雑貨屋News Letter

第28号 大西良衛 11/23/96 バックナンバー Homepage

1963年の11月23日は初の日米間テレビ宇宙中継受信実験でケネディ大統領暗殺が伝えられた日です。覚えていますか?あれから33年経った今、私達はインターネットを利用してアメリカから発信しているんですね。

英語圏での「数字」 の 記憶方法 河合将介さん

先日の 「雑貨屋 #26」 に掲載していただいた私の投稿文「イイ月−11月」の中で、『日本人は意味のない単なる数字を読み方を工夫して、特別な意味を無理やりこじつけてしまう特技があるようだ。例えば 4147(ヨイシナ)、1492(イシクニ)、√2=1.41421356--(ヒト夜ヒト夜ニ人見頃--)等と、意味ある言葉に置き換えて暗記したりしているが、英語圏の人達はこんな場合、どのように暗記しているのでしょうか・・』という問いかけをしたところ、二人の方から 貴重なコメントを いただきました。

このお二人とも 日本人ですが アメリカの大学を出られた方です。そして お二人ともほぼ同じコメントでした。即ち 「アメリカの教育は、暗記教育に価値を認めず 歴史の年代などは おおよそで認識すればよく、正確な年号など暗記すること自体、何の意味もないという発想でなりたっている。一年の誤差もなく歴史の正確な年号を丸暗記して それが なんの役に立つのだ 。また √2や√3の数字を何桁も空で言えたとしてもしょせん計算機にはかなうわけでない、という発想のようだ」と言う事でした。ただ、電話番号は ご存知のように 数字をアルファベットに置き換えて覚えたり、アメリカ人も各自 いろいろ工夫しているようです。

私のような 古いタイプの ジャパニーズは、かつて受験勉強のため 必死はっしで 歴史の年号や 各種数字・記号・文章を ひたすら無条件で丸暗記した時期がありましたが(最近は、記憶能力がすっかり減退し 諦めの心境です)前記のアメリカ的発想からすると “ソレガ何ナノ”と 一言で 片付けられそうです。でも 私は暗記教育自体は、けっして無意味でもなければまた不要でもないと確信をもっていますが皆さんはいかがですか。

私の今回の問題提起は、その前提に歴史の年号や数式などの数字は 「暗記すべきもの」と言う発想があったわけで、だからこそ 「英語圏の人はどうやって暗記するのか」 という疑問が 出てきた訳でした。ところが 上記お二人のコメントは、その前提条件自体がアメリカでは通用しないのだと言う事で、私にとって 日米の文化の違いをまた一つ教えられた結果となりました。

今回意見を送っていただいた方の一人は、「アメリカでは 暗記教育と 民主主義は 正反対にあるようだ」 と述べていると同時に、また彼は 「高校(アメリカ)のアメリカ史のクラスで、歴代の大統領や、アメリカの憲法、政治の仕組み、全て暗記させられたのを、昨日のように覚えています」とも述べられており、アメリカだってけっして一律に「暗記=無意味」と 言っている訳ではなく、そこにアメリカの「合理性」といったものを感じます。

以上 今回いただいたご意見を紹介しましたが、これを読んだ方で何か他にご意見、コメントが ありましたらぜひお寄せ下さい。またアメリカ以外の英語圏ではどうなんだろうと興味のあるところです。

河合 将介 skawai@wakao.com

健康の方程式 西尾誠一郎さん

老化を遅らせ、成人病をかなりの割合で、予防する方法がある。そのキーワードはフリーラジカルと抗酸化だ。今、日本で話題になっている、近藤誠氏の「患者よガンと闘うな」では軽く、非証明療法と片づけられているが、ハーバード、スタンフォード、UCLAといったアメリカの一流大学から、それらについてたくさんの論文が出されている。1997年、アメリカ上院栄養問題特別委員会は莫大な費用と2年の歳月をかけて、世界最高の権威ある人々から調べた方法だ。一人でも多くの人に知ってほしい。ガンや心臓病で亡くなる人が、私の知人の中でも少しずつ増えてきた。私は一人でも多くの人に「ガンや心臓病などをかなりの割合で予防する方法がありますよ」と伝えてあげたい。不幸にもガンになった人にも、手術、抗がん剤、放射線治療といった通常療法以外に、栄養療法、心理療法などの非通常療法があることを教えてあげたい。どちらがいいと押し付けるつもりはないが選択の余地があることは大切だと思う。

