Zakkaya Weekly No.202

Ryo Onishi      3/31/2000

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あまり 知られていないL.A. 観光スポット(67) さくらの独り言 川柳 & コ ン ト (東京・成近) 健康の方程式
”心配です、日本の子供達” 一口コラム   編集後記

雑貨屋のひとり言

朝、コートを着て小走りに駅に向かい、電車に乗ったら汗をかいていました。周りを見ると、コートを着ている人がほとんどいないことに気付きました。もうコートは要らないくらい暖かくなってきました。

通勤時にカセットテープやラジオを聞いています。懐かしいマーシャ・クラーカワのラジオ英会話が聞こえてきます。周りがすべて日本語の環境ですから意識的に英語に接しておこうと思います。(R.O.)

あまり 知られていないL.A. 観光スポット(67)

 Lake Balboa ( 今年も桜の“お花見”に行こう )

 昨年もご紹介した、ロサンゼルスの桜の“お花見”の名所である “Lake Balboa” に今年も桜の季節が近付きました。(“Zakkaya Weekly、99年3月28日≪150号≫参照)

 今年の開花予想によると4月8日(土)、9日(日)あたりが見頃ではないかということです。

  フリーウエイの#405と#101の交差する北西一帯は、“Lake Balboa Recreation Area”

または、“Sepulveda Dam Recreation Area”と呼ばれ、3つのゴルフコース、スポーツセンターその他があり、EncinoはじめSan Fernando周辺地域の人々にとってリクリエーションの場となっています。

 その中の一角にある湖が“Lake Balboa”で、周囲を広く青々とした草地に囲まれた憩いと語らいの場所です。

 湖の周囲には3,400本(今年また1,000本以上、新たに植えられました)の桜の木が植えられ、3月下旬から4月上旬にかけて見事に開花し、訪れる人々を楽しませてくれます。

《添付の写真は昨年3月27日に撮影したものです》 

 これらの桜は匿名の日本企業の寄付によるもので、1990年に計画が持ち上がり、1992年に最初の苗木が植えられました。

 桜を寄贈した日本企業の責任者の話によると、桜の花にとって必要なことは、暖かな春だけではなく、寒い冬、良い水はけ、病害虫が無い・・など、数多くの条件が満たされなければならず、当地ロサンゼルスのような、いわゆる “地中海性気候”では1ヶ所に大量の桜を育て、開花させるのは不可能とされ、また育ったとしても葉桜になってしまうのだそうです。

 ところが、サンマリノ市の“ハンチントン・ライブラリー”には毎年、見事な桜の花が咲くので、そこの研究者からヒントをもらい、関係者が数年をかけて調査研究した結果、“オオシマザクラ”という品種をベースに改良を重ねた“Pink Cloud”という品種にまで辿りつき、それがこの場所に植えられたのだそうです。

 樹木自体はまだ若く、ほとんどの木が15〜20フィート位ですが、これからの成長が楽しみです。

 沢山の水鳥が戯れる湖と広く明るい湖畔は、桜の季節以外でも充分素晴らしい環境です。

 “貸ペダル・ボート”に乗ったり、湖畔でバーベキュー・ピクニックをしたり、遊園施設で楽しんだり、一人でも、二人でも、家族全員でも楽しむことが出来る、思いきり明るいところです。(但し、アルコール類は持ち込み禁止です)

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貸ペダル・ボート料:一 般 者 $10(1時間)、$7(30分) 65歳以上 $ 7(1時間)、$5(30分)

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行き方は次の通り(Torrance方面よりの場合)

  1. FWY #405を北へ。 FWY #10を通り越し、FWY #101(West、Ventura方面)へ入る。
  2. FWY #101(West)へ入って2つ目の出口、Balboa Blvd. で降りる。
  3. Balboa Blvd. へ降りたら右折(北へ)、すぐのBurbank Blvd.を横切りそのまま北上、約1マイル進むと右側に“Authony C. Beilenson Park、Lake Balboa Recreation Area”という看板があり、そこを右折、中へ入る。間もなくLake Balboa湖畔に出る。
  4. 全行程 ;(Torrance方面からの場合)約30マイル、ドライブ約1時間。

河合将介( skawai@earthlink.net )

