Zakkaya Weekly No.250

Ryo Onishi    祝250号    2/25/2001

雑貨屋のひとり言

L.A. 観光スポット

さくらの独り言

川 柳 & コ ン ト

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マキちゃんの健康のお話

一口コラム

あっこのおいしいロサンゼルス

新作「いろは歌」

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雑貨屋のひとり言

先週、読者のお一人である野澤様が主催されている勉強会に呼んでいただき、雑貨屋の紹介をさせていただきました。雑貨屋がサウスベイで生まれた経緯、雑貨屋を支えてくれているすばらしい投稿者と読者のこと。そして私がこの雑貨屋を通じて学べたことなどをお話しさせてもらいました。

サウスベイを去るとき、大勢の仲間が私とワイフのためにホリデーインで送別会をしてくれたことを昨日のようにはっきり覚えています。(その節はありがとうございました。)そのとき、私はこのようなことを言わせてもらいました。「インターネットをうまく利用してネットワークづくりをしたいと自分から発信したお陰でこのようなすばらしい仲間に巡り合うことができた。」と。

自分から発信(行動)していくことで道は開けるのではないかということを自分に言い聞かせたつもりです。私が学んだもっとも大きなことだと思います。

雑貨屋は不滅です。自分から発信し行動している人が集まっているからです。

250号は通過点ではありますが、振り返ってみるとすごいなあと感心してしまいます。ここまで続けられたのはやはり、投稿者のみなさん、読者のみなさんのお陰です。心から感謝申し上げます。これからもごひいきにお願いします。(R.O.)

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ことば”を楽しむ(その5)

 今回の「“ことば”を楽しむ」シリーズを書くにあたって、引用、参照させてもらったり、ヒントを頂戴した作家の井上ひさし氏のことが、当地の日系新聞である羅府新報に載っていました(羅府新報、2000年10月4日付)

 この記事によると、「日本国語大辞典」という辞典は井上ひさし氏にとって困った時の相談相手であり、日に10回はこの辞典を引いているのだそうです。

 彼のような言葉(日本語)のプロがなぜそんなに国語辞典のお世話になるのだろう。漢字の読み方、書き方、言葉の意味など、私達一般人に比べ、何十倍もくわしいはずなのに。―― 普通ならそう思うところです。

 その時、私は以前聞いた井上氏の講演を思い出しました。あの時、井上氏は講演の中で彼の辞典の使い方について述べていました。

 井上氏にとって、辞典とは「この字はどう書くのか、どういう意味か」というより、「自分が今書いている小説なり脚本の中に、この“言葉”を使って良いかどうか」を判断をしてくれる先生なのだそうです。

 「日本国語大辞典」のような特定の国語辞典にはそれぞれの言葉について、一番古く使われた例が載っています。そんな辞典を彼は愛用しているのです。

 例えば時代小説で、元禄時代の物語である忠臣蔵にまつわる小説か脚本を書いているとします。一日も早い仇討ちを主張する江戸急進派の堀部安兵衛に対し、リーダーである大石蔵之助の堀部安兵衛に対するセリフとして「あの男は“一本気”なやつで、本当に困ったものだ」と言わせたいとします。

 そのためには、大石蔵之助のいた元禄時代に既に“一本気”という言葉が存在していた事を確認する必要がでてきます。そう言う時に彼はその愛用の辞典を引くのだそうです。

 この場合、“一本気”を辞典で引いてみると、この言葉の最も古い出典は、十返舎十九の「東海道中膝栗毛」であることを辞典は教えてくれます。そしてこの“東海道中膝栗毛”がいつ書かれたかを調べると1802年に最初の第1冊目が世の中に出ていることが判ります。

 そうすると、忠臣蔵で吉良邸への討ち入りが元禄15年(1702年)である事を考えると、そこに100年の差があり、どうも“一本気”という言葉は大石蔵之助の時代に存在していそうもないと判断される事になります。

