雑貨屋News Letter No.33

大西良衛 12/29/96 バックナンバー Homepage

日本に来て、約二週間が経ちました。日本(大阪)は良い天気が続いています。でもやはり冬ですからちょっと寒く、久しぶりの冬を感じています。日本から息子のプロバイダー経由で、自分宛てのEメールを読んでいます。どこにいても使えるEメールが公私共に大変役に立ったことは間違いありません。

相手を変えたければ、先ず 自分を変えよう(わかっちゃいるけど……) 河合将介

先日読んだ日本の週刊誌(週間ポストNov.22,96号)の占い相談欄に掲載されていた、人生相談の投書と、それに対する占い師(司辻哲山氏)の「一言アドバイス」 を以下転載させていただきます。(無断転載は禁止でしょうが、営利を目的としないこの小文なので勘弁していただくとして)

* 読者の質問;以前から結婚を考えている人がいますが、どうしても踏み切れません。一度占ってもらいましたが、相性も悪く別れたほうが良いといわれました。相手の経済的な不安定さも気になっています。新しい人を見つけたほうが良いのでしょうか。(昭和45年6月29日生まれ 女性)

* 哲山の一言アドバイス;確かに相性は良くないようです。だから悪いのではなくて、だから良くするにはどうしたらよいか。これが運を変える事なのです。相手を変えたら良くなるのではなく、あなたが変わったら良くなるのです。…(略)…あなたも引込み思案にならずに、積極的に彼をリードするなら明るい家庭を築くことは可能です。よく考えてみてください。

これは占いというよりは、人生相談といった方が 良いような気がしますが、占いも 「人間いかに生くべきか」 が、究極のテーマである筈であり、ただ単に未来の運命を予測するだけではないのでしょうから、このようなアドバイスは たいへん結構な事だと思うし、私など思わず「ナルホド、さすが プロは いい事をいうもんだ」 と感心してしまいました。人間、自分の思う通りにならないと、それを 他人や社会や運命のせいにし、愚痴をこぼしたり文句を言ったりしがちです。その上、所謂自己主張の強いここアメリカで生活していると、悪い意味の自己主張(自己主張にも「良い」自己主張と「悪い」自己主張がある筈で、単なる「わがまま」や「利己主義」 などは 「悪い」方の代表だと思います)を横行させ 、悪いのはすべて周囲の環境や社会であると片づけて済ませがちになり、私自身も時々そんな自分自身に気付き、自己嫌悪に陥る事があったりします。私も この占いのアドバイスのようなことを言える人間にならねばなんて、殊勝な事を考えたりもしています。

「人事を尽くして天命を待」てば、「天は自ら助くる者を助」けてくれる筈だけれど、ついつい愚痴る弱い我が身の俗っぽさ、――わかっちゃいるけどこれが現実と言うものなのさ。――でも、まあ いいか。この俗っぽさこそ、人間くさい人間の証明なんだろうから。それにしても この世の中、頭に来る事 多いねえ。 嗚呼(ああ)やっぱし私は俗人だ!

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ついでに もう一つ、これまた他人の文章から借用した お話

ある日、一人の若者が 砂漠の町にやってきて、町はずれに居た老人に聞いた。

*若者;「ここに住んでいる人達は、どんな人達ですか?」

*老人;「お前さんが これまで住んでいた町の人達は、どんな人達だったかね?」

*若者;「それは ひどい人達ばっかりでした。だから そこを離れて来たのです。」

*老人;「それでは この町の人達も、同じだろうよ。」

……………………………………………………………次の日、また別の若者が来て、昨日の老人に尋ねた。

若者;「ここに住んでいる人達は、どんな人達ですか?」

*老人;「お前さんが これまで住んでいた町の人達は、どんな人達だったかね?」

若者; 「それは皆とても良い人達ばかりでした。本当はあの町を離れたくなかった。」

老人;「そうかね、ここの人達もやはり同じだろう。」

河合 将介 skawai@wakao.com

健康の方程式 「方程式にこめた意味」

西尾誠一郎

今年も残りわずかとなりました。今回は“健康の方程式”の方程式に私がどういう意味をこめているかをお話しましょう。みなさんは植木算とか旅人算とか流水算とか名前のついた小学レベルの応用問題を解いたり、子供に解き方を教えたことはありませんか?私は大学生のころ塾でこの種の問題をたくさん教えました。私立中学の受験問題の中の応用問題には結構難しい物があり、どうしても解けないときは、方程式を使って先に解いて、後から子供たちにどうわかりやすく説明しようか色々と考えた物です。アメリカに来て、くもんで算数、数学を教えて14年になります。簡単な足し算から微分、積分まで教えて、こねくりまわした応用問題を算数の力で解く努力がいかにむなしいかを知りました。方程式を使えば応用問題がすらすら解けると言う経験をどの子にも5年生ぐらいまでにさせたいと思っています。 χを使って素直に式を立てれば、どの問題でも解けると言うわかる喜びをどの子にも味わってほしいと思っています。方程式を収得すると、物事を論理的に考える力も強くなります。いろんな面から数学の美しさが少しずつわかってきます。自ら挑戦と、日々努力し、自分で問題を系統的に解いて行った者にだけ、このわかる喜びが味わえ数学の美しさがわかるのです。分かる喜びには競争がありません、むしろお互いに励ましあって、解ける喜びを共有することはできます。それと同じように健康になるにも論理的な方法があります。健康になっていく道筋は科学的でロマンに満ちています。私は学校に勤めていた20代の時から月に一回ぐらいの割合で肩がこり、偏頭痛に悩まされ続けていました。20代の後半に一度1ヶ月ほど首が全然回らなくなったことがあります。さすがにのんき者の私もかっこ悪くて東京の日大病院をはじめ三つの大病院でいろんな検査をしてもらいましたが、その原因は解かりませんでした。原因が分からないから健康の方程式は解けませんでしたし、解こうともしませんでした。肩こりがひどくなると鍼とマッサージをしてもらい、頭痛には頭痛薬で対処してました。それを20年以上も続けてきたのです。 アフリカの聖者シュヴァイツワー博士が「医学会の天才」と絶賛したマックス・ゲルソン博士はガンを根治した最初の医者としてアメリカで、いや世界で有名です。彼が医学生のころはげしい偏頭痛で悩んでいたことを知り、私は非常に親しみを覚えました。彼は偏頭痛のおかげで栄養療法を打ち立て自分の偏頭痛を完全に克服しました。そして戦前のミュンヘン大学病院で結核病患者を99%以上の割合でその栄養療法で治したのです。私も、玄米食を中心とする食事と良質の総合ビタミンミネラルのサプリメントで、肩こり偏頭痛を完全に克服しました。健康の方程式にはいろんな解き方があります。しかし、それは人まかせでは解けません。一人一人が自分に合った健康の方程式を立て、お互いに協力しあいながら自分の力で解いて行って欲しいのです。自ら学ぶ、自分の健康を自分で守るというライフスタイルを打ち立てて、始めて学校も病院も上手に利用でき、幸せで健康な一生を送ることができます。

編集後記

雑貨屋33号も日本から発行することができました。今回は上田さんの息子さん(上田健太郎さん)に西尾さんの記事をタイプしていただきました。ご協力ありがとうございました。おかげさまで雑貨屋が順調に発行できています。来年はぜひ雑貨屋ホームページを作成し、ユニークなページにしたいと考えています。読者のみなさん、来年も応援よろしくお願いします。雑貨屋34号はロスからの発行になります。

雑貨屋34号はロスからの発行になります。雑貨屋 店主 大西良衛ronishi@earthlink.net