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No.453          Ryo Onishi               1/16/2005   

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河合さんの さくらの独り言 川柳 & コント 森田さんから ホームページ
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雑貨屋のひとり言

今から10年前に阪神淡路大震災が発生、そして、その一年前の同じ日にはカリフォルニア州のノースリッジ地震が発生しました。たくさんの犠牲者の方々のご冥福をお祈りします。最近、地球上で異常なことがたくさん起こっています。カリフォルニアでの大雨による被害の様子がニュースで映し出されるたびに、みなさんが無事でありますようにと祈っています。(R.O.)

L.A.東京会の新年会 

元日恒例の「お正月 inリトル東京」(ロサンゼルス日本人・日系人コミュニティの正月行事)は約一万人の人出で大盛況だったそうです ――― 私たち夫婦は正月には別途計画があり、残念ながら参加できませんでした ――― 会場では餅つき、書き初め、羽根つき、カルタ、福笑いなど、日本の伝統的な正月の催しがあり、家族連れなどで賑わった様子が当地の新聞でも紹介されていました。
そして今はロサンゼルス地区の日本人・日系人コミュニティでは各県人会や文化団体などの新年会が毎日のように開催されています。
私の所属する「LA東京会」は1月8日(土)に総会を兼ねた新年会を開催しました。「LA東京会」は1998年(平成10年)10月10日に発足し、その歴史はまだ7年ですが、東京出身者や東京を愛する人達のソーシャルクラブとして活発に活動しています。
ロサンゼルスにある日本の県人会の中には創立106年目を迎えている鹿児島県人会をはじめ、熊本、宮城、三重、長野県人会など、100年以上の歴史と数百人規模の会員を誇るそうそうたる会が多く、その中で、設立7年で会員数100名そこそこの「LA東京会」では恥ずかしい限りですが、それでも“郷土意識の薄い”東京人の集まりにしては良く7年も続いたナ、と言ったところが私たち設立に関わった幹事・役員一同の偽らざる実感なのです。
「LA東京会」は今年もロサンゼルス・ダウンタウンの「ホテル・ニューオータニ」内の日本レストランを借り切り、日本酒と日本食によるパーティでした。(酒気帯び運転を防ぐため、お酒は乾杯時の杯1、2杯のみで淋しい限りでしたが、これはやむを得ないことです)
この日ばかりは着物姿のあでやかな女性会員の皆さんも目立ち、しばし、ここがロサンゼルスであることを忘れさせる午後のひと時でした。
今回のアトラクションに、私たちは俳優で歌手のジェリー・伊藤氏を招きました。ジェリー・伊藤さんといえば、一定年齢以上の日本人の皆さんならご存知の方も多いと思います。戦後ブロードウェイの舞台で活躍後日本へ行き、ミュージカル舞台、映画、テレビで俳優、歌手として活躍した人で、現在は当地ロサンゼルスに住んでいます。(夫人は日本舞踊家の花柳若奈さん)
今回は往年のヒットナンバーを素晴らしい声で歌い、私たちを感動させてくれました。最後に私たちのアンコールに答えて「上を向いて歩こう」を日英両語で聞かせてくれました。
海外に滞在する私たちだからこそ、日本の良さやありがたさ、懐かしさが実感でき、そして日本式の集い、日本の装いにこだわるのが“お正月”と言うものなのかも知れません。
                                                               河合将介( skawai@earthlink.net

さくらの独り言「機を観る」

企業年度が4月から始まることの多い日本企業では、今年度の成功不成功を踏まえた新年度計画や中期計画の策定に忙しい時期である。ビジネスマンに限らず功を成すには、「チャンスを活かせるか否かにかかっている」とよく言われる。「機を観る」とは、時の動き(機運)、人の動き(気分)の熟機(熟期)を正確に捉えることであり、「機を活かす」とは、機智(その時の様子に応じてはたらく才知)、器量(任務に値する人格と才能)、技量(技術力)、財力を即応させることだ、とは、かつて先輩に学んだことだ。ただし、機を観て機に応ずる能力だけでいいかというと、厄介なことに「天運」というものが加わらなければ事の成就はおぼつかない場合が多い。こう考えると“成功への道”は、けっして生易しいものではないことを再確認させられる。しかし、「翔ぶ」がテーマの今年のさくら(2005年1月9日発行の雑貨屋452号に記載)、「天運」を呼び込めるかどうかは分らないが、「機を観て逃さず、機を活かす」目と力を養いたい、と静かなる闘志を燃やす新年のスタートである。