 従って、「あの男は“一本気”なやつで、本当に困ったものだ」というセリフは大石蔵之助の時代にはまだ存在した可能性は薄く、この言葉は使わないほうが良さそうだ、と言うことになるのです。 

 私達は別に言葉を職業にしている訳でも、また言葉のプロでもないので、井上ひさし氏の真似をする必要は勿論ありませんが、少なくとも日本人として日本語にもっと愛着と誇りを持ち、日本語を大切にする心は持ちたいものです。

河合将介( skawai@earthlink.net )

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さくらの独り言 書は祈り」

「『書表現』が、表現のための、単なる技巧ではなく、詩文の詩情に、限りなく近づくものでありたい − そのような思いで、書いてまいりました。ご高覧、ご指導賜りたく、ご案内申し上げます。」のはがきを貰った。内山鷺水(本名:内山秀子)さんの書・墨画個展の案内だった。週末の出社途中に立寄った東京鳩居堂画廊で、作品34点を拝見した。個展会場の3階には、1階で焚かれているお香と鷺水さんが重なった、なんとも不思議なかほりが漂っていた。あれは、静かだが深い作家内山鷺水さんの祈りのかほりだったかもしれない。

「麦(書は祈り)」という作品は、鷺水さん自作の詩に力強い麦の穂が描かれていた。「表現が完璧でなくていい、その時が自分にとって何かの祈りであればいい、ありたい」という鷺水さんの書と墨画の一体感が、彼女の祈りと統合された師の祈りに観えた。彼女の師事した内山雨海師は、書と墨画を個別に扱わず、双方が響き合うものとして同時に存在する芸術を叫び続けた人だったそうだ。しかしその時代その世界では認められなかったらしい(内山師の息子説)。その師が貫徹した生き様は、鷺水さん自作「師を想う」で「書をみて画を想うことはよくある 今日ふと師の画をみて、書を想った 画が書である 書が画である」と、書していることからも感じ取れる。

内山鷺水さんが、玉兄の紹介で知合い、今では親しい交わりをさせて頂いている内山龍一郎氏(元NHKアナウンサー、現在スピーチ教育のスペシャリスト、著書「ネコでもできるeメールのはじめ方」他5冊)の奥様であることから、今回の案内状を頂戴した。会場で貰った作品目録と挨拶状には、「普通に書いて、詩文の詩情に出来るだけ接近した作品でありたい − 又、自分の道を歩んでいきたい」と述べられていた。ここには、世に受け入れられなかった師の教えを一身に受け、その道を尚今生きんとする鷺水さんとそれを導いた師の祈りの、生きている証だと想われた。

「祈りとは祈りについて議論したり学んだりすることではなく、祈ることである」と読んだことがある。最近、色々な世界で活躍する人々に触れながら、彼らがその業を極める度々に直面する「祈りの時」を知らされる。その度に私は、我侭放題で自分勝手な祈りしかない自分を知らされ、羞恥でつぶれそうになる。そして今は亡きおっさんの「続けることだ」の遺言に甘え、こうしてただ呟いてきた独り言を恥ずかしく想う。250号を迎え、凛とした文章も名文も書けない自分の無能さや祈りの無さを嘆きながらも、やっぱりおっさんの遺言に甘えながら「続けられるまで続けたい」と想う。「書は祈り」と言えないまでも、生きている限り「続けられること」そして「自分の道を歩んでいきたい」、それがさくらの祈りかな、、っとさくらの独り言。 

sakuratsubomi@earthlink.net)    

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マキちゃんの健康のお話

−我がハイガ健康のもとである。のお話し−

大西さん、雑貨屋創刊250号、オメデトウございまーす。

僕が参加させてもらったのが140号からだから、【健康の話し】100話くらいいったんじゃぁないのかなぁ..(さぼったが10回としてぇ..)

