Zakkaya Weekly No.235

Ryo Onishi      11/12/2000

雑貨屋のひとり言

変貌するラスベガス

さくらの独り言

川 柳 & コ ン ト

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一口コラム

 

新作「いろは歌」

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雑貨屋のひとり言

■アメリカの大統領選挙、まだまだもめそうですね。世紀末にこんな事が起こっても不思議ではないのでしょうか?
■変化の激しい時代です。この変化について行けないと不安を抱いている人も多いと思います。でもポジティブ思考の人は変化の時代はチャンスがたくさんあると考えています。ここでこの変化とチャンスについておもしろい話を聞きましたので紹介します。変化は英語で“CHANGE”、チャンスは“CHANCE”ですね。この二つの単語をヨーク見ると似ていますね。そうです、GとCが違うだけです。そしてこのGとCをヨーク見るとGはCに小さなTがついて出来ています。このTはなんでしょう?“TABOO”だそうです。変化“CHANGE”をチャンス“CHANCE
に変えるにはこのTABOOを取り除けばいいのです。これまでTABOOとされていたことを除くアイデアでチャンスに生まれ変わるのです。なかなか面白いと思いませんか?(R.O.)

変貌するラスベガス

ラスベガスは私の住むカリフォルニア州の東隣、ネバダ州にある都市です。

 これまでラスベガスと言えば、ギャンブルとショウとコンベンションの街というイメージが定着しています。しかし、ラスベガスはここ数年、大きくその街の姿を変えてきました。

 ラスベガス大通り(Las Vegas Boulevard)沿いに次々と姿を現す部屋数3,000〜5,000という巨大ホテル、また、ダウンタウン・ラスベガスの再活性化など、巨大化、豪華絢爛化という側面も変貌の大きな要因には違いありませんが、それだけではありません。

 これまで前面に出ていた大人達だけの“ギャンブル”の街から確実に家族で楽しむファミリー・リゾート、エンターテインメントの街に変っています。

 ラスベガスの変化はアメリカ(と世界)の変化の結果であり、ラスベガスも戦後のベビーブーマー(日本でいう団塊の世代)時代から更に“ジェネレーション Y”までの多様化した価値観を視野に入れたビジネスの時代に入ったということでしょうか。 

 最近のラスベガス観光案内冊子に掲載されているラスベガス観光局長の挨拶文には次のように記されています。

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 「(前略)ラスベガスは世界でも唯一豪華で壮観なリゾート・ホテルのあるところです。エンターテインメントやショッピング、アトラクションやテーマパークは他に比べるところがないほど、皆様を楽しませてくれます。

 豊富なナイトライフやアウトドアのリクリエーション、イベントと観光、どれをとっても忘れられない思いでになることでしょう。(以下略)」

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 この挨拶文には、もはや“ギャンブル”という文字も“カジノ”という文字も出てきません。

 そう言えば、最近ここでは原則として“ギャンブル”という表現はせず、これを“ゲーム”と呼ぶことになっていると聞きました。

 とは言うものの、現地へ行けばわかりますが、“カジノ”、“ギャンブル”がなくなった訳では勿論なく、射幸心をくすぐる“ゲーム”はどこへ行ってもますます盛んに、そしてますます豪華に私達を招いています。

 ただ、言えることは、賭け事だけの“ギャンブル・カジノ”から、楽しむ“ゲーム・カジノ”への変化と言えるのではないでしょうか。

 最も新しく、この8月にアラビアの千夜一夜物語をテーマにして改築・オープンした“アラジン・リゾート & カジノ”は、この“新しいラスベガスの顔”の具現と言えましょう。

 総工費 14億ドルという巨費を投じ、35エーカーの広大な敷地上に市内最大規模のショッピングモール、客室 2,500室余りのホテル、10万スクエアー・フィートのカジノ場、レストラン、劇場、屋外プールなどがけんを競っています。

 カジノ場よりはるかに広い50万スクエアー・フィートのショッピングモール内を歩けば、そこはまさにアラビアと錯覚する世界であり、不思議な気持にさせてくれます。

 ラスベガスがギャンブルの街からエンターテインメントの街に変化した事が良く実感できます。

 ビジネス・コンベンションの街としてのラスベガスは従来のまゝ変っていませんが、観光地としてのラスベガスは一変したと言っても過言ではないでしょう。

 ラスベガスの変化はアメリカの消費文化の変化であり、大げさに言えば世界の変化なのではないでしょうか。消費文化に敏感なラスベガスの変貌は私達の未来について貴重な示唆をしていると思います。

 クラーク郡(ラスベガスがある郡)全体では100 万人を超える人口を有し、全米でもトップクラスの人口増加率のラスベガスは良くも悪しくもアメリカ経済の鏡であり、けん引役であると言えそうで、この街の動向は注目に値しそうです。

 話は変りますが、世界的な原油の高騰でガソリン価格が当地ロサンゼルスでも昨年同期に比較して20〜30% 値上げされ、車社会に住む私達にとって、今や生活費に占めるガソリン代は決して無視できなくなっています。

 経営コンサルタント会社、ランツハイマー・インターナショナル社が今年9月現在の世界75都市のガソリン価格比較を発表しています。(U.S. Japan Business News、Oct.16, 00号)

 これによると、ガソリン価格が高価な都市は、香港($5.38 / ガロン)を筆頭にロンドン($5.05)、オスロ($4.54)、ソウル($4.52)、パリ($4.28) と続き、東京も $4.16 と“堂々第9位”の高価格です。