ところで、最近になって私は、以前は目も留めなかった新聞広告に目を通す様になった。ニュース記事とは異なる貴重な情報が得られることが多いと気づいたからだ。レギュラー広告は勿論だが、特に注視するのが“パブリシティ広告”、その新聞社・広告局の企画制作によるものだ。例えば、『阪神淡路大震災から10年、今、災害危機管理を考える』(日経新聞1月16日)という大見出しに惹かれて記事を読む。阪神淡路大震災の犠牲者の約8割が建物倒壊などによる頭部損傷、内蔵損傷、窒息、外傷性ショック、そのほか焼死などが2割、というグラフが掲載されている。今後、東海地震、首都直下型地震発生の可能性を訴える記事に併せて新潟県中越大地震にも触れ、『自然災害を防ぐことは難しいが、被害を最小限度に抑えることは可能だ。大災害への備えは十分だろうか』という問いかけには、かなりの説得力を感じる。その思いのまま紙面に目を流すと、直ぐその記事の下に『地震に強い××ハウス』と謳ったA社の5段通し広告がある。何とさらに、その右ページ全面に『さて、災害時の連絡は、どう取ればいいのでしょうか?』というキャッチで災害用伝言サービス利用法の大広告がある。この様に主要記事に関連の深い広告文には、自然に目がいき、また受け止める素直な自分を見出す。これも機を読んだ戦略的構成、人々のニーズと心理を把握した成功のひとつだ。

さらに、同日の同新聞に『大学入試センター試験問題と解答(第1日目)』が掲載された。この特集の広告スポンサーは、2つの大学と2つの予備校。こんな試験問題を掲載しても、この新聞読者には何の役にも立たないだろうにと思うのだが、新聞社にしてみれば“機を観ての広告チャンス”(マーケティング)であるばかりでなく、今次受験生の復習と次年の受験生にとっての参考データ提供という大義名分もあるだろう。ちなみに、私は、この大学入試センター試験制度が発足した時の第1期生であったこともあり、懐かしく読んだ。「機を活かす」とは、ある時は無駄だと思えることや専門領域外の視点・視野をも把握・提供することへの挑戦や試みということだともいえよう。

このように、新聞・雑誌、テレビ・ラジオのメディアの広告企画や展示会・催し物などのイベントの企画には、「機を観る」ことが如何に重要であるかは言うまでもない。しかし、私たちの事業や業務、いや人生そのものの成功にも同様だと言え、特に、新しい年度やそのプラン策定と実現への努力を目前とする今の時期に必要なのだと思う。そして、時の動き、人の動きを正確に捉え、即応できる能力「知力・技力・体力」を蓄えておくことも重要だ。それらが伴って財力が生まれ、人知・人力が天運を呼ぶことによって事を成就させることができると信じたい。『森を観て木を観ず、木を観て森を観ず』とはよく聞くが、今年は、機を観て木(森)から翔び出してみよう・・・っと呟く、さくらの独り言。
kukimi@ff.iij4u.or.jp

川柳 & コント(東京・成近)


( 川 柳 )

必勝の気負いスタートで転び

ライバルにあとの半歩が追いつかず

不器用でまた棚ボタを受けそこね

言い分があればどうぞと過半数

峯打ちと言えどまともに向こう脛 

( ニュースやぶにらみ )

「仕事始め」
社長・ 気合だー!  社員・ サーッ!

