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NO.591                Ryo Onishi              9/9/2007   

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雑貨屋のひとり言

いったん涼しくなったのですが、9月に入って余計蒸し暑くなったような気がします。
昼間の暑さはつらいですねー。この暑さは一体いつまで続くのでしょうか?
阪神が強いです。6月に巨人とのゲーム差が12ゲームもあったのがまるで嘘のようです。クライマックスシリーズのために3位以内なら御の字だと思っていたのでびっくりしています。セリーグの混戦は最後まで続くのでしょうね?
(R.O.)

ゴム製モノサシ

日本語では何かを言う時、なるべく穏やかな言葉で表現するのが一般的に良い日本語であるとされています。例えば 「女中」 と言う代わりに 「お手伝いさん」 と呼び、「百姓」(この言葉はもともとは由緒正しい良い言葉なのですが)を「農業従事者」などと言い換えて満足しています。

私たち日本人は、何か問題が発生すると 基本はそのままにして、表現だけを変えて(即ち解釈を変更して)お互い暗黙のうちに納得・了解しあう癖があるようです。

1945年8月15日は日本にとって「敗戦の日」であるのに我々はこれを「終戦記念日」と呼び慣れています。

終戦(敗戦)と言えば当時、日本(帝国)政府はポツダム宣言を受諾するにあたり、最後の懸案だった国体の護持、即ち天皇制の維持について、連合国側からの回答の一部を敢えて「誤訳」して、軍部や徹底抗戦派を説得した一幕があったと言われています。

日本の終戦(敗戦)秘話について書かれた書物によると、1945年7月、日本は連合国側から、いわゆる「ポツダム宣言」 を突きつけられ 無条件降伏を迫られた時、日本の政府(当時の帝国政府)は最後まで「国体の護持」、即ち 天皇制の維持にこだわりました。

日本政府から「国体の護持」という条件について再考を求められた連合国側は、この件について次のように回答してきました。「・・・・降伏ノ時ヨリ、天皇及ビ日本国政府ノ国家統治ノ権限ハ・・(略)・・連合国最高司令官ノ “shall be subject to” トナルモノトスル。・・・・」

この“shall be subject to” が問題で、連合国側の意図は当然 「“shall be subject to” =服従する/ 支配される」であることは明らかであったのに、日本側はこの部分を敢えて「制限のもとに置かれるものとする」と翻訳したのです。そして勝手に 「国体は護持される」ことにして徹底抗戦派を説得しました。こういう意図的な「誤訳」がまかり通ったのです。

「日本国憲法」は施行されて満60年経過しました。その間一字一句どころか句読点すら変わっていません。

国家も社会も世界もこんなに大きく変化しているのに我々の憲法が不変なのは日本が変化に応じ、都合よくその解釈を変えているからでしょう。例えて言うなら長さを測る「モノサシ」を生ゴムで作っておいて、必要に応じてその「生ゴム製モノサシ」を伸ばしたり縮めたりして長さを測っているからだと言えるのではないでしょうか。日本とは実にフレキシブルで便利な国です。

元陸上自衛隊イラク先遣隊長で、先日の参議院選挙で当選した佐藤正久氏が、自分たちを守ってくれていた他国の軍隊が万一敵から攻撃を受けた場合、日本国憲法上認められていない「駆け付け警護」(戦場へ駆け付けて味方の外国軍隊を援護すること)を行う考えだったことを表明していました。正当防衛を超えるとして憲法解釈上で認められていない「駆け付け警護」も解釈と方法の変更で実行できるようです。

自分たちの目の前で、自分たちを守ってくれている味方の外国軍が敵側から攻撃された時に現実問題として傍観などできるはずがありません。日本はこのようにして「生ゴム製モノサシ」をうまく使いこなしてきたのだと思っています。

しかし、日本国内ではこれでも良いかもしれないし、私自身もこんな日本が大好きなのですが、国際社会という厳しい荒波の中で果たしてこれで耐えてゆけるのでしょうか。どうも心配です。

  河合将介(skawai@earthlink.net)

さくらの独り 言「賞味期限」

「お砂糖に賞味期限がないって、知ってた?」とは、友人からの質問。「えっ、そうだっけぇ?!」とは、無頓着な私の反応。そういえば私、お砂糖は、他の調味料に比べ、開封後も長く使うわりには、その期限を気にしないままだ。すぐさま台所へ飛んで行き各調味料の正味期限を確認、おっしゃるとおり、砂糖と塩には賞味期限が記載されていない。同時に、棚にある調味料の中に、賞味期限が既に過ぎているものも発見、早速処分した。食品業界の不正が騒がれる中、業者の賞味や賞味期限改ざんが問題にされることが多いが、購入後の賞味期限管理責任は、私自身にあると再認識させられた。