 それに比べればアメリカは平均で $1.52 /ガロンであり、他国との比較においては決して高い方ではないので、不満を言ってはいけないのかもしれませんが・・。

 私の住んでいるロサンゼルス市郊外(ガーディナ市)からラスベガスまで約300マイル(500km)、フリーウエイを車で約4〜5時間の距離です。

 数年前までは、ラスベガスへ車で遊びに行くと、往復のガソリン代は、せいぜいU.S.$30 でした。先日、妻と行ってきましたが、約$45 かかりました。

(尤も、ラスベガスでは毎回ガソリン代の差額以上に浪費をしているので、ガソリン高騰の話の例として引き合いに出しても説得力に欠きそうですネ)

河合将介( skawai@earthlink.net )

さくらの独り言 「燃える? それとも燃えない?」

「米国と違う母国のカルチャーについて5分間で紹介すること」、これが渡米して最初のプレゼンテーション、スピーチのクラスだったと記憶する。私は「燃えるゴミと燃えないゴミ」というテーマで、ゴミ処理方法の違いについて話した。今から12年前のことである。これは渡米して間もない当時の自分が、米国におけるゴミ処理について戸惑い、それがカルチャーショックの一つだったことを意味している。あれから12年経った今、私は日本にいる。そして数多い逆カルチャーショックの一つに、このゴミ処理がある。

約2年間ホームステイしたケンタッキー州の家族は、燃える物も燃えない物も、み〜んな大〜きなガベッジキャンにポイポイ捨てていた。「燃える物と燃えない物」を区別しなければならなかった日本から来た私にとって、それがショックであったことは間違いない。大きなガベッジキャンは、ゴミを飲み込むブラックホールの様だった。そしてゴミを捨てる度、罪悪感さえ感じた。しかし慣れとは怖いもので、その罪悪感もとうの昔にどこかへ飛んでしまった。そして今、「燃えるか燃えないか」の区別に加え、燃えても有毒ガスを放出するものや缶、ビン類等も厳しく分けなければならない東京の生活に、アタフタしている。

決して私は、自然保護、リサイクルや省エネに無関心だった訳ではない。旦那が博士コース在籍の頃は日々の生活も窮し、缶を貯めてリサイクルセンターへ持って行った。わずかだが換金され、それが一石二鳥と心から喜んだ。色々な方法で再利用を工夫し、実践した。木や森が好きだという旦那は、どんなに邪魔になっても極力ダンボールや紙は捨てなかった。一方私は自分の仕事が変わり、時間との戦いを求められていく中、燃える物も燃えない物も一つの箱へ捨てる様になった。そんなゴミ処理は、そのビルも近隣の州でも許されていた。旦那の住むワシントン州へ行く度、「ゴミ処理規則がわからない」といつも嘆いていた。自然に恵まれたその地は他のどの地よりゴミ処理に厳しかったからだ。そしてそれを実践しているアパートの管理も旦那もえらいものだと感心していた。

私にとって東京での生活は、とっ〜てもつらい。自分が自分でなくなっていく様な、そんな悲しい気持ちにさえなる。今までは、時には激しく時には静かに、「燃えている」自分というものを求めて生きていた。そんな自分は、自分の人生において「燃えるものと燃えないもの」を明確にしてきた。今、毎日のゴミ処理に「燃えるか燃えないか」と迷いながら、日本での生活を考えている。そして「燃えるか、燃えないか」と、自分自身に問うている、さくらの独り言。

sakuratsubomi@earthlink.net)    

川 柳 & コ ン ト (東京・成近)

( 川 柳 )

夢を見ただけで終わったペンネーム

期待背にして穴馬のまま終わり

自己流を通して馬鹿の一代記

種蒔いています明日を信じます

古希未だ現役と言う顔の艶

( コ ン ト )

「国債に人気」

私も買ってます −銀行、生保社員

 

「イチロー選手に14億円」

あらためてフアンになりました  ー国税庁職員

 

「混乱の米大統領選挙」

民主主義って大変なんだな  −日本の与野党

(東京・成近) E-mail kawaiai@mx2.ttcn.ne.jp

一口コラム

「コント、読み違い??」

(その69)品

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あなたの“上貧”な立ち居振舞いには、かねがね感銘しているところです。お生まれと育ちの状況が良くにじみ出ているようです。

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折角いただいたメールですけれど、“上貧”とは“冗だん”がキツイですよ。尤も“中貧”でも“下貧”でもなくて良かったけれど・・。

―― 羅府の庄助さん ――

新作「いろは歌」(その6)

☆.バブルの跡-1(99.4月作)

行方知れぬこの世

まめな働き・権威 無為・泡に 身痩せ細り路頭へ

でも拗ねづ 幸還る日を追ふ 

(ゆくゑしれぬこのよ まめなはたらき・けんい むゐ・あわに 

みやせほそりろとうへ てもすねつ さちかえるひをおふ)

【川崎駅前がホームレスに占領されているのを見て】

 ――― T. H. ―――    

編集後記

直接配信している方にPDFファイルで送ったのですが問題なく読めたでしょうか?何人かの方からはうまく読めたとの返事を戴いていますが、もしうまく行かない方があったら連絡してください。

PDFを読むためのソフトは無料でダウンロードできます。トライしてみてください。

http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep2.html

 

バックナンバーは下記でご覧いただけますのでどうぞ。

http://www.ne.jp/asahi/zakkaya/weekly/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.235

雑貨屋 店主 大西良衛 zakkaya@news.email.ne.jp

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