Zakkaya Weekly No.343
Ryo Onishi                12/8/2002

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生まれて初めてカメラによる大腸の検査を受けました。大腸にポリープがあるかもしれないと言われたからです。何かの間違いだと信じつつ、先週の金曜日、下剤を飲んで胃腸を空っぽにして受けました。その夜に、宴会があったので、もしポリープがあったら参加できないなあと思っていたのですが、幸い何も問題ありませんでした。(R.O.)

宣戦の詔書を読む

今年も12月7日(日本は8日)が巡ってきました。日本が米国及び英国に戦いを宣してから62年目にあたります。
更に遡ること4年、昭和12年の日中戦争(日華事変)からは既に66年の歳月が経過したことになります。

これらの悲劇的な期間は、実際に体験し、苦痛と辛酸を味わった人々にとっては耐えがたく忘れられない時であったことは言うまでもありませんが、一方、日本の若者層にとっては、どうも単なる空白の期間でしかないようです。

私の知っている限り、当地に来ている日本からの留学生達は概して真面目でよく勉強する若者ばかりですが、こと祖国の現・近代史に対しては無関心、無知識な人が多く驚くばかりです。これも戦後の教育の不備がなせる結果と言えるのではないでしょうか。

確かに現代の若者は昔と違い、情報技術、バイオ、遺伝子など学ぶことが多く、歴史にまで気を使っていられないのかもしれませんが、人間は歴史から学ぶことで進化したとも言えるわけで、歴史を無視して前進はないはずです。

私は日本の現・近代史に関しては、まず時の天皇の発した「詔書」に関心を持つことにしています。

なぜならば、その内容の是非はともかく、詔書こそ時の日本と言う国家の立場と意図を表現した最高の公文書であるからです。

詔書を読み、内容を吟味することにより、その時代の背景や日本国家を知ることが出来ます。

そして今の私達は詔書を客観的に読み直し、歴史を考え、評価することが出来る時代に生きているのです。

幸いなことに今はインターネットと言う便利なツールがあり、過去の詔勅(詔書、勅書、勅語)も簡単に入手できる時代になっています。

先日、私は仲間内の勉強会で「対米英開戦の詔書を読む」というテーマで話をさせてもらいました。

今更「天佑ヲ保有シ萬世一系ノ・・」でもあるまい、と言われるかもしれませんが、わずか八百文字にも満たない詔書の一言一句に計り知れない歴史が凝縮されているのを知ることが出来るからです。

開戦から62年(日中戦争から66年)、そろそろ一切の政治的意図を排除した、事実に沿った客観的な歴史としての現・近代史を次の世代に伝えてゆく時ではないでしょうか。

それとも歴史とはそもそも国益、政治と表裏一体で「客観的事実」などしょせん絵に描いた餅なのでしょうか。                  河合将介( skawai@earthlink.net )but_up.gif (232 バイト)

さくらの独り言不思議の国のアリス

「宇宙人」とか「不思議な人」と言われ続け、それらがさくらの形容詞にまでなった。最近はすっかりそれに慣れてしまい、周りも自分も楽しんでさえいる。先日、弊社の同僚で「変わった人」と呼ばれているN氏から、「さくらさんはメチャクチャ変った人ですよぉ」と逆に太鼓判を押された。彼自説「変った人の価値定義論」を聴きながら、私はケラケラと笑い通しだったが、言葉の持つ意味を、ネガティブイメジからポジティブイメジ化することで、世界の広がりと彩りをみせることを学んだ。そして、遠き昔読んだ「不思議の国のアリス」を想いだしていた。