砂糖や塩などの調味料の賞味期限確認作業を機に、冷蔵庫や冷凍庫に格納されている使用中の調味料や冷凍食品、そして食器棚にある保存食や乾物など、賞味期限の一斉点検をした。すると、出るわ、出るわ、期限切れモノ。手にするもの、「あっこれも、えっこれも」と言いながら処分、我ながらその数の多さにびっくりだ。ここには、ストック(買い置き)がないと不安だという性分、冷蔵・冷凍庫の保存環境への過信、定期チェックの不徹底にみられる怠慢、などなど、自分の性格の弱さや、忙しさを理由に男性的な生活のひずみの表れだと自覚・反省しきり。食品に対し妙に過度な神経質になる必要はないが、健康の源でもある食材・調理関係への自己モニタリングの視点とタイミングを考慮しようと思い始めた。その点、こどもを持つ母親の家族への配慮は、流石プロだと感心することが多いのは事実だ。

ところで、賞味期限とは何かと、どれだけ明確に知っているかな?・・・・Wikipediaで調べてみたのでそのまま引用すると、「日本において賞味期限は食品衛生法やJAS法で定められているところの『その食品を開封せず正しく保存した場合に味と品質が充分に保てると製造業者が認める期間(期限)』であり、食品である以上も泊められる衛生面での安全性や、味・風味などの昨日が維持される期限である。尚、食品衛生法の規定では、かつては『品質保持期限』と表示されていたが、『賞味期限』に統一された。基本的には年月日で表示されるが、缶詰やレトルト食品など長期保存(3ヶ月以上)できるものでは年月で表示することも可能である。なお、砂糖や塩などの調味料、チューインガム、アイスクリーム類、氷など特に長期保存が可能なものには賞味期限を省略することができる。なお、類似した表現では消費期限があるが、これは特に生鮮食品や細菌の働きによって変質しやすい生の加工食品(例としてはコンビニエンスの弁当やお惣菜など)に対して使われる。これは、期限を過ぎると、風味以前mに食品として安全性が確保できないことから、消費に適するか適さないかという意味での区切りである。この差は製造日を含めて概ね5日以内に急速な品質低下が認められる食料品については、この消費期限で表現される」ということである。なるほどねえ・・・。

さて、食料品に「賞味期限」があるように、私たち人そのものや人間の絆にも、「賞味期限」なるものがあるのではないだろうか・・・なんてことを、ふと考えた。できれば、塩や砂糖のように、賞味期限なしと堂々と言えるものでありたいもの。それは、長期保存ができるという基準ではなく、品質が変わらないもの、という意味においてだ。う〜ん、私の賞味・消費期限って・・・っと、呟く、さくらの独り言。

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )

 順法の列札束に割り込まれ

営々の黒字に合併のしぶき

合併を聞く創業の八字髭

業績に諸刃の剣の高笑い

知らぬ存ぜぬがある裏帳簿

( ニュースやぶにらみ )

「台風直撃」
地盤はともかくカバンが −不正発覚議員

「任期」
不正が発覚するまで −大臣

「クイズ」
一年後何人の大臣が代わっているか −安倍内閣

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

 

森田さんから

                つづく          

龍翁余話

龍翁余話(5)「米沢・棒杭市(ぼっくいいち)」
翁が、今年4月から山形県米沢市の「おしょうしな(ありがとう)観光大使」を仰せつかって6ヵ月。友人・知人に対して、あるいは、たまの講演会などで米沢市のPRをしてきたが、まだ、これという目に見える(観光大使にふさわしい)活動はしていない。そのことが気になっていたが、このほど米沢市から届いた案内によると、江戸中期、出羽国米沢藩の第9代藩主・上杉鷹山(うえすぎようざん)の時代に行なわれていた「棒杭市(ぼっくいいち)」が、9月22日に米沢市(伝国の杜広場)で再現されるという。歴史や時代イベントが大好きな翁、これを見逃すわけにはいかない。加えて観光大使としての役目から、ここにPRを一筆啓上・・・
棒杭市とは無人販売所のことで、『小説上杉鷹山(下巻)』の中に、「道の端に数本の杭が立っている。それぞれの杭に笊(ざる)がひもで吊るされ、笊の中には、にぎりめし、栗、干し柿、野菜、火うち石、合羽、笠などの生活や旅の必需品が入っていた。売れたらしく、金が入っている。・・・米沢の人間はもちろん、旅で通りすぎる人間も、誰一人として、この笊の中から品物を盗んで行く人間はいなかった。人々は棒杭にさえ、嘘をつかない。棒杭を人間と同じように信じていた。鷹山公の一番の改革は、人間に“人の心、信じ合う心を甦らせたことではないだろうか・・・」と記されている。

