Zakkaya Weekly No.393
Ryo Onishi                                      11/23/2003

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雑貨屋ウィークリーを創刊の時から、ずっと読者のみなさんにEメールで配信しています。でもリターンされてくるメールがあるので、先週、みなさんに、『ちゃんと届いているでしょうか?』とたずねたら、何人かの読者から久しぶりにお便りをいただきました。だいぶ前になりますが、配信したウィークリーが文字化けで読めないと、たくさんの方から連絡をもらい、感動したことを思い出しました。みなさんのための雑貨屋です。もしよろしかったら、記事を書いてみませんか。(R.O.)

雹(ひょう)、霰(あられ)、霙(みぞれ)

10月下旬にロサンゼルスとその周辺で発生した山火事は焼失面積が 3,000平方キロ・メートル余(三多摩、市、伊豆諸島などを含む東京都全体のほゞ1.5倍の広さ)という記録的な大火となりました。そして二週間燃えた山火事がようやく収まったと思ったら、今度は集中豪雨です。
 先々週の11月12日(水)夕方、普段は殆ど雨の降らない南カリフォルニア地域一帯が雷雨を伴う激しい雨に見舞われ、特にロサンゼルス市南部では降水量が2時間で5インチ(127ミリ)を超えました。さらに私たちの住んでいるサウスベイ地域から6マイル(10キロ・メートル)ほどのサウス・ロサンゼルス、ワッツ地区では大量の雹(ひょう)が降り積もり、雪の降らないロサンゼルスの市街地で雪かきさながらの「雹かき」までする騒ぎでした。
おかげで停電(5万世帯)や洪水などの被害が続出、ロサンゼルス国際空港でも多くの発着便に影響が出たようです。ロサンゼルスは一年を通して降雨量が極端に少ないので雨に備える都市整備が必ずしも充分ではなく、いったん降雨があるとこのありさまです。
 我が家は幸い何も被害はありませんでしたが、ちょうどこの時は、私たち仲間内の月例勉強会である「サウスベイ経営セミナー」の開催時であり、講師の先生を始め、多くの参加者が道路の通行止め、渋滞に巻き込まれ結局、一時間以上開催が遅れてしまいました。 
「やあ、昨夜はたいへんでしたね。雨だけでなく、≪霰(あられ)≫まで降るとは!」
翌日の朝、私が友人に発した言葉です。そしたらその友人に言われてしまいました。
――― 「昨夜降ったのは霰(あられ)ではなく、雹(ひょう)ですよ!」
アレッ、そうだったのか。そういえば、恥ずかしながら、私は霰(あられ)と雹(ひょう)の区別を知らないけれど、どう違うのだろう?ついでに霙(みぞれ)とは?
知らなかったことを素直に認め、改めて調べてみよう。というわけで、早速、国語辞典で調べてみたら、次のように書いてありました。【岩波書店、広辞苑(第二版)】

☆ 雹(ひょう)
積乱雲から降ってくる氷塊。主として雷雨に伴って降り、大きさは豆粒ないし鶏卵ほど。夏季に多く、畑作物や家畜に害を与える。

☆ 霰(あられ)
主に秋や冬に降る、白色不透明な小さい氷のかたまり。水蒸気が空中で凝固する時生ずる、雨と雪との中間状態のもの。

☆ 霙(みぞれ)
雪がとけかけて雨まじりに降るもの。氷雨。
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発達した雷雲(積乱雲、入道雲)の中で過冷却水滴と呼ばれる0℃以下でも水滴の状態のものが氷の粒子に衝突して水滴が凍り、対流の中で上昇・下降を繰り返しながらどんどん大粒に成長し、そのまま溶けずに落ちると雹(ひょう)になり、溶ければ大粒の雨となるということのようです。従って雹(ひょう)は暑い赤道付近でも積乱雲が発生すると降ることが結構多くあるのだそうです。
氷の固まりである雹(ひょう)による被害の多くは、落下したときの衝撃によるものです。落下のスピードは、小さいものでも秒速 10 m(時速 36 km)、ゴルフボール大のものでは秒速 30 m(時速 100 km) にも達するとのこと、その衝撃の大きさが伺えます。
昔の人たちはこの自然現象には大いに恐れおのゝいたであろうことは想像に難くありません。
「出エジプト記」には、エジプト王に対する「モーセの十災」の第七として、「主が雨にかえて雹(ひょう)を降らせ、燃える火(落雷)を地に下された」という記述がありますが、普段は恵みと命の雨が突然、悪霊(雹、雷)に変わるのですから、さぞ仰天したことでしょう。
 ところで、雹(ひょう)と霰(あられ)の違いについて、長野地方気象台のホームページには次の通り書いてありました。
『「ひょう」は、空から降る氷の粒のうち、直径が5mm以上のものをさし、それより小さいものは、アラレ(氷アラレ)と呼んで区別しています。』 ということは積乱雲から発生する氷塊も5mm未満は雹(ひょう)とは言わないのでしょう。
霙(みぞれ)は雨と雪が混じったもので、上空から雪が降ってくる途中にとけて雨になりきれず、一部分が雪のまま落ちてくる状況を言い、観測分類上は雪に含められるのだそうで、今回の雷雨騒ぎでいろいろ勉強させてもらいました。                               
河合将介(skawai@earthlink.netbut_up.gif (232 バイト)

