Zakkaya Weekly No.331
Ryo Onishi                9/15/2002

雑貨屋のひとり言 長野県知事選挙 さくらの独り言 川 柳 & コント バックナンバー
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日の入り時刻が早くなり、夏から秋に移っていくのが感じられます。早く暗くなるのはちょっぴり寂しいところもありますが、あの暑さはもうごめんです。ようやく涼しくなってきてしのぎやすくなりやれやれって感じです。
ちょっと前から気になっていたのですが、家から大きなやぐらが見えて、それに「天然温泉掘削中」と書いてあるんです。文字通り読むと温泉を掘っているということですよね。これからどうなるのか興味をもってみています。(R.O.)

長 野 県 知 事 選 挙

長野県知事選挙の投票日(9月1日)、当地の主要日刊紙である ロサンゼルス・タイムス(Los Angeles Times)に田中康夫氏の写真(8cmx9cm)付きで2段全行(上から下まで全部)という大きな記事が掲載されていました。

当地ロサンゼルスは日本と現在16時間の時差があるので、てっきり田中知事再選の速報かと思いましたが、それにしても記事が早すぎるので良く見たら、ヘッドラインが、“Governor's Race Is a Test Case for Japanese Reform” となっており、「1998年冬季オリンピックのホストをつとめた日本の山岳県(記事より)」の知事選挙の話題と解説の記事でした。

最近アメリカの主要紙に日本の政治に関する記事が掲載されることは、それほど珍しいことではありません。

でも日本の地方政治に関するもので、これほどのスペースを割いているのは珍しいことです。

今回の長野県で起きた一連の出来事(騒動、選挙)はただ単に、知事と県議会の対立という単純なものではなく、現在の日本の体制・体質にかかわる問題であるこという認識をロサンゼルス・タイムス紙は示したかったようです。

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 ところで、選挙の結果はある程度予測されていたこととは言え、これほどの大差がつくとは正直のところ私は思っていませんでした。

 長野県民の意思は意外と明確で、『旧体制にだけは戻したくない』という意思表明と言えるのではないでしょうか。

知事と県議会との対立から端を発した今回の知事選挙に対し、私も大きな関心を持っていました。

日本からのニュースを見ていると、たびたび『民意のねじれ現象』という言葉が目につきました。

『民意のねじれ』とは、同じ県民から直接選ばれた知事と県議会議員が対立したことを指しているようでしたが、アメリカにいる私からすると、この言葉はまことに奇異に感じます。

民主主義を支えるシステムのひとつに「三権分立」があり、行政(県知事)と立法(県議会)は明確に分離されています。

ある意味では「相互牽制」、または「立法府が行政府の監視」の役割も果たしています。だから、知事と議会が対立することは『ねじれ』ではなく、『正常』の姿といえると思います。

米国の場合、大統領は国民からの直接選挙(厳密に言えば、国民の直接選挙で選ばれた選挙人による投票)で選出されますが、議会議員の方は大統領と対立する政党が多数を占めることのほうが普通です。

国民が行政府・立法府のバランスを求める結果なのでしょう。(但し、現時点では共和党の大統領に対し、連邦議会は、上院は50対50で同数、下院は共和党が10名ほど多くなっています)

日本国の内閣は『議院内閣制』であり、内閣総理大臣は衆議院議員の中から選出されます。

通常は多数党から内閣総理大臣を選出するので、原則としてこう言う意味の『ねじれ』はおこりません。それだけに牽制が充分機能しないのです。

知事と県議会が対立状態にあることは決して異常でもなければ、好ましからざることでもありません。

その対立状態の中で双方が議論を尽くし、何が県民のためになるかを見いだし、政治決定をすることを県民は望んでいるのではないでしょうか。

今回のいわゆる『長野の変』に関し、知事と県議会のどちらに非があるのか、私にはコメント出来ませんが、少なくとも長野県民は予想以上に明確な意思表示を示したことを選挙結果は示していると思います。 

河合将介( skawai@earthlink.net )but_up.gif (232 バイト)

さくらの独り言テレビ

「めざましテレビ」という番組(フジテレビ)があるらしい。「あるらしい」と表現するのは、私自身は未だ観たことがないからだ。部下たちが「今朝の『めざましテレビ』では…云々」と話すのを聞いて、「彼らは時計の代わりに、テレビをタイマーセットして目覚めるのだろう」と勝手に想っていた。見る番組は数限られているこのテレビ嫌いの私に、再三忠告している姉に加え部下からも勧められた『課題』、それは「CMやドラマを中心に、テレビをみること」である。難題だが先週から努力しているさくら、これを機に「テレビ」について考えてみた。

