「これから日系スーパーへまわってお赤飯でも買って帰らない?」
現地スーパーマッケットでの買物帰り、ハンドルを握っていた妻が助手席の私に突然語りかけてきました。
私「エッ、お赤飯? また何で?」
妻「だって、今日4月26日は私たちの39回目の結婚記念日よ!」
私「ヘエー、そう?」
「ヘエー、そう?」という私の返事も若干(それとも、おおいに)間の抜けたものだったかもしれませんが、普段、もの忘ればかりしている妻が39年も過ぎた結婚記念日を忘れず覚えていたのには驚きでした。
私は今日が自分たちの結婚記念日だったなんてまったく念頭にありませんでした。結婚記念日の「ケ」の字すら忘れていました。私は来月中旬から日本へ行くので、日本へ着いたら本籍地がある区役所へ行き戸籍謄本を取り寄せて自分たちの結婚式の日付けを再確認してみようかとも思っています。
世の中の夫婦はどのくらいが自分たちの結婚記念日を正確に覚えているものなのでしょうか?興味あるところです。国別、年齢階層別、男女別に調べて見るとおもしろいかもしれません。多分、米国の夫婦は何歳になっても忘れず夫婦二人で祝っているのかもしれません。(特にハズバンドが結婚記念日を忘れていたら奥さんから離婚訴訟を起こされるかもネ)
もしかしたら、日本人だってそんな重要な日を失念したら夫婦失格でしょうね。(私は失格人間なのカモ?恥じています)
ある人から聞いた話ですが、夫婦の一生はおおよそ以下の段階を経るのだそうです。
(1) 結婚当初10年間:愛の時代。
(2) 次の10年:努力の時代。
(3) 次の10年:忍耐の時代。
(4) 次の10年:あきらめ、惰性の時代。
最初の「愛」はともかく、次からの「努力」、「忍耐」、「あきらめ、惰性」では“何のための夫婦なの”と言われそうですが、どうぞご安心下さい。それらの苦難を過ぎると最後に待っているのが「感謝の時代」なのだそうです。
どうも我が家は今、それほど厳しい状態ではなく緩やかですが「忍耐」から「あきらめ、惰性」の域にあるようで、「感謝」まではまだ10年早いようです。
「いざこざの種が尽きれば倦怠期」という川柳を見たことがあります。我が家は些細ないざこざは日常ありますので「倦怠期」でもないようで、ありがたいことです。
と言うことで、その夜は日系スーパーで仕入れたお赤飯と刺身、それに缶ビールでささやかに祝いました。
私はこちらでも友人、知人(といっても殆どは本人ではなく、彼らの子どもたち)の結婚披露宴に招かれることがあります。そんな時にスピーチの指名を受けた場合、私はいつも次の言葉でスピーチを締めくくります。――― 「どうか、新婚のお二人が“世界で二番目に幸せな”ご家庭を築きますように!」
「世界で二番目」の意味の解説は不要ですね。(陰の声:ヨク言うよ!)
河合将介( skawai@earthlink.net
)
|