」となるのだろう。言葉とはそれを使う人間とその時代を反映する 「鏡」 と言えそうだ。
日本人のシニアが「愛しています」となかなか口に出せない一つの理由はこの 「愛」という言葉が今のような意味で使われはじめてまだ歴史が浅いからなのだそうだ。日本人でも年代が低い若者達にとってこの言葉への違和感は少なくなってきているようで、それはそれで結構というべきなのだろう。言葉が時代とともに変化し成長するものならば、ぜひ素直で明るく健康的に変化して欲しいものだ。(河合  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「顔」

日本の代表的な国語辞書『広辞苑』が、来年1月、10年ぶりに大改定されると発表された。それを受けて今週のテレビ・新聞等のメディアでは、新しく追加される1万語について、様々な言い分を報道している。そんな話題の、新しく追加される言葉の一つに、「いけ面(めん)」がある。実は私も知らなかったこの言葉、「『いけている』の略である『いけ』と、その顔を表す『面』とをあわせた俗語で、多く片仮名で書く」そうである。そもそも、“いけてる”という言葉自体に馴染みのない私は、“いけめん”は麺類の一種かとさえ思っていたくらいだから、笑っちゃう。そこでいいたい、“いけてる面”より“いい顔”の方が私は好きだ。

私の世代では、この“いい顔”という表現をよく使う。「あの人いい顔しているね」とか「あの人いい顔していないね」など。それは、目鼻立ちが整っているという形成や部品の良し悪しではなく、顔そのものに“命”があるという意味、つまり、その人の生き様や想いが、どんな形の目鼻立ちでも生き生きとした輝かしい顔を創っているという意味。分かり易い例をあげてみると・・・最近多発している“不祥事”の関係者は、どんなに誇らしい経歴を持ち、経済の豊かな生活をしているとはいえ、なんとも“いい顔”をしていないと感じる。渦中にある疲れというより、やはり、“命”や“魂”を感じない。むしろ、見えなくてもいいような“醜さ”の霊が、形になった感じ、まるで、低品質の卑しい能面のようでもある。目は口ほどにモノをいうとはよくいうが、“いい顔”やそうでない顔とは本当にあるものだと、私は想う。

ところで、今回“顔”について思いめぐらしている時、友人が話してくれた「日本顔学会」(JFACE)について思い出したので、ここで紹介してみよう。顔に関する研究の発展や普及を図ることを目的に、顔の研究者や興味がある人々が集まり、1995年に発足したというこの会は、今や850人の会員を抱えているといい、歯や歯並びを扱う歯学、コンピューターや機械を扱う工学、美容や化粧文化学、眼鏡などを扱う分野、そして顔の魅力や表情の研究を扱う心理学の4分野に加え、形成外科、美容外科、解剖学、神経学などの医学、美術解剖学、芸術学や人類学など、幅広い分野の研究及び職業で活躍する人々が参加しているという。また、この会は、「顔」に興味がある人は誰でも会員になれるといい、その活動と出会いが注目されている。この会の背景には、「顔に対する意識の変化、個性を尊重する時代に一人ひとりを区別できる顔はますます重要な意味をもっており、さらにはその人の内面が表に出る部分としても顔は欠かせなくなっていること」(日本顔学界HPより)があげられるという。私もこの学会のシンポジュームの標題を聞いたことがあり、大変興味深く、一度は出かけてみたいと考えている。

さて、大改定される広辞苑、中学校時代からわからないことがあって母や兄姉に訊ねると、答えは決まって「広辞苑で調べなさい」だった。文頭にも述べたように、広辞苑は私にとって日本の辞書の顔でもあったし、現に渡米する時に持って行ったもので一番大きなものが広辞苑だった。時代とともに世界が小さくなり、他民族の交流が生まれ、日本人の顔も変わった。そして同様に、日本人の生活が変わり、言葉も変わり、辞書に記される言葉も増え、そして辞書そのものが机上からPCの中へと形を変えた。それでも私にとって広辞苑は辞書の顔、そして人の顔は生き様の証であることにかわりはない。“いけ面”である必要はない、“いい顔”の自分、“いい顔”のあなたで居て欲しい・・・っと、呟く、さくらの独り言

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )

薄化粧シルバーパスを疑われ

嘘聞いてやってる母のポリグラフ

進化せず退化せず 母のおにぎり

かっぽれの足腰 歳を忘れてる

迷い道 父の轍を見た安堵

( ニュースやぶにらみ )

「文化功労者に仲代達矢さん」
陽が当った −影武者

「英文和訳‐NOVA」
詐欺まがいの倒産のこと −駅前英語

「サザエさん広辞苑に」
これからは勉強もしなくっちゃ −カツオ、ワカメ

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

 

森田さんから

                    

龍翁余話

先週お送りした際、最後のパラグラフが切れていましたので、訂正したものを載せています。

龍翁余話(8)「アマチュア無線」

元来、翁は“有言実行”をモットーとしている。日本男子は古来、“不言実行”を美徳としているが、黙っていれば何もしなくても(何も出来なくても)責任は伴わない、という“逃げ“が大嫌いで、「言ったらやる、やらないこと(やれないこと)は言わない。言ってやれなかった(あるいは失敗した)ら、自分の不徳、未熟を省み、やれたら自分を褒めればいい」を通してきた。いつか、もう一つのエッセー『龍翁の独り言』でも紹介したように、翁が子どもの頃から敬愛してやまない西郷隆盛の遺訓「天を相手にして己れを尽くし、人を咎めず、我が至誠(まこと)の足らざるを尋ぬべきなり」を、座右の銘としている所以(ゆえん)かもしれない。