「俺はなるべく目立たない様にしているのだが、声が大きいからか何故か『変った人』と想われてしまう。でもね、『変った人』と呼ばれるコンサルタントの付加価値は高いと信じているんですよ、俺は。だってね、『変った人』の視点や発想こそが、成功する大きな何かを創出できるんですよ。それにね、変った人は誰にだって印象強いので説得力もある。さくらさんだって、メチャクチャ変った人ですよ。これって口の悪い俺の最高の褒め言葉ですからね、認めてるってことですからね、喜んで下さいよ、そんな変な顔しないで、笑ってくださいよ、いつもの様に」と、「変った人」N氏は大きな声でこの話をしてくれた。以前私は、「宇宙人」とか「不思議な人」をマイナスイメージで捕らえていた。しかし彼のこの定義を聴いて、自分が「不思議の国のアリス」になって、この世界をますます楽しんでみたいと思えるようになった。不思議なものだ。

「不思議の国のアリス」は、オックスフォードの数学教師だったルイス・キャロル(本名:チャールズ・L・ドジソン)によって描かれた児童文学古典である。1862年ある夏、ドジソンの友人で学寮長のリデル氏の娘たち3人をテムズ川に連れて行った時、即興で創った物語がその土台となっている。後に書き足したりしながら1866に自費出版された。多分世界中どの国でも、この童話の名前を知らない人はいないほどのグローバル・ロングセラーである。人々を魅了し続けたこの物語は、幻想的で個性豊かな登場陣のキャラクターとその展開にある。これこそハリー・ポーッター19世紀版といえまいか。またこの作品ほど深層心理学、言語学、論理学、物理学そして哲学の各分野の学者によって分析・評価され、これまた愉快で奇妙な論説や話題を生んだのも珍しい。著者ドジソンが数学教師でありながら、言語や意味論にこだわるロリコンでマジック好きな「変った人」であったからか、この作品は愛されつつも数多くの価値あるな分析・評価・課題を導き出したのだろう。創造力が産んだ作品は、創造力をかきたてるのかもしれない。

突飛な事件が続出する「不思議の国のアリス」で驚かされるのは、アリスの知識と遊び心のリズムである。あえていうなら、「不思議の国」ではなく「不思議なアリス」でもある。そしてそれは「不思議の国」のことではなく、私たちの日常でも遭遇している人や物や言葉や思想ではないかとも想う。「不思議の国のアリス」から学ぶことは、冒険である。この世に「変わった人」は私に限らず多い。そして多くの場合、「変った人」と呼ばれる時は、ネガティブイメジだ。それがポジティブに変換・変化していくKEYはひとつ、「冒険」できるかできないかだと想う。「変った人」と呼ばれる人の多くは、他者・対外的とのコミュニケーションを避ける孤立型が多いのに対し、冒険好きの「変った人」は、孤独ではあるが孤立せず創造型である場合が多い。そんなこんなを考えると、「不思議の国のアリス」が物語の中で展開する慎重な分析・評価と強い冒険心は、案外私たちの毎日に直面し問われていることかもしれないと想う。さあ、今日も、地球の裏側へ旅をしてみるかっと、とりとめもないさくらの独り言。。
sakuratsubomi@earthlink.netbut_up.gif (232 バイト)

川 柳 & コント(東京・成近)


( 川 柳 )

手遅れの病 我慢の母でした

一番古い記憶に母の襷掛け

青春が母にもあった きっちゃ店

裏方を通した母にあるドラマ

眼裏に僕より若い母がいる


( ニュースやぶにらみ )

「道路公団民営化最終報告書」
道は険しかった      − 7人委員会
それでも我が道を行く − 道路族議員

「オニール財務長官が辞表」
アメリカは相当景気が悪いんだな −塩爺

  「格安バーガー振るはず91%減益」
ネをあげた   −日本マクドナルド

(東京・成近) E-mail nakawai@adachi.ne.jpbut_up.gif (232 バイト)

あっこのおいしいロサンゼルス

満腹したら食休み(48)
「口福」
写真を撮っておくべきだったと後悔している。日本はやはりこんなにおいしかった。義父の法事で、夫の兄姉家族も全員集合。義姉一家の帰郷も4年ぶり、懐かしい顔がそろった。特に今回は孫9人が全員そろったことは義母への何よりもの贈り物となったことだろう。なかには13年ぶりの再会もあったという。