それはさておき、今迄健康のお話しをしているのにも関わらず、自他ともに認める健康食の代表選手であるのに一度も登場していない(..たぶん..)お話しをしてやろうじゃぁありませんかーっ。

それは『玄米』。

だって、皆さん既に僕よりお詳しいハズだからボロが出ちゃマズイと思って..。

だがしかーし、雑貨屋250号記念なので、恥と知りつつチョットだけ。

この『玄米』という無精白穀物(と言うのだそうな)には胚芽が含まれています。

胚芽の生理作用は、《血液性状の異常を、すみやかに正常な状態に戻す》事なんだそうで、健胃、整腸、強肝作用をいかんなく発揮、老廃物を速やかに排除するから、っとされています。

胚芽の脂肪中には、リノール酸、リノレイン酸などの植物性不飽和脂肪がターップリ含まれているので、胚芽を充分に摂っていると、血中コレステロールがドンドン低下して動脈硬化の予防や血管の若返らせたりしてしまうのです。

日常、肉や卵、白米、白砂糖なんかを摂っていると、次第に胃腸の働きが鈍って便秘になりがちなってしまうんですが、便秘になると宿便がいっそうたまり、腸内腐敗しやすくなります。

その簡単な判断は、雑貨屋140号、記念すべきワタクシ蒔田龍人の第一回「健康のお話し」(あぁ〜ナツカシイィ..)で述べた通り、オナラの臭さで判ります、ハイッ。

腸の機能を健全にすることは体質改善にも繋がりますねぇ。

胚芽を摂取すると、

・疲労を感じなくなる

・視力が回復

・毛髪が黒くなる

と、アリガターイ事がお待ちしています。

また、ビタミンA,B1、B2、B6、B12、Eの他に、ミネラルや酵素も含んでいて、大変に重宝な食物なのでーす。

「フッ..なにを今更、こんな事ぐらいムカーシから知ってるもんねーだっ。」

っという方も多いはずですが、じゃぁ毎日ちゃんと玄米食べてます?って聞かれて困る人、少しはいらっしゃるんじゃぁないかと思います。

改めてこうやって『玄米』の凄さを知って、台所の奥から出してくる方も、まだ遅くはありません、さぁー今日から玄米生活でーす。

食べにくいという方、多いと思いますが『あずき』をいれて水の量を多くして炊き、すりゴマをたっぷりかけるとなかなかいけますよー。

あとは良く噛んで食べましょう。

さて、僕はこれから雑貨屋250号を祝って『玄米酒』で乾杯だな。

蒔田 龍人 office MAKITA mail@makita1.com

www.makita1.com

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川 柳 & コ ン ト (東京・成近)

 

( 川 柳 )

友情もこの辺までというハンコ

金に躓き友情が転んでる

正論の時差に気付かぬ向う傷

時に背を向けて男の浪花節

キャスチングボート握った木偶一人

( コ ン ト )

「大きな文字が新聞の主流に」

それにしても不信任の字が大き過ぎる ― 森首相

「躓き、打撃」

傷害保険の対象にしたい   ― KSD

「消費量伸び悩む」

やけ酒が伸びてるらしい   ― ビール業界

(東京・成近) E-mail kawaiai@mx2.ttcn.ne.jp

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あっこのおいしいロサンゼルス――レストラン案内

雑貨屋ウィークリー第250号 おめでとうございます。96年5月12日第1号創刊以来の大西店主とコラムをお持ちの諸先輩方の軌跡には敬服するばかりです。紙面作りに参加してまだ4ヶ月足らずの新参者ながら、継続する事の難しさ、大変さは察するに余りあります。

読者としてコラム参加者として今後も楽しみにしております。

「BONJOUR」――材料と味に自信の手作りケーキ

18222 S. Western Ave. Gardena CA 90248 (182ndSt.とWesternAve.のコーナー)  Tel 310‐323‐1468

火−金 9:30am−8:30pm、土 10:30am−8:30pm、日 10:30am−7:00pm 月休み。

口の中にまろやかに広がりまた次の一口が食べたくなる。目で楽しみ、舌で味わい感触を楽しむ。たった一個のケーキの中にも色々な味が幾重にも折り重なっている。

「ボンジュール」のケーキはすべて手作り。使う機械といえば冷蔵庫、ミキサー、オーブンくらいなもの。必要以上の機械には頼らず愛情込め一つ一つ丁寧に作っていくというのがシェフのモットー。厳選した材料を使うのは当然だが、当地で手に入りにくいものは日本から取寄せている。ケーキのスポンジやタルトはそれぞれのレシピに合ったものを一つずつ焼いていく。

