『思いやり経営哲学』に学びたい時、成功した経営者の背中を見たい時、大きな岐路に立たされた時、何かお願いごとがある時、そして美味しいカルテルを呑みたい時、愛しい恋人を訪ねるがごとく私は会いに行く、ヘンリーこと大岩路雄氏である。また、元気印を得たい時、病や痛みを克服する為の希望や忍耐に触れたい時、頭の回転を生かしたい時、お腹の底から笑いたい時、そして美味しい家庭料理を食べたい時、まるで実家に帰るがごとく私は甘えに出掛ける、ナナこと大岩幸子氏である。そんな私を迎えてくれる二人の自然な対応に、『愛し愛される』原則を学ぶのである。
大岩氏は、「人が愛し合っている場合、時として『愛し愛される』という言い方をする。『愛され愛す』ではなくて、『愛し』が先にきているところが面白いと思う。偶然ではなく、人間の深い知恵がそこに込められている様に思えるのである。①ビジネスとは、目標達成への努力である。②目標達成の為には、相手側の置かれたかれた立場に対する特別な配慮、つまり思いやりが必要である。③思いやりは、常に働きかけ側からなされねばならない。④思い込みや思い上がりは、よい成果は生まれない」と、独自の『思いやり経営哲学』を貫いている。
ヘンリーこと大岩路夫氏夫妻（2000年8月20発行雑貨屋223号「ヘンリーバーベキューソース」初登場）について少し触れてみよう。1934年3月10日にこの世に産声をあげる。1957年4月、名古屋大学経済学部を卒業後、（株）デンソー（当時日本電装）に入社、1961年大恋愛の末、幸子（ゆきこ）さんと結婚。1976年米国LAの3代目社長として着任、85年年には同国ミシガン州デンソーバトルクリーク社長として工場を立上げた。88年に一旦本社帰国の後、1990年から94年まで、ロンドンに始まりアムステルダムにてヨーロッパ総括業務就任後、1995年にデンソー本社（刈谷市）副社長就任、1999年から同社顧問として現在に至る。経理畑を皮切りに経営企画部を経て、「現場を知らねば」と待望の営業畑で大活躍。「心を斬る」をモットーとし、生きる指針にしたという。この侍ヘンリーと恋に落ち、2児の腕白坊主を育て上げたる幸子夫人は、栄養士を生かし心温まる「ひと」のもてなしのプロである。「ナナ」nannaは英語nurser（乳母・養育係・教育者）が訛ったnannyから発展し、ヨーロッパでは愛情豊かな婦人やおばあちゃんの愛称として親しまれている。ナナこと幸子さんは、4人の実孫にとってのみならず、私にとってのナナでもある。
彼らが何をしたかという学歴や職歴、ましてやタイトル等には一切関係のないところでのお付合いである。夜中まで呑んで笑って流れる時というものは、まるで寺小屋のこどものごとく、私は様々な事実を学ぶ。素面では口数の少ないヘンリーに酒が入った処で私の質問攻めに応える彼からは「経営の真髄」を学ぶ。しかも無料である。そして翌朝、朝食を頂いてみかんを食べながら誰に邪魔をされることもなくゆっくりと流れる彼らとの時は、お付合いの年月より出会いの真実と深さを学ぶ。これまた無料である。こんな若輩でも大切にしてくれる「ナナとヘンリー」に出会えた自分は、本当に幸運だと心から神に感謝する。そして日本の経済も家族の発展も、こんな心を斬る「侍」ファミリーの礎の元にあった事実を誇りに想う。そして「愛し愛される」という知恵を知り、その日本の美しさによって心豊かに変えられるさくらである、感謝かな、ああ感謝かな、、、。
( 川 柳 )
コンパクト携帯 満員車に坐り
聞く耳でなくてピアスのための耳
叱る気も失せるあっけらかんの顔
かっかする妻に返事の目はテレビ
コンビニで今日も手抜きを買ってくる
（ 時事コント ）
「相性」
－ 僕、明治生命に入っています
－ 私、安田生命ですの
「国内生産数で逆転」
アサヒで乾杯 － ホンダ
キリンで残念会 － 日産
「牛肉偽装」
苦肉の策とは言わせない － 国民
（東京・成近） E-mail kawaiai@mx2.ttcn.ne.jp
あっこのおいしいロサンゼルス――満腹したら食休み
「蟹」
先日、夫が友人から蟹を食べに行こうと誘われました。日本からのお客さんを連れて行きたいから一緒に、ということでした。「誘われたのはあなただけなの？」と私は夫に訊ねました。というのも私には以前から行ってみたい蟹の専門店があったのですが、なかなか機会が無くずっと気になっていたのです。そこへ蟹が食べたいという人が現れたのですから、このチャンス逃すべからず、私も行くべきだと思ったのです。
