日本の信越放送(SBC)ラジオから月一度の出演依頼がきました。日本時間の金曜日の朝8時36分からの数分間ですが、「ワールド・トゥデイ」というコーナーでロサンゼルスに関する情報をしゃべって欲しいとのことで、こちらの木曜日、午後4時36分から電話でインタービューを受ける形式で生出演することになりました。
第1回の放送が日本時間の8月13日、金曜日(ロサンゼルス時間では8月12日、木曜日、午後4時36分)にありました。たった数分間ですので内容のある話は出来ませんが、これからしばらく続ける予定です。以下、その第一回分の内容の概要を録音テープから再現してみました。
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(SBC):今日はアメリカ・ロサンゼルスからの話題なんですが、実はこのコーナーは何人かの方に世界各地からお話をいただいているのですが、今日が初出演となる方でロサンゼルスからの話題です。
河合将介さんにお電話がつながっています。河合さーん。
(河合):はい、河合です。
(SBC):どうぞよろしくお願いいたします。小林と申します。エー、今日は初登場ですので自己紹介からうかがってゆきたいのですが・・、河合さんはアメリカにお住まいになってもう何年になるんですか?
(河合):私はですね、1985年ですから、いまから19年前に企業の駐在員ということで、米国のロサンゼルス、今ここにいるんですが、こちらへまいりました。
(SBC):それで定年されたあとも、そのまま残られているわけですよね。
(河合):そうです。19年前にアメリカへ来まして、1997年ですから今から7年前に企業定年ということで、通常は定年になりますと、皆さん駐在員は日本に戻りますよね。私の場合はそのままここへ居残ってしまったということなんです。
(SBC):それは、やはり日本に帰るより、そちらが水が合うというか、どうだったんですか?
(河合):もちろん、私も日本人ですから、日本へはぜひ帰りたかったんですけれども、折角アメリカにも、それまで12年間いたわけで(今では19年になりましたけれども)、こちらでやりたいことも沢山ありましたし、確かに “水が合う” と言われればその通りなんでしょうけれど、・・ 私は実は子どもがありませんで、妻と二人だけなんですが、二人ともこちらの方がよいということで、それでは “残るか” とこういうことだったのです。
(SBC):今、いろいろとボランティアとか、いろんな活動をされているみたいですね。
(河合):はい、結局ね、今なぜアメリカなのかという一つの理由は、―― 日本も決して悪い所じゃないんですが、やはりアメリカにいた方が定年後にボランティア活動や社会活動ですね、そう言ったことが非常にやりやすいんです。定年という一つの区切りは「終り」ではなく、第二の人生の「始まり」だと思うんです。日本にいても決してすべて「終わり」ということはありませんが、日本ではなんとなく、「定年=終り」という感じなんですね。「終り」がよいか、「始まり」がよいか、ということになれば、「始まり」がよいに決まってますよね。そんな私の勝手なへ理屈かもしれませんけれど、そういうこともあって、私の場合はこちらにいるのです。おかげさまで、こちらでは地域のコミュニティとか、日本からの駐在員の皆さん、日系人の方が沢山おりますし、そういった皆さんと忙しくやらさせていただいています。
(SBC):じゃあ、会社勤めの頃と較べても変わらないくらいお忙しいんじゃあないですか?
(河合):そうですね。会社勤めの頃は、月曜日から金曜日、それから土曜日、日曜日と区切りがありましたけれど、今はどちらかというと、そういった区切りがなくなってしまったという感じです。
(SBC):それくらいいろいろな活動をなさっているのですね。 ―― 日本での第二の人生以上にアメリカ人の皆さんは定年後をどうするかと、自分の道を模索して行くものですかね。
(河合):そうですね。もちろん日本も最近は変わってきているでしょうが、でもアメリカの場合は、よく英語で“引退すること” を “リタイヤメント” と言いますが、こちらではただ “リタイヤメント” とだけ言うのではなく、“ハッピー・リタイヤメント” というのですよね。リタイヤメントというのは「終り」ではなくって、いよいよこれから今までの企業という拘束から離れて自分自身の好きな道に進める、まさに“ハッピー・リタイヤメント” なんだと、こういう感じなんです。
(SBC):なるほど、リタイヤメントという言葉もひとこと加わると印象が変わるもんなんですね。なるほどネー。そんな河合さんにはこれから何度もこのコーナーには登場していただこうと思うんですけれど、―
―― ところで今、お暮らしのロサンゼルスなんですけれど、ロサンゼルスは今の夏の季節は気候的にはどうですか?
(河合):こちらも日本同様、夏は暑いし、特に今年は猛暑の夏で暑かったですね。今こちらはまだ、8月12日(木)の夕方の4時半を過ぎたところですが、まだまだ暑いです。こちらの日中の最高気温は連日、華氏(こちらは華氏で言いますけれど)90度から95度、摂氏に換算しますと32℃から35℃くらいですから、暑いですよね。ただね、こちらは日本の東京などとは違い、朝夕は気温が下がり摂氏で言うと16℃とか18℃とかね・・
(SBC):ぐっと下がるんですね。
(河合):それから、もう一つ、湿度もたいへん低いんです。したがってさわやかですね。
(SBC):そうですか。体感的には違うでしょうね。
(河合):ただ、湿度が低いのはしのぎやすくて結構なのですけれど、問題もありまして、ここロサンゼルスを含むアメリカの南カリフォルニア地方は雨が少ないので、毎年山火事が多発します。今年は幸い去年に較べれば発生件数も焼失面積も少なかったのですが、それでもこの夏だけで、ロサンゼルス周辺だけで何万ヘクタールという、ちょっと考えられないような広い山林が燃えてしまうんですね。
(SBC):へえ、そうですか。
(河合):ですから、山沿いの住宅などはいつも避難騒ぎで大騒ぎをしています。なんとか対策を考えなければいけない問題です。
(SBC):それじゃあ、夏といえば山火事になってしまうんですね。
(河合):そうなんです。昨年なんか、例えば、日本でいうと神奈川県とか静岡県とか、それに匹敵するくらいの面積が南カリフォルニアだけで燃えてしまうんです。日本の皆さんはびっくりなさるでしょうね。
(SBC):へえ、そうなんですか!
(河合):まあ、それだけに、今申し上げたように、こちらは非常にさらっとした爽やかな良いところです。ぜひ皆さんもロサンゼルスへおいでいただけたらと思います。
(SBC):わかりました。また随時このコーナーにご出演いただきますので、いろんなお話をお聞かせいただきたいと思います。
(河合):そうですね。これからはなるべく日本の皆さんに興味をもっていただけるような話題を取り上げてお伝えできたらと良いのではないかと思っています。
(SBC):はい、今後ともよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。――― 放送終了。
河合将介(
skawai@earthlink.net )
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