実は、今年の春に発足したNPO法人・日本災害情報サポートネットワーク(略称D-JINS
=渡辺 実理事長)の初理事会で、発起人の一人・親友のチャーリー(米国ロス在住)から「龍翁さん、アマチュア無線の資格(国家資格)を取りましょう。日本国内はもとより、顔も名前も知らない世界中のアマチュア無線有資格者と交信でき、こんな楽しいことはありませんよ」と勧められた。「楽しみはゴルフ、ドライブ、(たまに)釣り、もうこれ以上の趣味は要らない。それにこの歳(老齢)になって今更“受験”など、億劫な話だ」と一笑に付した。ところが、7月に起きた新潟中越沖地震で地元FMラジオ局やアマチュア無線愛好家の活躍の目覚しさが、(即刻現地に飛んだ)渡辺理事長から報告された。「つまり、我がNPO法人とアマチュア無線とは密接な関わりを深めることになる。ならば、翁も理事の一員としてその波に乗り遅れないように・・・」と、ここでやっと、チャーリーの提言を素直に聞き入れることにし、友人各位に“受験”を公言した。ちなみに、法人本部(事務局)には既に地上高20メートルの所にアンテナが建ち、丸一日電源確保を可能とする無停電電源装置を設置、本格的な無線局の体(てい)を成している。さらに各都道府県アマチュア無線クラブとの連携を進めたり、某テレビ局との無線交信感度訓練を行なったりもしている。

さて過日(2日間)、いよいよ(日本アマチュア無線振興協会=JARD主催の)講習・試験を受けることになった。初日は法規の講義、2日目は無線工学の講義と法規・工学両方の試験。翁、自慢ではないが“工学”という文字を見ただけでアレルギー反応を起こすほどのニガ手。ましてや午前9時から午後5時までの硬い木椅子に座らされての“缶詰授業”は、翁にとって、かなりの精神的・肉体的苦痛を強いられた。受講者(受験者)は54名、定年を控えた(あるいは迎えた)団塊の世代がかなりいたように見受けた。最年少は小学6年生の女の子、最年長は(多分)翁。“こんな小さい子が頑張るのだから、翁も負けてはいられない”と妙に励まされたものだ。受講中、ふと、上杉鷹山の『なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人の なさぬなりけり」を思い出した。その途端、不思議なことに工学へのニガ手意識が遠のいた。法規はもともと好きな分野だから問題はない。合格すれば11月末に第4級アマチュア無線の“免許状”(ライセンス)が届くことになっている。

ところで無線通信は1864年、イタリア青年マルコーニが無線通信実験に成功して以来、船舶、軍事、アマチュア無線の普及などによって発展したと言われる。1912年4月14日の深夜、豪華客船『タイタニック号』が氷山に接触、15日未明にかけて沈没、乗客乗員千五百数十人の犠牲者を出したが、その時、『タイタニック号』から当時制定されたばかりの新しい救難信号“SOS”が世界で初めて発信された、と伝えられている。しかし、それより3年前の1909年、『リパブリック号』(アメリカ船)と『フロリダ号』(イタリア船)の衝突事故の際、『リパブリック号』から発信された“SOS”が初めて、という説もある。どちらでもいいが、軍事以外に海・山の遭難事故、火災、地震などの災害時にアマチュア無線家の活躍によって大事を防げた事例が沢山ある、と聞く。ならば翁、晴れて有資格者となった暁にはNPO法人日本災害情報サポートネットワークのためだけでなく(勿論、法的範囲内で)社会のお役に立てるアマチュア無線家になれれば、と夢は膨らむ。口さがない友人たちの「ご自分がSOSを発する目に遭わないように」の冷やかし声が聞かれるかも、っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズの魅力−今週のお奨めジャズ

昨日、久しぶり(と言っても1ヶ月ぶりですが)に六甲道のTSUTAYAでジャズCDを借りました。神戸までのJR沿線のTSUTAYAはほとんど行き、それぞれの特徴も把握しています。でも 探すのが難しくなってきています。今週は9枚借り(そのうちジャズが7枚、2枚は落語です!)ました。 最近はジャズなら何でも借りているのではなく、プレーヤーで聴いて選んでいます。
どんなアルバムを借りたか紹介しましょう。

1 寺井尚子 Best of Best-2001-2003 Selected By Naoko Terai

寺井尚子のバイオリンをたっぷり聴けます。

2 Ann Sally

Hallelujah Live2001-2003

このアーティストの声は癒されます。

3 Jan Lundgren Trio Charade
Jan Lundgren (p) / Jesper Lundgaard (b) / Alex Riel (ds)
北欧のピアノジャズ、このジャズは好きです。
4 European Jazz Trio

 幻のアダージョ

BGMにいい感じのピアノジャズです。

5 European Jazz Trio Angie
日本語の題名は「悲しみのアンジー」です。ピアノとエレキギターのコラボレーションもいいですね。
6 The Latin Jazz Quintet Latin Soul ラテンのいいテンポとビブラフォーンの響きがさわやかです。  
7 Richard Tee Real Time
個性的なアコースティック・ピアノ、エレクトリック・ピアノ、ハモンド・オルガン


<R.O.>

編集後記

消費者は「限定」という言葉に弱いようです。ラーメン店では、「・・・特製ラーメン本日50食限定」と書くだけで売れるそうです。テレビ番組で実験していました。一年も前から「店じまいセール」をやっている店を見かけますが、あんなので売れるのかなあといつも不思議に思っています。限定・・何とかでやってみたらいいのに。
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Zakkaya Weekly No.598

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
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