さくらの独り言 「ときめきと癒し

 日本出張から戻ったばかりのシンシナティ(OH)在住日本人弁護士Nさんから、共通の友人である名古屋のK(さくらの独り言に度々登場)から私宛に預かってきた書籍を送ったと電話を貰った。その翌日私の手元に届いたのは、「センス・オブ・ワンダー」(レイチェル・カーソン著/上遠恵子訳/新潮社)だった。それには「出会った頃のYouを思い出した」というKからのメモも付いていた。何時も、私の生活や心情に的確に応えるKからの贈物に、胸ときめくさくらである。春の休暇でワシントン州へ出発する2日前の事だった。

 登場手続きを済ませて身軽になった私の手にはこの本唯一冊だけ、まるでワシントン入州の為のパスポートの様に胸に抱く。機内でこの短い本をゆっくり何度か読む。いつも私が体験するワシントン州の「ときめき」が胸に迫る。そして到着したその日から、道端の谷に咲く「みずばしょう」の美しさ、そして春に頬を染めつつ芽を吹く「赤楓」は、北の春を告げている。通り過ぎた風を見上げると、遠く雪化粧の山脈が「俺が吹いたのだ」と言わんばかりに凛々しくそびえ立っている。雨に濡れた水仙は、恵の雨に頭を垂れて感謝する。「沈黙していない春」に頭を垂れている私は、今ワシントン州の「日常生活の中で感じることのできる自然」に魅せられ、そして癒されている。

 友人Kから貰ったこの本の著者レイチェル・カーソンの名とその功績は、かなり昔から聞いていた。特に彼女が1962年に農薬による環境汚染を訴え出版した「沈黙の春」、そしてその出版を妨害した農薬会社や農業関係者から彼女を救ったケネディ大統領の政策見直しは有名だ。彼女は今から40年も前、もっと楽な生活をしたいと望む我々に向かって「生命の母体である地球の自然環境破壊は、鳥も花も野原も森も沼も沈黙させてしまう」と警告した。是非この本も読んでみようと思っている。ISO14000取得を考える又は取得済の企業も、案外登録よりも大切なものをこの本の中に見い出せるかもしれない。

 何も音がしない様な「みずばしょう」の花が、グチュグチュ・バチパチと春をささやいている様に聞こえる。私を散歩に連れ出した愛犬「華子」は、私のわからない「みずばしょう語」を理解するのか、「フンフン」と言ってはみずばしょうの前で立止まり、尾を大きく振っている。私達の頭上では鳥が若い歌を、足元では小川がせせらぎを歌っている。春うららの音がして、私は春の香に包まれた。驚きと喜びに充満した「ときめき」で心も清く、そして自分の全てが癒されていくその瞬間を体験している、さくらの独り言。

 (sakuratsubomi@earthlink.net)                                                              

川 柳 & コ ン ト (東京・成近)

( 川 柳 )

好きだよの言葉洒落とも本音とも

小吉のお御籤彼に賭けてみる

裏切りを信じたくない恋一途

頷いて聞いてくれたがそれっきり

悪友の目が任せろと言ってくれ

( コ ン ト )

「介護法スタート」

万全の介護をします     ―  4月1日

「幕尻で優勝」

夢が沸いてきた     ― タイガースファン

「親父(大鵬)は強かった」

カツノリ少しは貴闘力を見習え  ― 野村監督

(東京・成近) E-mail kawaiai@mx2.ttcn.ne.jp

健康の方程式

体は何でも知っている         西尾誠一郎

体は何でも知っている。でも残念なことに私はそれに十分には気づかないのです。

私はまだ東京・板橋区の城北学園に勤めていた20代の頃、ある日ガツンと首が動かなくなりました。上下、左右に動かそうとするとかなり痛いのです。まっすぐ前を見ていると大丈夫なので、学校は休まず、日大病院をはじめ、3つの大きな病院でいろいろ検査されましたが、結局原因はわからずじまいでした。痛みは一ヶ月ほど続き、最後は近所の柔道の先生の電気針とマッサージでよくなりました。それが効いたのか、一ヶ月近くたっていたので直る時期がきていたのか、今もわかりません。当時現代医学にちょっと不信感を持ったのは事実です。

実は、この原稿を書いている今日は3月31日 金曜日、今週の火曜日から、背中の左の腎臓のあたりが痛いのです。体を起こす時、身をかがめる時、とにかく腰を使うとかなり痛いのです。この病気になった二年前、発端は背中の痛みだったので、妻と母が大いに心配して、昨日マンハッタン・ビーチのルー・ジャンセン博士のところに行ってきました。彼は優秀なオステオパシー医です。オステオパシーについては後で説明します。