物心付いた時、我が家には既にカラーテレビが存在した。よくご近所の人が、このカラーテレビを見に来ていた。私の生まれ育った時代は、「テレビっ子」や「ながら族」という言葉が流行したが、「テレビを見るな」と叱られたり、見る番組や時間の制約を受けた記憶は全くない。今も昔も、数少ない決まった番組(例:青春学園物語・ドキュメント・歌番組等)以外、テレビに執着しない。自分にとってテレビとは、うるさい箱、もしくはニュース等による社会現状把握材料程度の存在である。またニュースや番組の真偽に疑問を持ち始めてからは、益々テレビ嫌いになった。また米国のテレビ番組に比べ日本のそれは、かなり「騒がしく」感じ、テレビ離れしてしまった。しかしその反面、「CMやドラマを見ると、社会の流れを見ることができる」のも事実だと自認している。先週から長期出張先のホテルで、起床後すぐにテレビをONにしている。ローカル事情を知ることも顧客満足度に関係するだろうと、小さな努力をしている。

テレビとは、テレビジョン(英語television)の短縮形日本語であり、英語televisionは、teleとvisionの複合語である。もともと前者は時間的空間的に「遠い」という意味から、後者は「観る」という意味の語源から発生している。「遠くを電波で見る」のがテレビとでも言おうか。それぞれの語源を辿ると、なかなか面白い。ビジョンの語源については既に雑貨屋190号でも述べたが、今回はtele及びvisionの語源チャートを添付してみた。読者がテレビというものの色々な発展や繋がりに興味を持って頂ければと想う。さてこのテレビの誕生は今から100年前頃と言われている。米国では今から75年前の1927年9月、ユタ州の農場主の息子が電子テレビジョン映像を送信し、同年ベル電話カンパニーがワシントンDCとNY間のテレビ送信を実現した。イギリスでは1930年にBBCがテレビ送信を始め、1935年にはドイツ及びフランスでも送信が始まった。1936年時点での世界のテレビ受信機数は2000台だったという。日本では、平賀源内などの研究や発明により技術が開発された。放送の歴史は今から49年前、1953年2月1日に日本放送協会(NHK)が開始した。当時の契約受信機数は2000台。この時アメリカでは既にカラーテレビが普及し、1962年の米国一般家庭におけるテレビ受信機普及率は90%に達していた。その時USにおけるテレビは、政変や人々の暮らしを大きく左右する「大きな道具箱」であった。1996年時点における調査では、世界中に1,000,000,000台のテレビ受像機が普及したという。視聴率というものが取りざたされ始めてからのテレビ界では、普及率に反比例する質の低下を無視できないと私は想う。「売ってナンボ」のビジネス界なれど、クオリティとリスクを追求すると、なんとも悲しい現状と感じる私は傲慢だろうか。
[添付 tele.jpg   vision.jpg]

「見てもいないのにテレビがON」は、今は亡き父親の姿だった。父は自分の部屋で、テレビをつけたままイビキをかいていた。テレビをオフにすると「見ているんだから消してはいけない」と叱られた。テレビが大好きな父だった。その反動からかテレビを好んで見ない私だが、時代に乗り遅れない為にも、そして自分の視野を広げる為にも、テレビをみる時間と気持ちの確保に挑戦している。決して悪いもしくはうるさい番組だけではないとみとめつつも、「めざましテレビ」を見るのはいつのことやらっと、つぶやいているさくらの独り言。

sakuratsubomi@earthlink.netbut_up.gif (232 バイト)

 

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川 柳 & コント(東京・成近)


( 川 柳 )

マイペースいつしか雑魚の群れにいる

虫食いの家紋が見てる世の移り

惚けてなお鶴折る老母(はは)の指哀なし

かごめの輪ずれて本音がこぼれ出る

他人ならこうもこじれず済むものを


( ニュースやぶにらみ )

「小泉首相の英語力」
特にYESの発音がいい  − ブッシュ大統領

「17日お待ちしています」
   
小泉"順"一郎殿   − 金正日

「東電告発見送り」
告発記録を改ざんしたな   − 原発


(東京・成近) E-mail nakawai@adachi.ne.jpbut_up.gif (232 バイト)

あっこのおいしいロサンゼルス

満腹したら食休み(42)

「歴史の証人」

Sushi(スゥシィ)」とはもちろん寿司のことだが、いまやアメリカではその存在を知っている人は多いことだろう。寿司と言ってもアメリカ生まれのカリフォルニアロールや、スパイダーロールが「Sushi」と思い込んでいる人も多いようだが、確かにこれも寿司には間違いないし、アメリカで寿司を流行らせてくれた立役者なのだ。

特に西海岸では、「Sushi」を食べること、お箸が使えることは一つのステータスになっている。これに握り寿司も平気で食べられるとくれば、一緒に寿司屋へ行ったガールフレンドに尊敬の眼差しで見つめられること間違いなし、という雰囲気だ。

代表的な日本食としてすっかり定着した「Sushi」、それを食べさせてくれる寿司屋もその勢いが衰えることなく、次々と新しい店がオープンしている。地元日本語新聞の求人欄を見ると、その大半が「寿司職人求む」である。寿司屋=日本人が経営と思い込んでしまいがちだが、今や韓国系、中国系と経営者や寿司職人もインターナショナルになってきたようだ。