まず法事の前夜、第一の口福日。義姉が用意してくれた心づくしのご馳走の数々。目を見張る刺身と寿司の盛り合わせに私の目も輝き、十分に食欲を刺激。平目、鯛、はまち、サザエ、帆立、などなどが次々と私を満足させてくれる。身が締まり甘い。わさびも醤油も要らないくらいの新鮮さ。それぞれの魚の味の違いがはっきりわかる自然の旨み。まったく生臭くないのだ。

次に生牡蠣。お隣の広島の牡蠣は身の大きさも食べやすく、旨みも十分。お鍋に入れるというのを、なんともったいない、酢牡蠣で食べさせてくれと義姉に懇願、叶った。

そして箸休めに食べる生海苔。山口の瀬戸内側は海苔の産地でもあり、初冬に採れる新海苔をこの辺では生のまま食べる。海苔の香りが焼き海苔の数倍はする。今回は地元小野田産のもの。地元贔屓も手伝って、いっそうおいしい。さらっと洗って味付けはポン酢、しかも採れたての柚子を使うと、海苔との相性もよく、お互いの香りを引き立たせる。シャリッとしてさわやか、スルスルといくらでも食べられる。多分料理屋でもあまりお目にかかれない味。何よりも新鮮さが勝負の一品。

驚いたことに、これだけで十分に満足の私たちに義兄がサプライズを用意。今の時季ならではの山口名物というとそれは、ふぐ。自宅から割烹へ大移動、なんと豪勢な二次会。刺身と寿司や牡蠣で満足の私の胃袋にふぐの入る余地があるのだろうか。そうでなくてはふぐに申し訳ない。

席に着くと大皿に盛られた見事なとらふぐの刺身。湯引きの皮もおいしそう。それを見たとたん、食べたいという欲望がじわじわ、なんと素直な私の胃袋。さそっく、三枚一組、箸ですくってわけぎを巻き、もみじおろしでいただく。至福の瞬間。サラッと口に広がる甘みとしっかりとした歯ごたえ。胃袋がすでに満足しているせいか、舌で旨みを感じる度合いが大きいような気がする。コリコリした皮も絶品。やはり、たれは付け過ぎないほうが旨みを楽しむことができる。

こんな嫁を天国の義父もあきれているに違いない。でも、生きている私は口福、幸福。この口福は日本に居る間はまだまだ続く。
さっか あきこ akikosk@webjapan.combut_up.gif (232 バイト)

 

一口コラム

今週の時事ジョーク(59)
(1)米主要企業で女性役員15%突破
米国の主要企業における、全役員に占める女性の比率が遂に 15%を突破したことが明らかになりました。

このほど女性の社会進出を支援する米国非営利団体「カタリスト」が発表した調査結果によると、米国主要企業5百社の全役員に占める女性役員の比率は15.7%で、2年前より 3.2ポイント上昇、1995年からは倍増したそうです。

また、役員のうちでも企業経営に影響力の強い、会長や CEO(最高経営責任者)、COO(最高経営執行責任者)EVP/SVP(上級副社長)など重責を担う女性役員も 9.9%となっています。この調査報告によると、5百社の女性役員総数は2,140人でした。

代表的な女性役員としては、HP(ヒューレット・パッカード社)のカーリー・フィオリーナ会長、通信機器大手ルーセント・テクノロジーのパトリシア・ルーソーCEOなどが代表格です。

調査した大手5百社のうち、女性役員が一人でもいる企業は429社(逆に言えば、女性役員が一人もいない企業は 71社のみ)ということでした。

――― さて、これからがジョークです。

米国における女性の地位が向上し、企業の経営を預かる役員も女性の進出が目立っていることに関連して、アメリカ4大テレビの1社が日本の現状を取材に日本へ来ました。

取材記者からコメントを求められた、日本の某一流大学経営学部長の教授(男性)か言いました。

「アメリカに比べて、我が日本のなんと遅れていることでしょう。日本企業は役員に女性をもっと積極的に登用すべきです。いつまでも男性しか役員にしない日本の体質こそ問題です。だから日本企業は国際社会から取り残されてしまうのです」