とにかく、彼は私の体にきき、これは左右のバランスのゆがみから来る筋肉痛で、日がたてば治る、腎臓は悪くないと診断してくれました。そして私の左の足の筋肉の緊張を和らげるマッサージをしてくれ、私はだいぶ楽になりました。

私はこの病気になって二年間、何回となくジャンセン博士に勇気を与えられました。私は三ヶ月か四ヶ月に1回くらいの割合で会って頂いたこの博士にいろんな事を教えられましたし、毎回励ましてもらいました。

このオステオパシーについて知りたい方は、ロバート・フルフォード博士の『いのちの輝き』(翔泳社)をお読みください。吉本ばななさんは「私はこの本を何回読み返しただろう?何人にすすめただろう?」と絶賛されています。

「癒す心、治る力」など、たくさんの本を書き、代替療法の第一人者のアンドルー・ワイル博士も、この本に序文を寄せ、「彼の見解こそが医学思想の進展の主流であり、オルタナティブ(代替的)な道を歩んで経済的に行き詰まったのは20世紀のテクノロジー医学の方だという感を深める」と言っています。「フルフォード博士が力説する『生命エネルギー』や『自然治癒力』が今日の医学教育から完全に姿を消している」とワイル博士が指摘している意味がいかに深いものかを知るためにもこの本をぜひ読んでください。

しかし、読まないであろう人の為に、この本からオステオパシーについて、いくつか抜き出してみましょう。途中略も省略して抜き出します。

オステオパシーの思想とその手技は、スコットランド系アメリカ人四世、アンドルー・テイラー・スティル(1828〜1917)によって考案された。スティル博士は、19世紀の薬剤信仰を嫌い、体に本来備わっているはずの自然治癒力を最優先する治療法を研究した。

観察をつづけているうちに、スティル博士はどんな病気の患者にもかならず筋骨格系の異常があることに気づき、循環系と神経系のアンバランスが症状を起こしているのではないかと考えはじめた。それを解決するにはからだに手技をほどこして、ほどよい循環をとりもどせばいい。スティル博士は自分が人類に益する貴重な手段を見つけたことを確信し、その方法に「骨」を意味する「オステオ」と「病む」を意味する「パソス」というギリシャ語から「オステオパシー」と名づけた。

ひたすら自分の手に感じる「生命エネルギー」を頼りに、半世紀以上にわたって数十万人の患者の治療に成功してきた医師が、このアメリカで「異端の医師」と呼ばれてきました。しかし彼は「オステオパシーは21世紀に思う存分花を開かせる医学になる。」としんじていますし、時代はすでにその方向に動いていると私も思います。そしてこの「オステオパシーの源流ともいうべきものは日本の柔術の整復法である」というのもうれしい話です。

”心配です、日本の子供達”

200回記念の多くの人達のお祝いの中に静岡県の富士市の方と袋井の方がおりましたが、お二人はSIBAをご存知ですか!

静岡県国際経済振興会(SHIZUOKA INTERNATIONAL BUSINESS ASSOCIATION)の略称です。

半官半民の静岡県企業の海外ビジネスを援助する組織で、私はLA事務所で働いています。大西さん、河合さんとは「同じ釜の酒 」を飲む間柄です。今度LAにいらした時は声を掛けて下さい。河合さんと一緒に案内しますよ。

3月17日から約10日間、例年通り静岡での総会に出席の為日本に行って来ました。

行く前にサウスベイの企業の人達と飲んでる時に日本の若い人達の覇気のなさ、無力感などを心配する人が何人かおり、今回は若い人達の様子を注意して見る事をテーマに行って来ましたが、見たり話したりする限りでは心配する程の事もないなと思いました。

皆、額に汗して働いている感じを受けました。一生懸命働いているようでした。

後は日本の大学が一生懸命勉強しなければ卒業出来ない様なシステムが出来れば、日本の若い人の事はそんなに心配しなくてもいいように思いました。

只、あの「ガングロ」と「上げ底グツ」のファッションはチョットいただけませんね。ファドのファッションなのでしょうがもう少し何とかならないのでしょうか!だけどあのファッションを取り入れているのはローティーンが中心のようですのでマアいいか。

