weekly

NO.570                Ryo Onishi              4/15/2007   

 weekly

 

河合さんの さくらの独り言 川柳 & コント 森田さんから ホームページ
  雑貨屋のひとり言 ジャズ 編集後記 バックナンバー
 .
雑貨屋のひとり言

今日もお昼ごろ、地震がありましたね。
揺れるたびに気持ちの悪い思いをします。大きな地震でなくて良かったと思いますが、いつか大きなのがやってくるのでしょうね。私は阪神淡路大地震の経験はありませんが、ロスにいたときのノースリッジ地震で大きな揺れを経験しています。高層ビルなので大きなのがくるとビルがポキッと折れないかなと心配になります。(R.O.)

あまり 知られていないL.A. 観光スポット(195) 

 The Pageant of Roses Garden
 ロサンゼルス周辺には広く大きなメモリアル・パーク(墓地)がいくつもあります。ロサンゼルス・ダウンタウンの約15マイル東、Whittier市の広大な丘陵地帯に広がるRose Hills Memorial Park も代表的なメモリアル・パークのひとつです。

敷地全体では 1,500エーカーあり、単独のメモリアル・パークとしては世界最大(さらに最も美しい)とも言われているところです。
  
パーク内には青々とひらける墓地群の合間に洋風の各種チャペルや池、滝をはじめ各種施設が整っています。

パークの奥まったところには輝くばかりの三層式中国仏教寺院(Buddhist Memorial Complex)まで見、また中に入ることも出来ます。

このパークの入口近くに、これまた素晴らしいバラ園があり、これがThe Pageant of Roses Gardenです。

3.5エーカーの広さの園内には約600品種、7,000本を超える各種バラが植えられており、特に3月〜4月にかけては見事なまでに咲き誇ります。これらの中には各種品評会で入賞したものも数多く含まれています。

このバラ園はメモリアル・パークのシンボル的存在であるため手入れが行き届いているのが特徴で、訪問者の心を癒してくれます。

アメリカ西海岸のメモリアル・パークは墓地というイメージではなく、家族が一同に会するピクニック場といったイメージです。バラ園を一巡したのち、広いメモリアル・パークをひと回りドライブしてみるのも良いでしょう。

*住 所:3888 Workman Mill Road, Whittier, CA 90601
*開園日: 毎 日
*開園時間:8:00am〜日没まで
*入場料: 無 料
*電 話: (562) 699- 0921
*Web Site: http://www.rosehills.com/eventsContent/rosePageant.aspx

* 行き方は次の通り(Torrance方面よりの場合)
(1) FWY#91(東) ― FWY#605(北)へ進み、Rose Hills Road(FWY#60の2つ手前の出口)でFWYを降りる。
(2) FWYを降りたら Rose Hills Roadを右折(東へ)、0.5マイル進み、Workman Mill Roadを左折(北へ)。
(3) Workman Mill Road を0.4マイル進むと道路右側にRose Hills Memorial Park入口があるので入る。ゲートを過ぎたすぐ左側にバラ園がある。
(4) ここまでの行程 ;(Torrance方面からの場合)約120マイル、ドライブ約2時間。
      河合将介( skawai@earthlink.net )

さくらの独り言人生の窓

会社年度の始まりは、入退社や異動で会社人間の悲喜こもごものドラマを生む時期であるが、同時に、自分の意志による“転職”も珍しくなくなった。この傾向は、企業活動そのものの、またはそれを取り巻く環境の変化によるもので、この10数年の間に起こった欧米化のひとつ。今や若者のみならず、年齢を問わない“転職”が盛んだ。“転職”そのものの良し悪しは別としても、“転職”のタイミング、目的、基準、判断、辞め方など、KEYとなるチェック・ポイントがある。中でも“辞め方”は、その人そのものの人柄や姿勢が現れるようなもので大変重要だと、私は思う。人生の窓の開け方、それは心の窓の開け方かもしれない。

最近、社内外で、異動や退職・転職に関する相談や報告を受ける。その度に、組織人や会社人としての視点と、一度しかない人生の主人公としての視点、この二つの側面から話を聴いたり応えたりすることにしている。お話のタイプには、異動や転職の背景、つまりその理由が何であろうと、創造的で建設的なタイプと、恨みつらみや人の非難中傷で破壊的なタイプのふたつに遭遇する。そんな人々と向かい合いながら、人生の窓の開け方について考えさえせられる。友人で今は某会社社長のK.Tが話してくれたこと、「何かを始めるにも、辞めるにも、人は何かにこだわるものなのだ。大切なのは、そのこだわりが何か、そのこだわりでいいのかと問うことだ」を思い出す。前述した二つのタイプの前者は、こだわりについて自問し、且つ対応と自己変革に挑んでいるように思う。逆に後者は、こだわりに固執するあまり現実とこだわりにギャップが生まれ、事実を受け止められなくなり妄想的になってしまい、物事を崩壊することが多いように思う。幸いなことに、私が出会う人の多くは前者タイプ、まれに後者タイプが登場するが、それはその人の姿勢や性格というよりも、不健康か病的な場合だといえる。そういう人には、キャリア開発や人間の成熟という視点より、心の窓の開け方に対するケアーが必要だと思う。