 

さくらの独り言 「怪我の功名」

「街は色づくのに会いたい人は来ない〜♪」、「別れても好きな人〜♪」と、大昔に流行した唄を口ずさんだ。抜糸のために通院するタクシーの窓から、音も立てず衣替えをしていた街路樹を眺めながら。術後、外に出るのはこれが4度目、しかもタクシーで病院玄関から自宅玄関のdoor to doorのみ。私が病院や自宅ベッドでオトナシクしている間に、時は実を結ぶ準備の季節へと移り変わっていた。そんなこの数週間に起こった幾つかの「よき報せ」に、「色づく街」や「好きな人」の歌詞が意味なく口をついたのだった、残る足の痛みも忘れて。今回の怪我は決して良いことではない。しかし、何か素晴らしいことを創出したことは確かであり、そんな縁ある出会いや事象に恵まれたこと、またそんな星の下に生まれた自分を幸いに想いたい今日のさくらだ。

骨折・入院・手術・自宅療養を余儀なくされたわたしの事態を知った友人・知人が、想いもかけない形で助け励ましてくれた。新米やデパ地下製品や缶詰などの食料の調達、世論や市場現況及びゆとりを読める薬なる書籍の送付、掃除・洗濯を代行してくれる回数券とその実行、元気印いっぱいのe-mail・e-card・facsimileの送信、そして厄年(今年43歳の私は男後厄と信じている)をフッ飛ばしてくれるような「良き報せ」の贈り物。秋の色づきも気づかない室内での生活を抜け出した通院の途中に、変り行く季節の中でも変らないもの、そしてまた、近くや傍には居ないが切れない縁や交友の恵みに、胸が熱くなった。それらはモノではなく、恵みの証と出会いの再創出とでもいいたい。市販されていない取れたて新米とデパ地下いっぱいの野菜をリュックに担いで飛んで来て飛んで帰った友人、数ヶ月ぶりの再会だった。また、「出社しないで自宅で安静にしろ、その代わりコンピューターと電話で頭だけ貸せ」の命令をくれた上司。大きな安静剤となった。また、日本及び世界各地に散らばっている教え子達のメールや電話による励ましは、昔蒔いた種の実のかほりの様で、時の軌跡と奇跡に感謝した。さらに私を高揚させたのは、以前困難なプロジェクト立ち上げを共にし2年前に弊社を辞職した元部下が、婚約者と結婚の報せをもって我家へ見舞いに来てくれたことだった。2年ぶりの再会だった。彼は私のコンピューターが今週20日(木)からウィルス感染し苦戦していることを知るや否や、川崎から飛んできてくれた。手ぶらでは来られなかったらしく、「良き報せ」を連れてきてくれたのだった。今、独りぼっちの私の部屋には、怪我から生まれた思いもかけない素敵な「想い」が充満している、という訳だ。

ところで小学生でも知っているだろうが、『過失や災難と思われたことが、思い掛けなく好結果を齎すこと』、または『何気なくしたことが、偶然にも好結果となること』を、『怪我の功名』という。もともとこの功名は「高名」と書いたそうである(国語辞典:小学館)が確かな裏づけは見つけられなかった。この「怪我」とは多くの場合、傷ではなく過ちや過失の意味で使われることが多いようだ。しかし、今の私はあえて、「傷」として使ってみたかった。わかるかなぁ?????、私の気持ち。。。。。

まあ、いずれにしても今回自分の不注意による怪我をしたことで、周りに公私共なる心配や迷惑をかけたことは言うまでもない。しかし、街が色づいていることを喜べたこと、音もたてず衣替えしている秋の深さに触れた自分の心に愛が充満したこと、別れた(以前は一緒だったが、別々の会社や場所で仕事をしたり生活したりしている)元教え子や同僚や部下や友人知人たちが、それぞれの「よき報せ」を届けてくれたこと、そして別れた(ている)が、その彼らをもっともっと好きになった生きている自分の心に気づいたこと、それを知り響き喜べたこと、怪我をしたからこそ触れられたそんなこんなの全てが、嬉しかった。おかしいだろうが、これを「怪我の功名」と言って感謝したいのだった。そんな時の自分というものは、抜糸後に発した医者の診断「12月12日までは、まだまだギブス生活」も、我慢・納得できたからおかしいぃ・・・っと呟くさくらの独り言。
kukimi@ff.iij4u.or.jpbut_up.gif (232 バイト)

 

川 柳 & コント(東京・成近)

( 川 柳 )

投票の二十歳 母校へ久しぶり

お立ち酒 二十余年を噛みしめる

年なりの歩幅で二十一世紀

植林の二十一世紀を信じ

世相百態 コンビニの24時 

( ニュースやぶにらみ )

「真紀子氏、民主会派入り」
菅さん、裾を踏まれるぞ  −小泉首相

「年金論議」
皆さん 餅の絵がお上手で  −財源

    「ドラフト一位」
−将来の夢は?  −大阪府知事です

(東京・成近) E-mail nakawai@adachi.ne.jpbut_up.gif (232 バイト)
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Zakkaya Weekly No.393

雑貨屋 店主 大西良衛  gp-bmail.gif (1852 バイト) zakkaya@news.email.ne.jp

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