weekly

NO.505                Ryo Onishi              1/15/2006   

 weekly

 

河合さんの さくらの独り言 川柳 & コント 森田さんから ホームページ
読者メッセージ 雑貨屋のひとり言 LA観光スポット 編集後記 バックナンバー
 .
雑貨屋のひとり言

各地の大雪の被害をニュースで見るたびに、私たちの住んでいるところは温暖なんだなーと思います。週末は寒さが和らぎましたが、土曜日は雨が降り続く一日となりました。どしゃ降りの雨の中、愛車を車検に出しに行きました。世界で一番品質のいい自動車を作っている日本で、2年ごとに車検を受けなければならないことにいつも矛盾を感じている雑貨屋です。(R.O.)

2006年、大予測

  ロサンゼルスの私たち仲間内の月例勉強会(という名の親睦会?)のひとつに、「日米井戸端会議」でもお馴染みの若尾龍彦さん主催の「JACALの会」があります。この「JACALの会」の新年恒例行事が『今年の大予測』で、毎年私が担当しています。
昨年1月に皆さん宛にも『2005年大予測、参加へのお誘い』というメールを発信し、何人かの方に参加していただきました。(結果は、それぞれの個人のメール・アドレス宛発信しました。ご参加ありがとうございました)
今日、JACALメンバーによる『2005年結果発表』と『2006年予測投票』の会を近所の上海パレス・レストランの部屋を借り切り、賑やかに行いました。
今年『 2006年度大予測 』の項目は次の通りとなっています。良かったらこれをお読みの皆さんも今年を予測してみてください。
                     河合 将介(skawai@earthlink.net)

(1) 日本円・US$の2006年末の値は?(最終値の上下5%以内を正解とする)
(2) 日本円・ユーロの2006年末の値は?(最終値の上下5%以内を正解とする)
(3) 2006年末の東証(日経)平均株価は?(最終値の上下5%以内を正解とする)
(4) 2006年末のニューヨーク・ダウ平均株価は?(最終値の上下5%以内を正解とする)
(5) 2006年末の日本の公定歩合?(最終値の上下5%以内を正解とする)
(6) 2006年末(11月)日本の完全失業率は?(最終値の上下5%以内を正解とする)
(7) 2006年末の日本の消費税率は?(最終値の上下5%以内を正解とする)
(8) 2006年末の日本の首相は?
(9) 2006年中に日本の衆議院解散はあるか?(イエス 又は ノー)
(10)2006年中に日本は憲法改正のための国民投票法案を成立させるか?(イエス 又は ノー)
(11)2006年中に日本では女性、女系天皇を容認する皇室典範改正法は成立するか?(イエス 又は ノー)
(12)2006年中に日本の陸上自衛隊はイラク・サマワからの全面撤退を決めるか?(イエス 又は ノー)
(13)2006年中に日本は北朝鮮に対し、「経済制裁法」に基づく何らかの経済制裁を実施するか?(イエス 又は ノー)
(14)2006年中に日本の防衛庁は防衛省へ名称変更するか?(イエス 又は ノー)
(15)2006年、小泉首相は首相任期中に靖国神社へ参拝するか?(イエス 又は ノー)
(16)2006年トリノ・オリンピック、日本選手の金メダル獲得数は?
(17)2006年トリノ・オリンピック、日本選手のメダル獲得(金銀銅)総数は?
(18)2006年ワールドカップ・サッカーの優勝チーム(国名)は?
(19)2006年度、日本のプロ野球優勝チームは?(セ・リーグ)
(20)2006年度、日本のプロ野球優勝チームは?(パ・リーグ)
(21)2006年末、ブッシュ(米)、ブレア(英)、シラク(仏)、プーチン(露)、メンケル(独)、胡錦涛(中)の全員が現職にとどまっているか?(イエス 又は ノー)
(22)2006年、トヨタは自動車年間生産台数で世界一になるか?(イエス 又は ノー)