ところで、企業価値評価基準の項目にメンタルヘルス問題(労働ストレスによる健康障害)発生数や状況の開示、且つ対策の充実が求められるようになって久しい。これは製品やサービスの品質とか、事故や怪我の発生とかが、労働者のメンタルヘルスと大きな関わりがあること、つまり会社の業績に大きな影響を及ぼすことを意味している。様々な労働環境の多様化や激変動の中で、人間関係や仕事そのものに精神的ストレスを抱え、その結果、職場不適応に陥るケースが日本企業でも急増している。近年、この現象を企業のヒューマン・リスクととらえ、対策としてEAP(Employee Assistance Program:従業員支援プログラム)を導入する企業も増えている。これは、精神的ストレスや問題を抱える従業員に対して、適切なサポートを行い、職場適応とその最適化をゴールとするもので、もともとは1940年代にアメリカで誕生した仕組みだ。一般にこのEAP導入と構築には、外部の専門家のメソッドを用いるケースが多く、そのアプローチは様々だ。ただ、このEAPを導入している企業に共通して言えることは、健康と不健康や正常と異常について、人や企業が正しく理解し、取るべき対応と適切なプロセスを構築することで、事故や事件、製品やサービスの品質低下を事前に防ぐこと出来る、ということだ。しかし、それら全ては、従業員が心をもった“人間”であるということ、ひとりひとりが経営資源の重要な財産の一つであるということを認識している経営者でなければ出来ないのではあるまいか。ここに、企業に求められる窓の開け方があると思う。

先日、某会社を退職し、外資系証券会社へ転職する知人から話を聞いた。彼女の話は、約2時間も続いた。現在の職場環境や人間関係への非難中傷というレベルの低い話が9割、それが終わると、ヘッドハントからの数多い誘い、面接した5社全てからの強い引き、早急な就任の求め、などなど、明るい未来と自慢がいっぱい。自分の能力や知識にこれほどの自信(実は、躁鬱症に見られる、ある種の誇大妄想であり被害妄想)を持っている若者に、危惧と憐れみを覚えた。 彼女が転職しようとしている会社にEAPがあるかないか私は知らないが、出来ればEAPを受けることによって自己を改良し、他人から真の人間性・能力を認められる人物に生まれ変わってもらいたい、と心で祈った。転職は人生の窓を開くことに例えられることが多いが、人生の窓は心の窓と同じ、自分や人が何をするかというhow to doではなく、how to be、自分は何者か、どうあるべきか、ということにKEYがあるように思う。公私共に、色々な若者に出会う。その度に、人生にとって大切なことを、色々な形で、様々な方法で学ぶ、今回のように。それが私の人生の窓でもあると思っている。窓の外、さて明日はどんな風が吹くのやら・・・っと、呟く、さくらの独り言。

川柳(東京・成近)

今年になって没続きだった読売新聞のUSO放送でしたが、このところ調子がよくて、566号の「冒険旅行」が3月18日に、568号の「買収防衛策を可決」が1日に、569号の「あるある」が7日の読売の都内版に掲載されて、少々気をよくしています。
そしたら、一昨日、全日本川柳誌上大会「平成柳多留」の本が送られてきて、
「アメリカ」の題で私の句
    "ばあちゃんの青春にいるプレスリー"が4位に入賞していました。
俳句だと、この手のものには1万人以上の投句があるそうですが、川柳ではアメリカ、ブラジルからの投句者があっても、1870名でした。
それにしても実力1分運9分、いや運9.9分、ここのところついています。

今日これから出掛けますので、何年ぶりかで宝籤を買おうと思ったら、かみさん曰く「あんたの今年の運は全日本で使いきっちゃったよ」
ですって。かもね。

今週はつまらない自慢話に付き合わせてごめんなさい。滅多にないことですので、あしからずご勘弁のほどを。


( 川 柳 )

ばあちゃんの青春にいるプレスリー

ノーリターン我が青春よモンローよ

日本製ドル箱もある大リーグ

すぐ銃を自由の女神持ちたがり

核の傘代が重たい防衛費

( ニュースやぶにらみ )

「日中晩餐会」
おいしいところだけいただいた −温家宝首相

「保険金不払い25万件、284億円」
あるあるどころか、続々です −生保12社

「ジョーダンさんの離婚分与金180億円」
道を誤まった −定年離婚の妻

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

 