私が「あなただけなの？」と訊ねた口調がまるで脅迫されているみたいだったらしく、女房から「私も連れて行け！」と脅迫されたからと、友人に同伴の許可を求めたようです。もっともその方は私も知っている方ですし、私としてはもちろん夫を脅迫したつもりはありません。ひょっとしたら、夫は私の食べ物に対する執念を感じ取っていたのでしょうか。「食べ物の恨みは恐ろしい」といいますからね。
最初その友人は彼なりに行き先を予定していたようですが、私は「このお店にしたら？」と（夫いわく）またまた脅迫したのです。そしてついに私は友人の予定まで変更させてしまいました。
私が行きたかったお店があるのは、ロサンゼルス南郊の港湾都市で有名なロングビーチのヨットハーバーに面した瀟洒な場所です。約束に時間より先に着いた私たちはそのお店を見て「ああ、きれい過ぎるかしら」となんだか心配になってきました。友人が予定していたのはロングビーチの西隣サンペドロのハーバーでした。そこでは蟹などが安く気軽に食べられますがあまりきれいではない。その分なんとなく野性味があります。もし友人たちが野性味を求めているのだったら…と不安になったのです。
係留したヨットが目の前に並ぶ、テラスのテーブルに案内されました。少し風は冷たかったけれど、カリフォルニアの日差しはその冷たさに負けてはいませんでした。
サンペドロでは古新聞をテーブルに敷きますが、ここは真っ白な模造紙を躊躇無く2枚もテーブルに広げます。そして木槌だけではなく下に置くまな板のようなものも用意してくれます。おまけに飛び散ってもよいように、よだれかけエプロンをかわいいお姉さんが後ろで結わってくれます。
蟹やシーフードにポテト、とうもろこしを大きなボールに入れてきて、何もかも一緒にドサッとテーブルに豪快に投げ出していきます。そして、手づかみで蟹やエビを食べ、硬い殻は木槌で叩き割ります。箸やすめ（手やすめ？）にポテトやとうもろこしを、これも手づかみで食べます。この点はとても野性的です。
友人たちにおそるおそる「きれい過ぎませんか？」と聞いたら、「ここの方がずっと気持ちいいよ」言ってくれ、ほっと一安心しました。おいしい蟹やシーフードにヨットハーバー、まぶしいカリフォルニアの日差し、それにチャーミングなお姉さんがサービスしてくれれば文句なしかな？
さっか あきこ akikosk@webjapan.com
吟醸酒蔵みゅーじあむ
成岡流お酒の楽しみ方
吟醸酒誕生の条件
超高級日本酒を呑みに「みゅ－じあむ」にお越しいただくお客様に、何とか企業努力で少しでも美味しいお酒を安く飲んでいたたこうこ今年も歯を食いしばって頑張っています。
今回は、その美味しい（吟醸酒）がなぜ誕生しえたのかを検証してみたいと思います。
【品種改良の成果 酒造好適米】
私たちは今、日本酒の歴史の中で一番美味しいお酒が飲める時代にいることは間違いないと思います。その美味しいお酒の定義は難しいのですが、「酒造好適米」によって醸されるお酒とでもしておきましょう。酒造りのために開発・改良されたお米は、心白米といって米の中心が白く、その部分が麹菌や酵母菌の繁殖に適しており、その栄養と住処を保証しています。この「酒造好適米」で一番有名なのは山田錦ですが、作付面積（平成４年度）では
五百万石６、６２９㌶、山田錦４、９００㌶、松山三井４、１３９㌶、美山錦２、０１５㌶の順です。
「夏の酒」で有名になった幻の来亀の尾（ドラマではタツニシキ）も山形県などで少量ですが、復活栽培されています。
【精米機の改良】
水車精米で江戸時代酒造りの覇者になった灘五郷でしたが、米を磨くことはより美味しいお酒に近づくこと。大正時代にコーヒー豆を挽く「製豆機」を応用した竪型精米機が考案され、従来の横型精米機での限界線を突破してどんどん精米歩合を上げ、コンピュータ制御による全自動運転が可能になった現在は前々号でも触れました酒造好適米「松山三井）を25％まで精米した「梅錦 幻味」を造りだしています。
しかし、通常の大吟醸に使う40％精米で72時間はかかっており、25％まで磨くにはいくらコンピュータ制御といえども１００時間は優にかかる大変な時間を要するのです。なぜそれほどまでに時間がかかるのかと申しますと、精米時に熱が発生するのを極力なくさないといけないのと、まん丸にするのではなく「原型精米」といってお米の形を保ちながら削るために、少しずつ少しずつ小さくしていくのです。
【酵母の発見】