私が心配に感じたのは若者の事ではなく、子供達の事です。新幹線で移動中に3〜5歳位の男の子が車内を走って行ったり来たりして遊んでいるので、危ないしウルサイしで大きな声で「コラ、電車中で走るな」と叱りますと(一瞬ヤクザの子供だったらどうしようと思いましたが)ビックリした顔をして親の居る所に逃げて行きました。隣の紳士もニヤリと笑っていたので、彼も私と同じ気持ちだったのでしょう。少しの間静かになりましたが、30分位したら又走り出しました。

1回だけだったので今回はホッテおきましたが、しかし親はどう云う考えで居るのだろう、他人から注意されているのにまだ放置している、もしかしたら子供だから構わないと思っているのだろうかと不思議でなりませんでした。

私が親ならそんな事をしたら頭をひっぱたいて注意するのですが・・・。

又、別の時は静岡から清水駅にローカル線で到着して降りようとすると、小学の高学年と低学年の子供が2人(多分兄弟)降りる人達を待たずに乗り込んで来ます。

今時こんな無作法な事が通っているのかと呆然として、連れ添っている40歳前後の母親の顔を見ましたが注意するどころかノーテンキに笑っています。ダブルショックでした。

もう一つは帰米する為に成田空港内のターミナルを移動する乗り物から降りた時で、やはり40歳位の夫婦に小学高学年と低学年の男の子2人の4人の家族で、これから海外旅行に出かけようと云う所なのですがその人達の持ち物が凄い。奥さんが中型と小型のボストン・バックに背中にデイバック、子供達がそれぞれ背中にデイバックでそれが全てあのルイビトンなのです。目立つ事、目立つ事。ルイビトンの陳列棚がそのまま移動しているようで、マンガのような本当の話しです。流石に旦那のボストンはルイビトンではありませんでしたが。ああ彼等は何処か海外で日本人の恥を晒してくるのかと暗鬱たる気持ちになりました。

私の心配は今上記した子供たちの親達は、子供の教育と云うものをどのように考えているのだろうかと云う事です。

私が子供の頃に親に一番厳しく言われた事は「他人様に迷惑をかけるな」と云う事でした。何も出来なくてもいいから他人に迷惑を掛ける事だけはするなと言われましたし、今でも肝に命じている事です。実際はこれまでの人生に於いてずいぶんと多くの人達に迷惑を掛けてきましたが・・。ルイビトンの家族では「物の大切さ」と云う事と「贅沢も程々に」と云う事をどのように教えているのでしょうか!

「ご飯を一粒でも残したらお百姓さんに申し訳ない」等とは絶対に教えないよね。

新潟の9年余少女を監禁していた信じられないような事件も私は行き着く所、息子の暴力へのおびえから何も出来なかった母親の責任と思います。新幹線線の中を走りまわっていた子供も、降りる人を無視して押し込んできた子供達も、そしてルイビトンの子供達も直ぐに成人なっていきます。その頃は間違いなく多くの日本人は今までとは比較にならないほど世界の様々な人達と交わって生きて行かなければならなくなっていると思います。

果たして成人したあの子供達がその時に、尊敬されずとも、少なくても他の国の人達から軽蔑され、馬鹿にされずに交流出来ていけるのか心配でなりません。

羅府 の月光仮面

一口コラム

「コント、読み違い??」

(その36)珍 四 字 熟 語 

 保険会社の「第一生命」が毎年公募し、発表している“サラリーマン川柳”と言うのがありますが、同業者の「住友生命」は新作の“四字熟語”を公募・発表しています。

 入選作の中から在来の“四字熟語”と同じ読みかたのものをいくつかご紹介します。世相を反映した“珍四字熟語”です。

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(1)傾財退国 = けいざいたいこく(経済大国)

(2)金融危感 = きんゆうきかん(金融機関)

(3)長期僅利 = ちょうききんり(長期金利)

(4)電子滅入 = でんしめいる(電子メール)

(5)産避両論 = さんぴりょうろん(賛否両論)

(6)無職当面 = むしょくとうめん(無色透明)

―― 羅府の庄助さん ――

編集後記

私の香港出張以来、雑貨屋の発行が遅れ気味になっているので申し訳無く思っています。なんとかキャッチアップしたいと思います。

雑貨屋のバックナンバーは下記でご覧いただけますのでどうぞ。

http://home.earthlink.net/~ronishi/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.202

雑貨屋 店主 大西良衛 zakkaya@news.email.ne.jp