森田さんから

  インド紀行(10)  月光
              森田のりえ

 万年雪を頂いたヒマラヤの連山が重なりあう山の向こうに霞んでいる。青い空には白い月がくっきりと浮かんでいた。
 インド旅行最終日の午後になった。
 チベット亡命政府のあるダラムシャラーは地震がよくある土地だが普通はたいしたことはなく、大地震に見舞われたのは一九〇五年、イギリス人が夏の避暑地にしていたころだった。ビルが崩壊し住民の多くは安全な場所に移動した。一九四九年、イギリスからインドが独立し、ダラムシャラーからイギリス人がいなくなった。現在は「リトル・ラサ」とも呼ばれ、チベット文化の中心地として6千人以上の亡命チベット人が生活し、いまや世界中から旅人を集める観光地である。
 町の広場からバザールに入る。
両側は民芸品などを売る土産屋が軒を連ねている。紅茶などのインド土産はすでに買ってしまった。それでも珍しい物があればいいなと一軒一軒、冷やかし半分で見て歩く。
多様な人種が行き交うなかに、ベンガラ色の僧衣を巻き付けた少年僧が二人、三人と連れ立って行きすぎる。バザールの近くにあるチベット寺院からの帰りだろうか。はにかんだ純朴な笑顔に幼さが残っている。道端で裁縫ミシンを踏んでいる男がいた。直しかな、と思って立ち止まって見る。そういえば子供のころ、母が洋服を縫ってくれていたことを卒然と思い出した。余り布を使うのでワンピースの袖や胸の生地が下と違っていた。一枚生地で使った洋服を来ている友人が羨ましかった。母にすれば苦肉の作であったろうに、母の心子知らずである。街の風情は幼いころにタイム・スリップさせてくれた。
靴直しもあった。どの店も道にはみ出るほど衣服を吊り下げている。道端で料理している人がいた。大きな鍋に油を煮えたぎらせ、ピンポン玉ほどの大きさの団子をこねて揚げていた。匂いに食指がうごき、私は二個買って友人と食べた。なかなかの味だった。食べ終わった後にあっと気がついた。トイレに紙もなく手洗いもなかった。ということは、手垢もなにもかも団子のなかだと気づいた瞬間、おえっとなった。だが、高温で揚げているから殺菌状態だろう。大丈夫と思うことにした。
中学の社会科の時間に、インドでは左手は不浄だと教えてくれた先生がいた。左手は下の始末に使うから「汚れた手」だから不浄だという意味が、いま分った。
珍しく乞食がいないと思った矢先であった。脚の悪い一人のインド人の乞食に出くわした。両替したインド・ルピーが少し残っているので施した。すると、どこで見ていたのか、あっという間に深い哀願の表情を浮かべた凝視する乞食の目に囲まれ、怖くなり逃げ出した。

最後の夜である。
外見と名前は立派な『ロイヤル・パレス・ホテル』であるが、水不足でお風呂やシャワーも二人部屋だが一人分しか出ない。暖房もない。寒くて、旅行前に買い求めたホカロンが一個残っていたので足元に貼り、昼間のホカロンがまだ暖かいのでそれもベッドに貼り付けた。同室の友人が「ホカロン、余ってない?」と尋ねたのを、にべもなく断り、薄情な私は重ね着をしてベッドにもぐりこんだ。
夜中だった。寒さのため眠れないという友人は、ホテルマンに交渉して電熱器のようなヒーターをもらってきた。裸になった線がソケットにかろうじてくっつき、コンセントに差し込むと火花が散った。でも、点けなければ寒くて眠れないと友人がこぼすのを眠り半分で聞き流していたら、停電になった。配られたヒーターをみんな一斉に点けたからヒューズが飛んだらしいのだ。
「明朝は六時出発の四時半起きだから、直してもらわないと困る」
 呟きながら友人が部屋を出て行った時、時計は夜中の三時を指していた。
「電気がつかないわ。どうしょう!」
 友人の声で目が覚めた。
幸いにも蒼白い月の光が部屋の奥深くまで差しこみ、意外な明るさである。見事な満月だった。配られたロウソクの灯りと月光をたよりに身支度を整える。廊下や食堂にはロウソクが灯してあった。私は、二度と体験できないであろう旅のハプニングを「これぞ旅の醍醐味」とばかり面白がっていた。
空港への送りのバスに揺られながら、私はこんなことを考えていた。
トイレ事情もロウソクを灯したことも、見下し笑っているけれど、振り返れば、戦中戦後の貧しい生活のなかで私たち日本人が体験してきた事である。亡命チベット人たちも自主自立を目指し必死でがんばっている。笑うなど傲慢そのものではないかーー。
              おわり

 

編集後記

お昼ごろ、ちょっと揺れました。
≪今週のお奨めジャズ≫
今週はこの曲です。“All The Things Your Are”

アーティスト名/アルバム名
(1)Bill Evans / Alone
(2)Coleman Hawkins/Hawkins! Alive!
(3)Joe Pass/ Virtuoso
(4)Johnny Griffin/A Blowing Session
(5)Lennie Tristano/Lennie Tristano
(6)Modern Jazz Quartet/The Modern Jazz Quartet
(7)The Quintet/Jazz At Massey Hall
(8)Chiharu Yamanaka/Outside by the Swing

雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.570

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com