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NO.579                Ryo Onishi              6/17/2007   

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雑貨屋のひとり言

先週、未明まで飲み歩いたせいで、不覚にも携帯電話を失くしてしまいました。
携帯電話は今や生活必需品で、無いと大変不便なことに気づきます。電話会社にすぐに電波の停止をしてもらいましたが、さらに安全を考えれば、リモートでロックをかけられる機能を使ったり、電源が切れたときに自動的にロックする機能を活用するなど自衛手段を講ずることをお勧めしたいと思います。
心当たりのところを全部調べ、警察にも届けを出しましたがまだ出てきません。回収できる確立は低いのではないかと感じています。携帯電話に大量のデータを保存できるようになっているので悪用されないか、そのほうが心配です。みなさんも万が一の時を考えて注意してください。(R.O.)

ロサンゼルスの日本酒事情

 最近の日本は焼酎ブームだそうで、日本国内における焼酎全体の出荷量はここ数年、清酒(以後“日本酒”と記述します)よりも多いのだそうです。産地により製法が異なり、また芋や麦など原料素材や種類が豊富な焼酎は健康志向の女性からも支持を受けているようです。

 ところが最近、こちらロサンゼルス周辺では日本酒がちょっとしたブームになりつつあります。この地域は年間を通して青空が多く湿度も低く爽やかなお天気が多いためか、人々はいつも明るく陽気で賑やかなことが好きです。友人たちを集めて庭でバーベキューをしたり、ホームパーティを開いて楽しんでいる家庭を良く見かけます。

パーティといえばお酒がつきものですが、今回はこちらアメリカ、特にロサンゼルスの日本酒に関する話題についてレポートさせていただきたく思います。

こちらの人が飲むアルコール類でポピュラーなものは、ビール、カリフォルニア・ワイン、バーボン・ウイスキー、メキシカン・リカーなどですが、最近は日本人のパーティだけではなく、現地の人たちも日本酒で楽しむ風景をしばしば見かけるようになりました。

私もインターネットで調べてみたのですが、最近日本の財務省がまとめた日本貿易統計によると、2005年の日本酒の日本からの輸出量は年間で約9,5kl(一升瓶で約530万本相当)であり、その輸出額の半分近くは米国向けなのだそうです。3年前までは台湾がトップの日本酒輸入国だったそうですが、一昨年(2005年)からアメリカが台湾を追い抜きトップになっています。

これら日本から輸入される日本酒のかなりの量がロサンゼルスとその周辺のレストラン、スーパー・マーケットに持ち込まれているようです。

米国人、特に中流以上の人々の間で健康志向の高まりから日本食に対する関心が高まり、それに伴って日本酒の消費量も増加しているのも日本酒輸入増の一因のようです。また、中部カリフォルニアを中心に日本からメーカーが進出し現地生産も始まっています。

米国人の日本酒への関心が高まるにつれ、今では日本酒は日本食レストランだけでなく、日本食以外の多くの高級レストランでもサーブされるようになっています。特に純米吟醸酒など高級品の人気が高く、白ワイン感覚で冷酒を飲む人が増えています。

 日本酒のことをこちらでは以前は “Japanese wine”、“rice wine”とか“Japanese SAKE”という呼び方をされるのが普通でしたが、最近では Japanese を省いてただ “SAKE(サキ)”だけでもアメリカ人に結構通じるようになっています。(“サケ”ではダメで、“サーキ”といわなければなりません。“カラオケ”が“カラオーキ”と発音されるのと同じです)

先日(3月22日)は当地の高級住宅地で有名なビバリーヒルズのホテルで日本酒祭り(サケ・フェスティバル・イン・L.A.)が開催されました。これは在ロサンゼルス日本国総領事館、JETRO、ロサンゼルス日本商工会議所など日本の政府、民間が共同で開催して、日本酒のおいしさを広く伝え、米国市場での販路をさらに拡大しようと企画されたものです。

日本から酒の蔵元180社、350以上の銘柄が出品され、こちらのレストラン関係者、地元の日本酒ファンなど、たった一日の催しだったにもかかわらず、なんと1,700人あまりがの参加者があり、日本酒を楽しみました。

 当日の参加者は試飲会では日本全国から集めた美酒を飲みくらべながら和食に舌鼓を打ち、また、日本酒に関する講習会まであり、日本酒の専門知識を深めた。試飲会はレストランやスーパーマーケットなど業界向けの昼の部と、夜の一般向けに分かれ、両方とも大入り満員で、「人種のるつぼ・ロサンゼルス」が日本酒で一つにまとまったといった感じになりました。日本酒がこちらの人たちに受け入れらつゝあることが良くわかるフェスティバルでした。

 また、地元の有名日本食レストランが八店もこのサケ・フェスティバルに参加し、すしや日本酒に相性のいい独自に開発した料理を提供するなど充実した内容で、このイベントは大成功でした。

 われらが日本酒もいよいよ“SAKE(サーキ)”として国際社会に大きくはばたいています。
     河合将介( skawai@earthlink.net )