以前住んでいたサンフランシスコ郊外の寿司屋でカウンターに座り、当たり前のように日本語で注文を始めたら、全く通じなかった。どうやらベトナム系の人らしい。その頃は私自身が寿司屋=日本人と思い込んでいたから、いささか不安に感じてしまって結局無難な注文になってしまった。また、アメリカ人の友人にその地域で一番おいしいという寿司屋に連れて行ってもらったら、店のスタッフ全員が中国系だったということもあったが、友人の名誉のため味のことは触れないでおこう。

最近、ラジオ番組の取材で味噌屋、海苔屋、和食器屋さんの話を聞く機会があった。スシブーム以前は味噌や海苔は日本からの輸出が中心だったものが、1980年代初めのスシブームに後押しされて、味噌は現地生産、海苔も焼き上げとパッケージは当地で行うようになった。より新鮮なものがより早く提供できるようになったのだ。食器もより高級でデザイン性に優れたものが求められるようになりその需要が高まっての進出である。

いずれも日本の大きな会社の現地会社で、その米国進出もスシブームとみごとに一致している。80年代初めに火がついたスシブームは、成功した食の歴史の1ページとなったわけだが、当時のことは本で読んだり、話で聞いたりして知るのみだったのが、日系の食の歴史を裏付けてくれる事実であり、生き証人に出会ったような気がして、インタビューした私はいささか興奮した。

現在の多くの寿司屋が繁盛している。その成功の裏にはそれを導く条件が揃っていたこと、たとえば、おいしいカルフォルニア米の生産、新鮮な魚介類の入手方法と保存技術など。また、食の技術だけではなく、家電や自動車が高く評価され、人々が日本という国に信用を抱き始めたたことも追い風となったことだろう。すべての歴史はその必然で作られると言うが、アメリカの「Sushi」にもそれは見事に当てはまるようだ。

さっか あきこ akikosk@webjapan.combut_up.gif (232 バイト)

一口コラム:「今週の時事ジョーク(47)」

(1)長野県知事に田中氏再選

日本の長野県では先週の日曜日(9月1日)知事選挙が行われ、田中康夫氏が次点の候補に2倍以上の大差をつけて、長野県知事に再選されました。

田中康夫さんは、いわゆる「脱ダム(自然破壊につながるコンクリートのダムは作らない)宣言」して話題を呼び、この宣言が議会の反発を招き、知事不信任、選挙にまで発展しました。

――― さて、これからがジョークです。

 長野県知事に再選された 田中康夫さんに記者団が質問しました。

記者団「知事、あなたの脱ダム宣言は県民から支持を得られましたが、既に工事中のダム建設計画はどうするつもりですか?」

知 事「すべて取りやめ、計画はひっくり返します」

記者団「ひっくり返すのですか?」

知 事「そうです。“ダム”をひっくり返してご覧なさい。“ムダ”じゃあないですか!」

(1)宇多田ヒカルさん結婚

人気歌手の宇多田ヒカルさんが、結婚を発表しましたね。

宇多田ヒカルさんと言えば4年前の 1998年にメジャーデビューし、最初のアルバム「ファースト・ラブ」が900万枚という売り上げを記録し(注;私も買いました)、15才という若さで、いきなり長者番付入りをした、たいへんな人気歌手です。

ニュースによると、小泉首相までが官邸担当記者とのやり取りの中で祝福しのだそうです。

彼女は今19才、お母さんは、ご存知、歌手の 藤 圭子さんです。藤 圭子さんといえば『圭子の夢は夜ひらく』で一世を風靡した歌手です。この歌の二番は次の通りです。

 ♪ 十五、十六、十七と 私の人生暗かった
      過去はどんなに暗くとも 夢は夜ひらく 〜〜 ♪

――― さて、これからがジョークです。

 人気歌手で19才の宇多田ヒカルさんがこのたび、結婚を発表しました。お相手は写真家で映像ディレクターの紀里谷和明(きりや・かずあき)さん(34)という方だそうです。

 記者会見で芸能記者に「結婚のご感想は?」と聞かれた宇多田ヒカルさんは答えました。

 ♪ 十六、十七、十八と 私の収入多かった
       そして十九の春がきて 愛の夢ひらく 〜〜 ♪

羅府の庄助 ( skawai@earthlink.net

編集後記

先週はサウスベイから中野さんと松村さんが大阪に来られました。残念ながら中野さんと会えませんでしたが、松村さんと会うことができました。サウスベイの方と会うとホッとします。
久しぶりに高槻の吟醸みゅーじあむに行きました。成岡館長は元気でした。お店は・・・でした。まだ行っていない方はぜひ立ち寄ってください。雑貨屋に問い合わせてください。館長に記事をもらったのですがスキャナーをつないでいないので次週、掲載させていただきます。
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http://www.ne.jp/asahi/zakkaya/weekly/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.331

雑貨屋 店主 大西良衛  gp-bmail.gif (1852 バイト) zakkaya@news.email.ne.jp

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