雑貨屋ニュースレター No.40

大西良衛 2/17/97 バックナンバー Homepage

前回、川崎さんのEメールをご紹介しましたら、読者のみなさんから川崎さんのところに折鶴がたくさん送られているようです。皆様のご協力に感謝申し上げます。雑貨屋のニュースレターがほんのちょっとですがお役に立ててうれしく思っています。従姉妹の方に奇跡が起こることを祈っています。

『日本人はアメリカ人の自己主張に疲れ、アメリカ人は日本人の寡黙に苛立つ』

会社の中でも 外でのお付き合いでも、一般に アメリカ人って ホントによく喋るし、よく自己主張しますよね。(勿論、その逆の人も結構いますが) 私は 当地、南カリフォルニア以外は それ程多く出歩いていないので よくは判りませんが、まあ大体のところ どこも大差はないと考えますが、どうでしょうか。

アメリカ人の自己主張好きに関しては、その文化的・歴史的背景 について色々な解説書が説明してくれていますが、今の現実だけを見れば、子供の頃の躾(しつけ)と教育による部分が大きいのではないかと勝手に想像しています。

日本人である 私自身、子供の頃を振り返ってみるに、親や 学校の先生には 絶対服従で、逆らったり文句を言う事など とんでもない事、「食事中は 黙って食べなさい!」、「男子たるもの、そんなに軽々しくお喋りなどするもんではありません!」とやられたものです。その同じ頃、アメリカの家庭・学校では、多分「自己主張も出来ないでどうするの!」という躾と教育がおこなわれていたであろうから、今日になって 私がアメリカ人相手に 下手な英語をひっさげて どんなに頑張っても到底 かないっこない――これが 現実です。

私は 日本人としての誇りを持っているので、「謙譲の精神」こそ 人類究極の美徳であると 信じていますが、でもやはり アメリカでは「沈黙は金」だけではやっていけず、時には「沈黙は禁止」も 必要のようです。言うべき事はやはり はっきりと言う――これがコミュニケーションの第一歩であり、特に異文化交流の原点なのでしょう。でも、子供の頃の躾や教育の影響は そう簡単には消え去るものではありません。特に 私みたいに 生来、おとなしく 「歩くお地蔵さん」 とか「ジミー(地味)ちゃん」なんて呼ばれていた 日本人にとって(ホントカネ??)それ程 簡単ではありません。そこで 私は 自分用に 次のような自己主張のための意識改革指針を作ってみました。

)自分の考えは はっきり言おう。でも、無理にYes / Noを都度 言う必要はない。(ファジーも結構、但しファジーであることをはっきり主張しよう。)

)下手な英語でも大いに結構。世界中で英語を使っている人口が何十億人いるか知らないが、英語を母国語とする人口よりも、母国語は別にあって英語を使っている人のほうが はるかに多いはず。となるとブロークン英語こそ「国際語」であり、生まれた時から母国語として使っている人達の英語は、「ローカル イングリッシュ」にすぎないのだ。私は「 ジャパニーズ・イングリッシュ」という「国際語」を話し、アメリカ人は 単なる「ローカル語」しか話せないのだ。

)自己主張と利己主張は別。自己主張のための、次の三つの前提条件を守ろう。

@ 相手と自分は人間としては、対等である。

相手には相手の立場がある事を 充分理解する。

相手との意見の対立を感情の対立にしない。

異文化交流といえば、普通 外国人との交流を 思い浮かべますが、なにも外国ばかりが異文化とは限りません。現に 私など アメリカ人を相手にするより、世代の離れた日本人とのカルチャーギャップのほうが 余程ショックは大きいものがあります。

異文化交流の最小単位は 夫婦の関係だと、よく いわれます。男と女という異文化に加え、もともとは お互い どこの馬の骨とも知らない同志が、なんの因果か共同生活をするわけだから、大変な異文化交流です。

我が家の居間で、わたしがこの小文を ワープロを叩いて 作成している所を覗いた、或る人 曰く(或る人とは 或る人です)、「その題名にある『日本人』、『アメリカ人』を それぞれ『亭主』、『女房』に 置き換えてみたら・・・・」 そこで、素直なわたしは いわれた通りにしてみました。

*『亭主は女房の自己主張に疲れ、女房は亭主の寡黙に苛立つ』 あゝ・・・・

河合 将介 kawai@wakao.com

健康の方程式(自然の循環の鍵はEM) 西尾誠一郎

人類があらゆる生物と共存共栄していくために、自然の循環を大切にすることが肝要です。大ざっぱに言うと、「物をつくる」植物、その植物が作ったものを使う動物、動物が「使い捨てたもの」を土に返す生き物がいます。この生き物は物質を分解し、変化させる超能力を持っています。それが微生物です。この微生物のおかげで、自然は循環してきたのです。この自然の循環は大昔から続いてきましたし、これからもずっと続くはずでした。ところがほんのこの10年、20年の間に、自然の循環がうまく機能をしなくなったのです。それはもう誰もお分かりの「人間の活動の拡大」のためです。大量生産、大量消費に伴うゴミの問題一つ考えても分かります。大量のゴミが自然に返しきれない。循環はここでプッツンです。生活排水は川を、沼を、湖を、海を汚し続けています。排気ガスは空気を汚し続けています。環境問題を真剣に考えれば考えるほど、この自然の循環がいかに大切か分かります。私達人間はみな被害者であると同時に加害者なのです。