その日に作ったケーキはその日限りで売ってしまう。そしてその日のうちに食べて欲しいと言う。ケーキは生き物。防腐剤、着色料、人工甘味料などは使わない。 

オーナーシェフの白木さんは神戸の有名製菓店で修行後、鞄一つでフランスへ。2年間の修行後、アメリカのデザート事情を知り日本とフランスで培った技術をアメリカでも提供したいと89年に「ボンジュール」をオープン。開店のお知らせから11年間広告は出していないが、口コミでその人気はどんどん広がり、最近は日本人以外のお客も半分を占めているとか。

ケーキは17種類、マドレーヌやクッキー類が10種類。人気のケーキをいくつか紹介すると、

「マロンムース」($3.50)はクリーム、スポンジ、ムースに栗を使い、特にムースの中と飾りの栗は日本の甘露煮がベストだそうで取寄せている。

「カフェ・ラッテ」($3.00)はコーヒークリーム、スポンジ、コーヒーゼリーの相性も良く少し大人の味。

「アップル・シブスト」($3.50)はりんごの味が十分堪能でき、ムースとタルトの両方が楽しめる。

店内でコーヒー、紅茶とケーキを楽しむ事も出来る。アイスコーヒーやアイスティーの氷にはひと工夫。氷が溶けてもおいしいようにコーヒー、紅茶で作った氷を使っている。

オーダーのケーキも出来立てを持ち帰ってもらえるよう時間を合わせて作る。注文は事前の予約が好ましいが時間の余裕があれば当日でも受け付ける。クッキー類の12ドルから30ドルまでの詰め合わせはお使いものに最適。

さっか あきこ akikosk@webjapan.com

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一口コラム

コント、読み違い??

(その85)危 機 管 理

ハワイ・オアフ島沖で米原潜に衝突され、沈没した愛媛県の漁業実習船“えひめ丸”の事故では、まだ9名の方が行方不明で、つらく、胸が痛みます。

ところで、この事故への対応で、首相としての“危機管理意識”の欠如を問われた日本の森喜朗首相は、記者団の質問に対し、「これがなんで危機管理なの?、これは事故でしょ!」と答えたんですってネ。

森首相は、この他にもKSD(ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団)事件や外務省機密費横領疑惑、ゴルフ会員権問題等が重なり、「首相としての資質」が問われ、自民党主流派や党執行部を中心に「首相の退陣やむなし」との見方が強まってきたようです。 

――― そこで、これからがジョークです ―――

野党だけではなく、身内からの退陣要求に森首相は思わず言いました。

「ウーン、オレ自身への危機管理が甘かった!」

―― 羅府の庄助さん ――

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新作「いろは歌」

新作「いろは歌」(その21)

☆「秋」(2000年10月作) 〈七調です〉 

夕陽へ映える トンボの群れや 

紅葉色待つ 夜長を暮らせ

恋し歌添ゑ 寝ずに酒愛で

秋終わりぬ

(ゆふひへはえるとんほのむれや もみちいろまつよなかをくらせこゐしうたそゑねすにさけめて あきおわりぬ) 

 ――― T. H. ―――    

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編集後記

春が来たと思うほど暖かかった先週から、ちょっと冬に戻りましたが、春がもうすぐそこまで来ているようで気が楽ですね。

土曜日、偶然「雑貨屋」と書いた看板を見つけました。車の運転中にチラッと見たので一体どういうお店、会社なのかわからなかったのですが、是非、調べてみようと思います。

バックナンバーは下記でご覧いただけますのでどうぞ。

http://www.ne.jp/asahi/zakkaya/weekly/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.250

雑貨屋 店主 大西良衛 zakkaya@news.email.ne.jp

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