さくらの独り言供に・・・

26歳になる最愛の姪、有紀の結婚が決まった。私にはこどもがいない。2人の姪と3人の甥が居るが、誰に何と言われても最愛なるのがこの姪、他の姪甥への愛情とは勿論、存在そのものが全く違う。それは、何ができるとか出来ないとかという条件や理由はなく、無条件に最愛なのである。だから、彼女の結婚は、嬉しくもあり、しかし寂しくもあるという、娘を持つ親の心情にも似た複雑な感情の波が心を揺さぶる。そんな時、何故その人と結婚したいのかと尋ねた時の姪の言葉を想い出すことにしている。「供に・・・」と。

姪は、9月の婚約式の後、婚約相手を連れて親戚への紹介と挨拶回りをした。最初に行ったのは、姪が18歳の時に52歳の若さで急死した姪の父の墓参りと生まれ故郷の親戚回りだったという。彼女の亡き父親は墓の中から、「娘を頼んだよ」と一言だけ言ったに違いない。しかし、周りの親戚はそうはいかない。知り合った馴れ初めは勿論、いったい互いの何が好きか、などといった愚問攻めにする。既婚者なら誰でも一度は経験することだろう。ここでも姪の答えは同じ、「どこがと言われても困る、一緒にというよりは、供に祈れる人だから」と。我が家では、“一緒に”と“供に”を、言葉の遊びではなく区別して教えられ育てられたことを思い出す。

ところで、結婚なんて考えもしなかった私の大学時代、青春真っ只中の私たちに恩師の口からよく出た言葉がある。「何年も長く一緒に居るから、本当に素晴らしい夫婦とは限らないし、また二人の出会いの良し悪しは決して当人以外には分からないもの。ただ言えるのは、“一緒に”と“供に”が本質的に違うということを知っているかどうかだろうな」と。同時にその恩師は、“ともに”という時は“共”という漢字ではなく、両手で物を捧げる意味の“共”に、人の意味を合わせた“供”という漢字の方を好んで使うのだとも話してくれた。それは、敬って優しく差し出す、何かを捧げ合う、謹んで求め合う、仕え合うという、人間関係の深い意味があるからだと言っていた。どんなに立派なひと(相手)を連れてきても、心からおめでとうと祝福できない自分に動揺しながらも、この姪の結婚を機に、25年も前に聞いた恩師の言葉が心に響き、手前味噌ながら、私にそっくりと評判の姪を自慢に思う。

さて、最近のテレビや新聞・雑誌などでは、同居期間30年以上の“熟年”夫婦の危機は、10年前に比べ3倍以上に増えている、という話題が多い。その原因は、長寿化に反比例した定年退職年齢の低年齢化によって起こる「二人だけの時間」の長さとその共有のあり方の違いだといい、しかも離婚を申し出るのは殆どが女性(妻)の方だというではないか。もともと一緒に居たくて結婚したはずなのに、立場や役割の変化によって一緒に居る時間が長くなった途端に別れたくなるという、全く滑稽な話としか言いようが無い。それぞれの物語があり、一度しかない人生ではあるが、一人の日本女性としての私は全くもって悲しく思う。そして、やはりここには、男女や夫婦が“一緒に”ではなく、“供に”という視点を問うことの重要性を強く思う今日この頃なのである。“一緒に”は何事も物理的すぎて、長続きはしないと学ぶ。しかし“供に”は、いつどうなるか分からない生活や命の中で、どんな時もいつまでも変わらないものだと信じられる想いになる。こうして、恩師の教えがやっと少し分かるようになったのも、歳をとったからかもしれない。“供に”って、いい響きだな・・・っと呟く、さくらの独り言。

川柳 & コント(東京・成近)


( 川 柳 )

温室で育て季節の味を消し

値を聞いて舌がしびれたフグ料理

江戸前に七つの海のネタが乗り

骨粗鬆症ですとグルメの舌が言い

胃カメラに保証をされた胃が軽い

( ニュースやぶにらみ )