ですから健康の方程式を解く大切な鍵の一つは有用微生物群EMを増やすことなのです。そしてそのことを日本の小学校でEM環境教育として取り上げた人がいます。東京、大田区の小学校に勤務している向山洋一先生です。私は先生の「EMで学び教える」(サンマーク出版)を読み、私が漠然と考えてきたことをきちんと整理し生徒にわかりやすい授業をした向山先生の実践に驚きました。私は去年の10月日本で向山先生の講演を聞きました。先生は新潟の中条小学校で約1300人の教育関係者が見学の中、小学校5年生を相手に公開授業をされています。先生はまず環境問題にどんな問題があるかをノートになるべくたくさん書かせます。森林の破壊、ゴミの増大、地球の砂漠化、地盤沈下、オゾン層の破壊と小学校5年生は次々と問題を出してきます。向山先生は次に、ではそれらは何故、大問題なのかを子供達に考えさせます。いろんな意見が出ますが、結局次の2つにまとめます。@地球に生物が住めなくなる。A人間もいなくなる。

次に先生は自然と人間の関係のサイクル図を見せます。自然―資源―製品―ゴミ―の4つです。人間は自然の中から資源を取り出し、そしてそれを製品にする。その製品を使うと次にゴミが出ますね。そして増え続けるゴミが自然に戻れないことと、自然から取り出せる資源が少なくなっている事も一緒に考えます。つまりサイクルが2ヶ所でプッツンしていることを子供達に見つけさせるのです。ゴミが自然にかえるところがプッツン、自然から資源を取り出すところもプッツン、先生はたくさんの拡大写真カラーコピーを使って、子供達に自然の循環の問題を考えさせます。その一つだけを紹介しましょう。ここに水道の水と池の水が入ってるコップが2つあります。それぞれのコップにあるものを入れます。8ヶ月後、池の水もこんなにきれいになりました。なぜでしょう。「虫が食べた」「薬を入れた」などいろいろの意見が出た後、微生物が水をきれいにすることを子供達は学ぶのです。この続きは次号で。

俳句はいかがですか?

最近、俳句同人誌「鷹」に身の程もわきまえずに投句した拙句6句程を慈許拝送申し上げますので御笑覧下さい。

*裏小路そぼろふりける寒椿

*コヨーテも小走りにゆく寒の雨 

*猫柳こぶしひろげて春を告ぐ 

*遠くをば鹿の一群枯野かな

*寂として鳶一羽舞う枯野原

*毛糸編む妻の手の皺数えけり

下手な俳句をひねる会を始めたいと思いますがどなたか指南して下さる方はいらっしゃいませんでしょうか?一緒に俳句をひねってみたい方はいらっしゃいませんか?一

カ月に一度程集まって作った俳句を批評しあい互いに切磋琢磨する会をやりませんか?当方、俳句は初めてのズブの素人です。

      自称俳人(廃人ではな〜い!)三本松 誠

恐怖の漢字変換

花子は逆単身のサラリーマン妻である。e-mailフレンドの29歳の独身駐在員が、同僚主催のお見合いパーテイに参加するという。

花子は結果が知りたく、便りを出した。帰って来たe-mailは「口内炎の悲劇」と題されていた。当日、口内炎になり、しゃべる事も、食べる事も、しんどいので、パーテイの欠席をe-mailで、同僚に出そうと、キーボードを叩いた。そしたら、何と!「請う内縁」と出たそうだ。急に痛みが増し、PCの皮肉の恐ろしさに感心したそうだ。

これを読んだ花子は早速、東京の夫、太郎にe-mailした。今度は「来ない円」と出たので、金欠病の花子相手を識別するPCに驚いた。直ぐに太郎から返信が届いた。太郎は、その時、口角炎で、苦しんでいたそうだ。彼がキーボードを叩いたら、降格炎と出て、ギクッとしたそうだ。それもそのはず、ロスぼけで帰国して半年、降格が恐い今日この頃で有る。

さて、貴方なら、何て漢字変換されるでしょう?お試しあれ! 奥村美智子

編集後記

雑貨屋も第40号まで来ました。我ながらよく毎週発行できてるなあと感心しています。どなたかが言った「自分を誉めてあげたい」気持ちです。もっとも、これは読者の皆さんからの記事の投稿や、励ましのEメールで支えられているからで、特に毎週、記事を送ってくださる河合さん、西尾さんからの記事には大変感謝しております。河合さん、西尾さんに「記事はいつまで続きそうですか」とお伺いしたところ、「記事は当分書けます」ということでした。皆さん楽しみにしていてください。皆さんもなにか面白い情報、役に立つ情報があればどんどん雑貨屋に送ってください。読者の数も増えてきまして私が直接Eメールでお送りしているのは50名を超えています。そろそろホームページを作らねばと考えているところです。

雑貨屋店主 大西良衛ronishi@earthlink.net