取材記者がこの教授に聞きました。

「ところで、あなたの大学学部の教授会メンバーの男性・女性の比率は?」

日本の教授は、小さな声で答えました。 ――「実は、全員、男性です」


(また、日本の政府、経営者の合同チームが米国へ赴き、米国女性の社会進出の実態を調査することになりました。そして、日本の調査チームのメンバーも ――『全員男性』だったりして?!?)。

【蛇足】
(1)カーリー・フィオリーナ(Carleton S. (Carly) Fiorina)さんは 1954年生まれ(48歳)、1998年ルーセント・テクノロジー社グローバル・サービス・プロバイダ・ビジネスの社長就任、1999年ヒューレット・パッカード(Hewlett Packard)社の社長兼CEO、さらに2000年には同社会長をも兼務するという卓越した女性です。

(2)パトリシア・F・ルーソーさんは米国イーストマン・コダック社の社長兼COO(最高経営執行責任者)を経て、古巣のルーセント・テクノロジー社にCEOとして復帰しました。  

(3) 対イラク査察委員長「不所持なら証拠を示す必要」イラクに対する国連の査察は、先週から始まり、これまでの4日間は大きな混乱もなく進んでいるようです。

 先週11月25日、イラクの大量破壊兵器査察を担当する国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長が、査察先遣隊とイラク側との打ち合わせの状況などを国連安全保障理事会に報告した際、委員長は、イラク側が「大量破壊兵器は廃棄済みで、もはや開発も保有もしていない」とする姿勢を変えていないと述べ、さらに加えて、ブリクス委員長は、「イラクが大量破壊兵器を保有していないのであれば、その証拠を示す必要がある」と、イラク側に強調していることなどを報告したそうです。

イラク査察問題は複雑ですので、短絡的には言えませんし、それに私はイラクの肩を持つわけでは決してないし、また言葉尻の揚げ足を取るようですが、普通は「何かある」ことに対して“証拠を突きつける”もので、「何もない」ことの証拠というのはどうすれば良いのでしょうかね。

――― さて、これからがジョークです。

最近、特に理由はないのだけれど、夫が外で浮気しているのでは・・と疑っている妻がある時、夫に詰め寄り言いました。

妻:「あなた、外で浮気してるでしょ。白状なさい!」

夫:「とんでもない、君は何を証拠にそんなことを言うのだ?」

妻:「証拠などないわ、私の勘よ!」

そして妻は言いました。
 
妻:「そんなこと言うなら、あなたこそ“浮気していない”証拠出しなさいよ?」
   (そう言われたって、していないのに証拠を出せといわれたってねエ)

【蛇足】
(1)以前、前衛芸術家で『芸術は爆発だ!』の発言で有名な岡本太郎さんは、生涯結婚せず、独身を通しましたが、ひとから「先生はなぜ結婚しないのですか?」と聞かれ、岡本太郎さんはこう答えたそうです。
「何かをした時、“なぜしたの?”と聞かれるのは判るが、しないことに“なぜ?”と聞かれても答えようがないだろう」
 
(2)とは言うものの、イラクの場合は「大量破壊兵器は開発も保有もしていない」と言われても、チョット納得しかねますけどね。

(3)上記、ジョークでの夫婦の会話も、妻の勘は意外と鋭く油断できないものです。

世のご亭主のみなさま、奥様の “勘”をくれぐれも甘くみないように・・      

羅府の庄助   skawai@earthlink.netbut_up.gif (232 バイト)

編集後記

通勤で利用しているJR神戸線でも12月から普通電車の女性専用車両がスタートしました。ある時間帯だけ担当の人が各駅にいて、女性専用の車両の前で指導をしています。そんな事をするくらいならホームでタバコを吸っている人に注意をしてもらいたいと思います。
雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧になれます。

http://www.ne.jp/asahi/zakkaya/weekly/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.343

雑貨屋 店主 大西良衛  gp-bmail.gif (1852 バイト) zakkaya@news.email.ne.jp

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