上杉鷹山とは、多くの改革で藩存亡の危機を救った中興の名君。アメリカ第35代大統領ジョン・F・ケネディや、第42代大統領ビル・クリントンが、日本人の政治家の中で、最も尊敬する人物として、上杉鷹山の名を挙げた。特に、ケネディが鷹山の名を口にした時、日本人記者たちは一様に驚いた。中には、鷹山を知らなかった記者もいた、と言う。その会見が記事になるや、日本の多くの政治家や会社経営者が“上杉鷹山”研究を始めた。今年、読売新聞が日本の自治体首長に対して行なったアンケートでも、“理想のリーダー”として上杉鷹山が第1位に挙げられている。鷹山の遺訓『なせば成る、なさねば成らぬ何事も、成らぬは人の、なさぬなりけり』は、あまりにも有名。

ところで、米沢市(商工観光課)では、新しい観光ポスターの製作に取り掛かっている。デザイン・コンペでA,B,Cの3点が有力候補にノミネートされた。市民審査、観光大使審査の投票依頼が、翁のところにも届いた。Aは、平凡な物産中心のデザイン。Cは、米沢藩初代藩主・上杉景勝(謙信の甥、後に養子となり上杉家を相続)と平成21年のNHK大河ドラマ化が決まった直江兼続(なおえかねつぐ=火坂雅志著『天地人』の主人公)の組み合わせ。悪くはないが、キャッチ(米沢へ来い、俺と一緒に愛をかぶろうぜ)が気に入らない。残るはB・・・開祖・上杉謙信と直江兼続の組み合わせ。いまさら謙信か、と思うなかれ、放映中の『風林火山』に登場する謙信役のガクトの評判がなかなかいい。演技は下手だが、風貌が謙信像のイメージに近い。一方、兼続は、(知名度は低いが)上記の通り大河ドラマ化が決まったので米沢市としても、これから力を入れたいところだ。
“戦国の世に、心美しき男がいた(謙信)。戦国の世に心優しき男がいた(兼続)。そんな男に会いたくなったら、上杉の城下町・米沢へ”のキャッチも気に入った。そこで、翁、Bに清き一票。はてさて、結果はいかが相成るや・・・だが、かの鷹山が登場していないことに、翁、いささか不満が残る。デザイン上はアイデア一つでどうにでもなるのに・・・

米沢訪問はこれまでに4回、いずれもエッセー『龍翁の独り言』で紹介した。行くたびに多くの人情にめぐり会う。食べ物も美味い。A(りんご)、B(米沢牛)、C(鯉料理)が米沢グルメの主役だが、旬の食材を活かした郷土料理(家庭料理)にことかかない。中でも翁、芋煮が大好物。「笊の中 芋煮を探すか 棒杭市」っと、そこで結ぶか『龍翁余話』。

ジャズの魅力−今週のお奨めジャズ

今週もTSUTAYAのキャンペーンがあり、住吉店や三宮店で新しいジャズとの出会いを求めて物色しています。

Kasper Villaumeはデンマークのピアニストです。
とてもきれいなピアノジャズで、素晴らしいアルバムに出会えてうれしく思います。
7曲目の It's All Right With Me は571号でも紹介しましたが、たくさんのアーティストが演奏しています。

Estate
Kasper Villaume Trio


1 Blues For Maiken 05:13
2 You And The Night And The Music 06:55
3 Estate 06:42
4 Hallucinations 04:47
5 Blame It On My Youth 05:56
6 Our Love Is Here To Stay 05:05
7 It's All Right With Me 05:10
8 I Fall In Love Too Easily 06:27
9 Butch & Butch 04:01
10 You Must Believe In Spring 05:39
11 My Man Is Gone Now 06:15
<R.O.>

編集後記

久しぶりにワイフと三宮、元町に行きました。同年代の夫婦連れがたくさん歩いています。神戸はとても雰囲気のある街で好きです。
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Zakkaya Weekly No.591

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com