さくらの独り言「 結婚式文化」

このところ、結婚式の案内を頂く機会が多くなった。今も元部下の結婚式・披露宴から戻ったばかり。元部下だった人たちの多くは、いずれも30代半ば。彼らの人生にとって結婚は大きな節目。この記念すべき時をご一緒させていただけることは、実に嬉しい限りだ。また、同席した昔の仲間たちとの語らいも盛り上がり、宴に花を添える。初めて、もしくは久しぶりにお会いする新郎(または新婦)のご両親と交わす挨拶に、祝い心が一層熱くなる。この数年、このような結婚式に参席して、時代とともに変化する結婚式文化に気がついた。なかなか面白いものだ。

今から30年ほど前の日本では、盛大で豪華な結婚式・披露宴と海外新婚旅行が流行し、その業界は大きな伸びを見せた。結婚式費用を貯めることを目標に仕事に励む成年男子がいたり、または両親がウン百万という準備金を用意したり、はたまた借金をしたりして、“立派な”式や披露宴に臨んだ。人生で一回限りの結婚式だからと、数回のお色直しや高価な引き出物などなど、盛りだくさんメニューに札束が積まれた。そんな価値観に異議を唱えた次世代、今から20年ほど前は、お金をかけない結婚式・披露宴、会費制パーティなどが増えた。当時会費を払って披露宴に出席することに戸惑いを覚えたことを思い出す。また、対象を親族と友人・知人とに分けた“祝いの会”が増え、ご両親やご家族、親戚の顔が見えない会が多かった。何より、媒酌人・仲人なしの結婚が普通になってきたのもこの頃だった。そして、今から10年ほど前になると、挙式なしで入籍だけとか、海外で2人だけの、もしくは家族だけの結婚式が流行。同時に「誤解して結婚し、理解して離婚」する“成田離婚”なんて言葉も生まれた。バブル崩壊とともに低迷していた当時冠婚業界が最近、再び上昇し始めているという。近年は、先の3つのパターンをコンバインした形、レストランなどを借り切って家族・親族と友人知人たちを式・披露宴に招待する“ハウスウエディング”が人気だ。

ところで、今日出席した結婚式は“人前(じんぜん)式”、披露宴は“ハウスウエディング”だった。有機食材を生かした料理と大理石で作られた元銀行だった建物で有名なレストランを会場に、親族と友人・知人約60名が、程よい緊張と華やいだ雰囲気の中で式典と祝宴を満喫した。中でも、“人前式”という挙式形式は、私にとっては初体験、新鮮であるばかりではなく、ここにもやはり、現代若者の価値観の変化をかいまみた思いだった。この“人前式”とは、神仏に結婚を誓うのではなく、両親や親族、親しい友人などの前で結婚を誓うもの。入場方法・ウェディングドレス・指輪交換・宣誓等、といった挙式式目は、ほぼキリスト教のプロテスタントに則っているが、その他の面では自由な構成となっており、中でも立会人による結婚の承認が行われるのが特徴だという。承認の証として、立会人が拍手するなど、様々なアイデアを盛り込んだ独創的な挙式だった。結婚情報誌『ゼクシィ』の2006年度のトレンド調査によると、実際に行なわれた挙式形式は、キリスト教式65%、神前式16%、人前式16%、利用会場はホテル35%、結婚式場28%、ハウスウエディング16%だという。結婚式が、両家のしきたりやしがらみに左右された時代は過ぎ、今や若い2人の価値観を具現化するセレモニーへと変化している新しい結婚式文化の台頭だろう。

さて、今日の挙式の始まりで、司会者が“人前結婚式”の説明をした。「目に見えないもの、形のない神や仏に誓うのではなく・・・」の話しに、私は、いささか抵抗を感じた。神前でも仏前でもいいが、目に見えない、形のないものにも、大きくて重要なものがある、ということを説明者は認識していないようだ。二人の愛、それこそ、目に見えないものだが、その無形の愛を信じることで結婚へと進展する。そして家庭という形有るものを創造していく。と、まあ、おめでたい席で目くじらを立てては大人気ない、と悟って、祝い気分を取り戻した。さて、次世代の結婚式は、いったい、何(誰)の前で誓いをたてる式になるのだろうか、っと呟く、さくらの独り言。

川柳(東京・成近)

 


( 川 柳 )

軸足が金へ初心に黴が生え

末席の正義切り取り線の上

十手先読んで勝負を歩に託す

分を知り飼う家康のホトトギス

水っぽい酒を上座で注がれてる

( ニュースやぶにらみ )

「NOVA虚偽説明や誇大広告」
日本語がなってない −通商産業省

「凍結資金送金完了」
核実験成功! −北朝鮮

「梅雨入り」
こちら土砂降り −社会保険庁

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

 

龍翁余話「いざ、12秒」

 『雑貨屋』の愛読者から厚かましくも寄稿者へ。レギュラー執筆者のお二人・さくらさんとはゴルフ仲間、ロサンゼルスの河合さんとは“七夕友人”。去る日、さくらさんの兄貴分Cさんグループが主催する“落語・講談名人会”で皆さんとお会いした際、「私も書いてみようか」の呟きが『雑貨屋』主宰者・大西さんのお耳に。そしてご快諾を頂戴し、本号より寄稿させていただく「龍翁余話」。いえ、毎号ではなく月1回ていどの“きまぐれ寄稿”につき、編者(大西店主)や読者のリズムを狂わせるのでは、と懸念しつつも敢えて「余話」(こぼれ話、あまり役に立たない話)を書きたがる我儘本尊・龍翁。だが、『雑貨屋』の品格だけは汚さないように、と心がけ、いざ・・・