昔は蔵の中に生息する「目然酵母」または「蔵内酵母」をもとに「生?造り」で醸造していましたが、その時代には「自然の神様がお酒を造る」と信じられていました。その流れは今でも松尾大社や三輪神社信仰として生きています。小生も、この稼業を始めてからは初詣には松尾大社に行きますし、年に数回は機会をみて参拝しています。さてご具体的に細菌作用で醸造され、その細菌の種類で「味」が大いに違うのが分かったのはごく最近の話です。その酵母菌は表（添付）のようにたくさん発見され、大吟醸酒、とりわけ「金賞」をめざすための酵母は、協会９号酵母が現在最有力です。この酵母は熊本県の㈱熊本県酒造研究所の「香露」大吟醸から分離されたものですが、この蔵を誕生させた「吟醸酒造りの神さん」とまでいわれた野白金一の博士の功績はその他のシステム上の改良を含め多大なものがあります。
【蔵人の弛まぬ努力】
その他、水の濾過技術をはじめ細かなことまで拳げれぱ切りはありませんが、杜氏をはじめ蔵人の絶え間ない努力と、知恵と体で覚えた勘は、今の素晴らしい吟醸酒に生きていると思います。日本の風土と文化に培われてきた日本酒は、ここにきて世界に誇れる吟醸酒の世界を切り開き、私たちに食と飲の楽しみを広げてくれているのですが、杜氏が年々減っていく、もちろん蔵人になる人も減り、酒蔵の数も減少の一途をたどっています。
卓翁
成岡 館長
一口コラム
十大ニュース 、月あてクイズ
先週に引き続き、昨年末、日本の読売新聞が読者の投書を集計した「十大ニュース」の日本国外編）とその解説です。該当月を空欄にしました。読者の皆さんは、その空欄が何月であったかを考えてみてください。
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第１位： 米国で同時テロ
（ ）月１１日、旅客機４機がサウジアラビア人らに乗っ取られ、米ニューヨークの世界貿易センタービルとワシントン郊外の国防総省ビルなどに次々と激突した。貿易センタービルは崩落。乗員・乗客を含む死者・行方不明者は3,196人（１２月２０日現在）に上る。
第２位： ブッシュ米大統領が就任
米国史上まれに見る開票を巡る法廷闘争の末に大統領選勝利を確定させたジョージ・ブッシュ氏が（ ）月２０日、第４３代大統領に就任した。
第３位： 米国で炭疽菌の被害広がる
炭疽菌が、簡単にばらまかれ、罪のない一般市民が犠牲になったことで、生物テロの恐ろしさを改めて世界全体に植え付けることになった。
第４位： 2008年五輪の北京開催決定
２００８年夏季五輪の開催地が北京と決まった（ ）月１３日は、中国の歴史に残る一日になった。
第５位： タリバンが大仏破壊
アフガニスタン・タリバンのイスラム原理主義が過激化していたことに世界の人々が気付いたのは、（ ）月１４日、バーミヤンの仏教遺跡が爆破された時だった。爆破の数日後、報道陣に公開された現場は、岩肌に巨大な空洞が残されているだけだった。
第６位： 国連とアナン事務総長にノーベル平和賞
２００１年のノーベル平和賞に（ ）月１２日、国際連合とコフィ・アナン事務総長が共同で選ばれた。エイズや人権問題、国際テロ防止などへの取り組みが評価された。
第７位： ネパール王宮で銃撃事件
ネパール・カトマンズの王宮で（ ）月１日夜、ディペンドラ皇太子がビレンドラ国王夫妻ら王室関係者９人を射殺した。直後に自らも自殺を図ったとされる。交際相手との結婚を国王らに反対されたことが犯行の動機とのうわさが広がった。
第８位： ウッズがメジャー4連勝
男子プロゴルフのスーパースター、タイガー・ウッズ選手（米）は（ ）月８日、マスターズ・トーナメント（米ジョージア州オーガスタ）に優勝して、昨年の全米、全英両オープン、全米プロ選手権に続く史上初のメジャー大会４連勝を成し遂げた。
第９位： 史上初の宇宙観光旅行
「最高だった。私は天国から戻ってきた。生涯の夢を達成できた」。史上初の宇宙観光旅行客となったイタリア系米国人実業家、デニス・チトー氏は、（ ）月２８日の出発から８日間の旅の感想を語った。
第10位： ボンズが本塁打新記録
米大リーグのバリー・ボンズ外野手（ジャイアンツ）が（ ）月５日、シーズン７１号本塁打を打ち、カージナルスのマーク・マグワイア内野手が９８年に作った年間最多本塁打７０号の記録を破った。ボンズ外野手は、シーズン終了までに、７３本塁打を放った。
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正解：（１）９月、（２）１月、（３）なし、（４）７月、（５）３月、（６）１０月、（７）６月、（８）４月、（９）４月、（１０）１０月。
羅府の庄助
編集後記
河合さんの寄構文が毎日新聞のインターナショナル・サイトに連載されることになり、第一回が掲載されました。
ウエブサイトの U.R.L. は次の通りです。
http://mainichi.com
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