「正月」
野菜、灯油があがってる ― 凧

「ES細胞作成は嘘」
 期待したんだけど ― バカにつける薬

「春闘シーズン」
♪はる〜は名〜のみ〜の… − 不況業種

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

森田さんから

連載「夫と私 」  
                 すきま風( 15 )
  友人のY夫妻から日本語専用のラジオを頂いた。
 夫は自分の分身のようにどこへ行くのにも持ち歩いた。寝るときも枕もとに置く。と、ある夕方だった。夕食をとりながらラジオを聴いていると、
「森田敏之さんの好きな『宗右衛門ブルース』を贈ります。早く元気になってください」
 というメッセージが流れた。
 日曜歌謡リクエストの番組にY夫人が夫の大好きな歌をリクエストしてくれたのである。メロディーが流れ出すと夫はいっしょになって心地よさそうに唄っていた。
「おい、唄えたぞ、唄えたぞ ! 」
半年前、食道と気道の別れ際、ちょうど声帯辺りに癌が見つかってから突然ハスキー・ヴォイスになり、音程が狂って唄えなかったのである。
 すべての癌治療を終え、九月二十六日の午前中にCTスキャンを撮った。結果は転移なし。肺の癌は四十%縮小していた。だが、肝心の食道の癌はバイオスピーをしないと分からないと医師はいう。しかし、私は、癌因子は無くなったような予感がしてならなかった。
――癌克服かも――
 気がつくと私もいっしょになって唄っていた。
 一時は七十五キロあった夫の体重が六十二キロまで下がっていたが、三キロ増えた。
「オマエを連れてもう一度ヨーロッパをレンタカーで走りたい。オランダの小さな街ゴーダ村で泊まったときは牛糞の匂いでまいったよ。チーズ農家へ寄ってバルミザン・チーズを買い、ナイフで削って生ハムに包んで食べたら美味しかったなぁ、覚えているか。ベルギーからルュクセンブルグへ向かっているのに行けども行けども人家はなし、日は暮れるし・・・・・・」
 気分がよいと夫は旅の思い出話をした。
 だが、喉が開いたと思ったら閉まる。夫の気持ちはその都度、天国と地獄を往復するように揺れ動いた。身体の調子が悪いと、聴くに耐えないことをいう。
「癌が治ったら、離婚してやるぞ ! 」
私はそのたびに、病がいわせる罵詈雑言だとわかっていても腹が立った。
十月のある夜だった。
広島カープの名トスッパーといわれた故「津田恒美」選手の癌闘病のテレビ・ドキュメンタリー番組を観ていると、こんなことを夫がいった。
「いまのうちにオマエに『ありがとう』をいうわな。身体が辛いと当り散らすから」
 十月二十四日早朝六時半、夫は食道のバイオスピーのために病院へ行った。ところが喉から管が入らない。即、レントゲンを撮った。癌化学療法医のG医師の診断書には「耳鼻咽喉科で食道を広げる手術をするように」と、書かれていた。
 耳鼻咽喉科のL医師は、夫の喉にペン・ライトを入れて診た。
「dangerous危険、infection感染、death死亡、bleeding出血」などと物騒な単語を交えながら夫に説明をしている。L医師は、放射線で焼いた喉の内部に切れ目を入れて広げる手術dilationは非常にリスクが大きいので、来年になって手術をしたらどうかという。だが、癌療法の結果を知りたいG医師は「immediately即刻」というのである。
「これまでかのう、オレの命は・・・・・・。心のなかを風が吹き抜けるような、寂しい」
  夫は気弱になった。私は涙があふれそうになった。
                                            つづく

 

編集後記

阪神大震災から11年になります。 大きな地震がいつ来てもおかしくないので、そろそろ準備を考えてはいるのですが・・・。みなさんは何か準備されているでしょうか?
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧いただけます。

http://www.zakkayanews.com/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.505

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              
tenshu@zakkayanews.com