数日前、インターネット・ニュースを見ていたら『小惑星、地球をかすめる。地表6600キロ大接近』というヘッドラインが目にとまりました。
記事によると、今年(2004年)3月31日、直径約8メートルの小惑星が、地球表面から約6600キロのところをかすめていたことが判明したのだそうです。
地球の半径は約6400キロであることを考えると、これは地球にとってきわどいニアミスだったことになります。この小惑星は約3年後にも再飛来する可能性があるということです。
尤も、この程度の大きさのものでは、万一地球に突っ込んでも大気圏でバラバラになり、大きな被害をもたらすことはないのだそうで、先ずは一安心です。
宇宙から星屑などが地球に突入することはしばしばありますが、殆どは地表に到達する前に大気圏内で燃え尽きてしまいます。でも時には隕石として地表に落下することもあります。
巨大隕石の落下例として、米国アリゾナ州のメテオール・クレーター(Meteor Crater)があります。私たち夫婦もそこを訪れてきました。
アリゾナ州は米国西海岸カリフォルニア州の東隣りの州です。ロサンゼルスから約500マイル(800km)、グランド・キャニオンやモニュメント・バレーへ通じる中継の街として有名なフラッグスタッフ(Flagstaff)の東35マイル(56km)のところにこの現場があります。
なんの変哲もない荒涼とした平地の中に、一見、小高い山のように見えるところがあり、これが隕石突入跡(隕石孔・クレーター)です。
現場に着いてみると何とも見事で大きなクレーターであり、目を見張ります。ここはアリゾナの半砂漠地帯であるため、大隕石の衝突の跡は風化されず、ほぼ完璧な形で残っているのです。これだけ完璧な形で残されているクレーターは世界的にも珍しいといわれています。
隕石孔(クレーター)の大きさは、直径が1300m、周囲が4800m、深さが170mとのことで、さらに現地案内所とパンフレットの説明によると、これは約4万9千年前に、直径50mくらいの隕石が、時速約6万9千kmで地表に衝突してできたものなのだとのことです。
隕石の落下衝突により周囲の動植物は一瞬にして死滅したとのこと、衝撃はものすごいものだったと想像できます。
あまりにも大きなクレーターであるため、私の撮った写真では全体像が掴めないので、写真と説明は次のURL(Meteor Crater のホームページ)をご参照ください。
http://www.meteorcrater.com/
http://neo.jpl.nasa.gov/images/meteorcrater.html
星の話といえば、もうひとつ、やはり数日前のインターネット・ニュースに「巨人、広島に次いで、阪神も小惑星の仲間入り」という記事を見つけました。
それによると、このほど日本人が発見した小惑星に「Hanshintigers(阪神タイガース)」と命名することが国際天文学連合(本部・パリ)により承認されたとのことです。
小惑星に日本のプロ野球チームの名が付けられたのは、「Tokyogiants(東京ジャイアンツ)」、「Carp(カープ)」に続き3番目なのだそうです。
地球上の“生臭い日常”から、たまには目を天空に向けてみるのも、心の洗濯になって良いかもしれません。
ところで、折角、星の話で救われた気分でいるところに、水を差す地上の話題に変わりますが、今年(2004年)4月、こちらの新聞に、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(U.C.L.A.)の地震学者チームが「今年(2004年)9月5日までにカリフォルニア州南東部にM6.4以上の大規模な地震が発生する」と予知した、という記事が出ていました。
このチームは、昨年9月の日本、北海道・十勝沖地震や同12月のカリフォルニア州中部地震を予知した実績をもっている学者チームなのだそうです。
9月5日の期限まで間もなくです。無事に何事もなくその日が過ぎることを祈っています。――― と、いっても私ははじめから何の覚悟も準備もしていませんけれど・・
河合将介(
skawai@earthlink.net )
|