2代目市川猿之助が昭和37年に孫・団子に3代目猿之助を譲り、自らは「猿翁」を名乗った。その時彼は「翁の文字、まだ身にそはず、衣がへ」と詠った。74歳だったと記憶する。龍翁は68歳で翁を名乗った。その時詠んだのが「翁とは、まだ10年先の、呼び名かな」。だが、3年経った今、「翁とは、わが身にそえし、呼び名かな」を実感する齢である。長年、映像制作(特に海外ドキュメンタリー番組)を手がけてきた翁、古希を過ぎたとはいえ、いまだに野次馬根性が衰えず、興味関心事には“見たり聞いたり試したり”と飛び回ってビデオカメラを回すのが好きだ(本業は演出・プロデュース)。

先日、翁が理事を務める『日本災害情報サポートネットワーク』というNPO法人の役員会で「龍翁さんのビデオ撮影講座を開こう」という話が出た。理由は、同法人の理事長・渡辺 実(防災・減災ジャーナリスト)が、3月の能登半島地震の時に撮影したビデオが“船酔い映像”だったことを翁が批判したことによる。(某テレビ局の現地レポートを兼ねての撮影だったから、急ぎ撮りで無理もなかったのだが・・・)活字も言葉も大切だが、ドキュメント映像こそが、ありのままを物語る。それだけに視る人に、正確に、心地よく伝え、事実認識と理解への深まりを期待する。それが、映像効果(映像使命)である、と翁は強調する。自然災害には地震とそれに伴う津波、台風、豪雨、豪雪、竜巻、などあるが、やはり地震が最も脅威。予想される“東海地震”は、フィリピン海プレートの沈み込みに伴う歪みが解放されていないままになっているため「いつ起きても不思議ではない」と専門家は言う。また、“南関東(首都圏)地震”は、大陸プレート、フィリピン海プレート、太平洋プレートが互いに接し、複雑な応力集中が生じているため「かなり切迫性を有している」と言われている。それだけに、このNPO法人に対する各方面からの期待は大きく、有事の際の情報サポートの仕方いかんで、被災者の生命・財産が左右されることを考えれば、責任も思い。防災・減災情報提供の中で映像情報加工・伝達(啓蒙)システムの確立が龍翁の担当分野と自認しているが故に“映像使命の重要性”をアピールしている。

同法人理事長・渡辺氏が某紙に連載している『減災に挑む』の中に、気象庁が今年の9月から本格的に運用を開始する“緊急地震速報”が取り上げられている。「“12秒後に、震度5強の揺れが襲ってきます“という情報が発表されたら、さあ、あなたはどうしますか?」
の問いに対して”たったの12秒“と思って、ただ立ちすくむか、”12秒もある“と思って冷静に行動するか、生命・財産の明暗を分ける”12秒の使い道“を渡辺氏は訴えている。いみじくも、”12秒“は映像構成の基本でもある。フィックス(カメラを動かさない画像)4秒+パンニング(カメラを上下左右に動かす画像)またはズーミング(被写体に寄る、離れる)4秒+フィックス=12秒で、一つのストーリーを表現する。ゴルフ・スイングが乱れた時、気持ちを落ち着かせる間合いを12秒取れたらいいかな?・・・と、そこで結ぶか「龍翁余話」。

ジャズの魅力−今週のお奨めジャズ

今週は邦人ジャスアーティスト、松居慶子の”Summer Selection “をご紹介します。
最近聴いたなかでもっともインパクトのあった邦人アーティストです。はじめて聴いた瞬間、ピーンとくるものがありました。スムースジャズですがイージーリスニングとして誰でも楽しめる曲だと思います。
1961年、東京生まれで、1986年に結婚して渡米、その直後から大活躍されています。
私がトロントやサウスベイにいたときにFM放送でしょっちゅう松居慶子の曲が流れていたのだと思います。
- Summer Selection –
アーティスト: 松居慶子, 横内丙午, Derek Nakamoto
1. Rainy Season
2. Sail South
3. Three Silhouettes
4. Midnight Stone
5. From My Window
6. Moonlight Sailor
7. Souvenir
8. Garden
9. Secret Forest
10. Uncharted Summer

松居慶子の公式サイト
http://www.jsdi.or.jp/~jun/KMMFSJ.html
<R.O.>

編集後記

梅雨入りしたと思ったら、この週末はとてもいい天気でしたね。
先週、大阪、福島にある“泉”という洋食レストランに行きました。娘が私たち夫婦をこの“泉”に招待してくれたからです。かなりの人気店で一ヶ月以上前からの予約しかできないくらいです。福島は大阪梅田からも歩いて来れるし、面白い店がいっぱいあります。

雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.579

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com