「今までの一生のうちでガンになったことが一番よかった」というイギリス人女性、ペリー・ブローンのことを教えてあげたい。彼女は余命3ヶ月といわれた乳がんを克服し、自分の体験を生かして、イギリスに、ブリストル・ガン・センターを作ったのだ。ロスにはガン勝利者の会があり、何万人の人がそれぞれのドラマを持っている。私も二人のガン患者の体験談をメキシコのティファナ市にあるサンタモニカ病院で聞いた。とにかく私は「自分の健康を自分で守る」というライフスタイルがこれからの人生を人間らしく幸せに生きていくために大切だと思う。まずどうして、そういう心境になり、何を勉強し、どういう体験をしたか、この「健康の方程式」に書いていきたい。それはほんの4年前のことだった。50歳を過ぎ、そろそろ自分の健康のことが気になりだした矢先、親友が一週間入院し、そして退院予定の日、死んだ。妻と二人の子供を残して。まだ54歳の働き盛りだった。「お見舞いに行きましょう」という私の電話に「すぐに退院するからその必要はないですよ」と彼は言い、周りもすぐ退院するだろうと思っていた。しかし後で考えてみれば、いろいろその兆候はあった。私たちが気が付かなかっただけかもしれない。若い時、柔道をやっていた彼は、アメリカに来てからは忙しく、ずっと運動不足で、やや肥満体だった。肉が好きで野菜はあまり食べなかった。亡くなったのは11月。クリントンが初めて大統領に当選した日だ。その年の5月、「ちょっと足が痛くて靴が履けない」とサンダルでびっこを引いていて、六月には「いやぁ、糖尿で足の先が壊疸を起こして膝下から切断されましたよ」との知らせ。私はただびっくりして慰めの言葉も見つからなかった。そして心臓発作の突然死。彼は一人でさっさと旅立っていった。私は彼への弔詞を書きながら、あんなに涙を流したことはなかった。私は“くもん”で数・国・英を教えているが、助手のR先生のことでも驚かされた。R先生は60歳台で、働き者のやさしい先生だった。ある時、突然「二週間ほど、休ませてください」と言われた。言いにくそうだったので理由は伺わなかったが、心臓のバイパス手術を受けていたのだった。「年を取るとアメリカではみんなバイパス手術をしますよ」とR先生は平然としていた。それからもう一つ、父母がやっている保育園で永年、主任保母として働いてくれたKさんがガンで亡くなった。私よりも若く、元気ではつらつとして働いていたKさんを知っているだけに、その知らせに呆然とした。

私の心の中に、じわじわと言いようのない悔しさと怒りが込み上げてきた。20兆円を超える医療費、日本ではこんなにお金を使っているのに何故、病人は増え続けるのだろう。医療技術は向上しているはずなのに、ガンで死ぬ人が減らないのは何故だろう。

私は父母、妻、子供と私自身の健康にも気になり始めていた。私自身20代から肩こりからくる偏頭痛に悩まされ続けていた。とにかく医療問題について勉強しようと思った。ちょうどその時、私の中国人の友人から私の教室を貸してくれないかという話があった。サンフランシスコのネイビーの大学のラン・チャオ博士に健康についての講演をしてもらうとのことだった。彼の話は素晴らしかった。私は知らないことがたくさんあったので、講演の後、個人的に質問した。彼はそれらに答えながら、ニューズウィーク誌の「ビタミン革命」の特集記事のコピーを私にくれた。それには老化や80〜90%の病気の原因と言われる、フリーラジカルと、それを防ぐ抗酸化剤のことが、カラーのイラスト入りで書かれていた。数日後、私はアール・シンデルの「ビタミン・バイブル」(丸本淑生訳)を読んでいた。 以下次号

大人のクイズ 前回の答え

前回のクイズの答えその1

“2.国家機密漏洩罪”

政治家の名前をさまざまに入れ替えて、このジョークは各国に流布している。

同じように有名なジョークに、次のものがある。

「いいニュースと悪いニュースがある」

「いいニュースから聞かせてくれ」

「ヒットラーが死んだそうだ」

「で、悪いニュースって?」

「それが誤報だったそうだ」

法則

ジョークは不満のはけ口。

前回のクイズの答えその2

“2.外国人がきみを見たら、飢饉の原因はきみだと思うだろうよ。”

 秀逸な逆転の発想とは、相手の言ったことばをほとんどそのまま用いながら、しかしまったくちがった結論に導くものである。

 この問題の場合は、「外国人」「飢饉」というキーワードの入っている答えがベストということになろう。

 太った人は、存在自体がユーモラスに見えることが多いので、せいぜい人生を楽しんでみたらどうだろうか。え、楽しんでると、ますます太るって? そりゃまあ、楽しみには代償を払うべし。

法則

だれでも地球環境に影響を与えている。

編集後記

雑貨屋26号から予告していました、西尾先生の健康についての記事「健康の方程式」を載せることができて、ほっとしています。連載記事が二つもできて雑貨屋が充実してきました。編集長としてこんなうれしいことはありません。

雑貨屋 店主 大西良衛ronishi@earthlink.net