「発明の対価」
一審の判決に真っ青、二審の和解でブルー  −日亜科学

「韓流に乗って」
福沢諭吉の偽者までぞろぞろ来た −韓国

河合成近
nakawai@adachi.ne.jp

http://www.adachi.ne.jp./users/itsukabz/index.htm

森田さんから

連載  こんな身体で温泉旅行( 6 )
 
  とにかく寒かった。冷泉のような『インディアン・スプリング・リゾート』の温泉プールに浸かっていると家族連れが入ってきた。父親らしい人が、ぬるま湯の流れ落ちてくる場所にへばりついている私たちに近づいてきた。
 ここの温泉には熱い湯は出ないのだろうかと夫が聞くと、出る、という。フロントへ行って、どうのこうのというのだが、聞き取りにくい英語だ。「アウトサイド・プール」という単語が聞き取れた。屋外にきっと熱い湯のプールがあるに違いないと思った私たちは、水着のまま走った。階段を駆け上がり、廊下の戻り突き当たりのドアに体当たりして外へ出た。雪が降っている。見ると、六メートルほど板が敷いてあり、その先に真新しい板囲いがあった。
「あれだ !」
 夫は駆け出した。
「ちがう、物置だ ! 」
 ロビイへ行き、フロント横の階段を駆け下りた。部屋ばかりで、プールはない。またロビイへ駈け上がった。そして、私はフロントの金髪嬢に尋ねた。
「熱い湯はどこですか」
「ああ、グロッタ温泉ね。でも、あそこはプライベートなのよ」
「私たち、入れないの?」
 寒いで歯がかみ合わず、うまくしゃべれない。
「一時間、一人十五ドルかかるのよ」
「かまいません。お願いします」
「でも、空いているかしら、ちょっと調べてみるわ」
 震えている私たちには頓着せず、金髪嬢は、コンピューターのキーを叩いた。
「一つだけ空いていたわ。ユー・ラッキー ! 」
 十五ドルでもいいのね、と金髪嬢は念を押した。
 鍵を受け取ると、私と夫は、そこらをうろちょろしている人をけっとばすようにして階下の個室グロッタ温泉に飛び込んだ。
 更衣室から、茶室のにじり口のような小さな入り口から入る。二メートル四方くらいの広さで、手を伸ばせば天井に手が届く。全体を泥土でみたいなもので塗り固めた穴倉温泉であった。
 いい湯だった。蘇生する思いがした。
 しかし、天井から大粒のしずくがしたたり落ちてくる。そして、五分も発たないうちにふたりとものぼせ上がってしまったのである。
 
 夕方から横殴りの雪になった。
 テレビのスイッチを入れると「北西部から寒気が流れ込んで、明日は十八年ぶりの大雪になるだろう」と、雪のため交通渋滞になっているデンバー市内から女性のニュースキャスターが現地中継をしていた。
「えっ、大雪 ! 」
( 私たちどうなるの? だから、こんな時期にドライブ旅行をするなんて気がすすまなかったのよ。帰ろう,帰ろうとあれほどいったのに…… )
 危うく出そうになった言葉を私は慌てて呑みこんだ。いまさら愚痴をいっても後の祭だ。それにしても、どうして自分の意見を主張しなかったのだろう。適当に妥協してしまうのは私の悪い癖だ。ああ、どうしょう。
 そうだ、夫がいけないのだ。
 妻のいうことに耳を貸さない。悪いのは夫だ。いまさら、夫を責めてもしようがないと思いつつも、腹が立ってしかたがない。タイヤが滑ったら、一巻の終わりである。
 ロッキー山脈を越えたときの道路を思い出し、私は絶望感に襲われた。                        つづく

  森田のりえ  noriem@JoiMail.com

成岡流お酒の楽しみ方

 


編集後記

ハワイで開催されているソニーオープンでの丸山選手の大健闘はうれしくなります。
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Zakkaya Weekly No.453

雑貨屋 店主 大西良衛   http://www.zakkayanews.com/
              tenshu@zakkayanews.com