Zakkaya Weekly No.167

Ryo Onishi       7/25/99  バックナンバー ホームページ

雑貨屋のひとり言

夏休みですねー。家の前のプールからジャブーンという水の音、子供の歓声(英語たまに日本語)で朝からとてもにぎやかです。4年くらい前、プールで泳いだらこむら返りを起こしたことがあり、それ以来入っていません。(あー軟弱!)

日本は梅雨が明け、蒸し暑い日々が続いていることと思います。日本の読者の皆様、暑中お見舞い申し上げます。

私たちがトロントに引っ越した87年の夏は、異常気象で蒸し暑い日が何週間も続き、眠れない夜がありました。

窓の小さい風の通りの悪い家で、おまけにクーラーも扇風機もなかったのでウチワで扇ぎながら寝たことを覚えています。

ここ南カリフォルニアは日中の気温は結構高いのですが、湿度が低いので、過ごしやすいですね。ありがたいことだと感謝しています。 (R.O.)

短 期 日 本 滞 在 記

 6月下旬から7月12日まで約3週間日本へ行ってきました。前回日本へ行ったのは昨年の梅雨の季節でしたので、ほゞ一年振りの“里帰り”ということになります。

 東京、諏訪(長野県)、長野市を中心とした日程でした。兄弟、友人、知人たちがわざわざ遠来の私の為に集まってくれ、また温泉・観光地・思い出のスポット巡りドライブ等、心に沁みるもてなしを受け、感動の日々を過ごし、祖国日本と 人の輪のありがたさをしみじみ感じて来た次第です。

 私には現時点では、男の兄弟は兄が2人で私が一番下です。その末っ子の私が一昨年に先ず仕事(サラリーマン)から引退しました。そして今年2月、東京・足立に住むすぐ上の兄がめでたく家業(製菓業)から引退しました。

 この兄夫妻は機械を整理し、工場を取り壊し、工場跡地を畑や花畑に作り変えてしまい、長年の夢であった自然を相手に生き、多彩な趣味とボランティアの生活をスタートさせたのです。

 今回この兄の家も訪ね、自家栽培の無農薬野菜の漬物や天婦羅をご馳走になってきました。懐かしい“おふくろの味”でした。

 また一日、我々兄弟姉妹全員でこの兄の引退を祝って集まり、食事を共にしながら楽しい語らいの時を持つ事が出来たのは何よりだったと思っています。

 因みに長兄は一昨年喜寿を迎えたので今年は確か79才、それでもまだ現役(製菓業)で頑張っています。「仕事が俺の生きがいなのだ」が口癖だからやむを得ません。

 わが兄弟は末子から順に引退をするという何とも奇妙な「逆転・だんご三兄弟」と言う事になります。

  諏訪(長野県)では大勢の方々から親切にもてなしていただきました。

  ある会食の席に父娘で出席してくれた友人の娘さんのほうからこんな事を言われました。「河合さんって本当に羨ましい人ですね。こんなに沢山昔の職場の仲間がいて・・。そして河合さんがアメリカから来るとそんな昔の仲間がこうやって大勢集まってくれて・・。これから30年後に私が河合さんのような立場になったとして古い職場の仲間で集まってくれる人っているのでしょうか」

 私の人柄に対する過分なお世辞もあったでしょうが、彼女の言いたかった本意はもっと奥深い深刻な意味を持つように感じ、私は瞬間ハッとしました。

 こうやって昔の素晴らしい仲間の皆さんが私の為に集まってくれ(私を単なるダシにして集まったとしても ― 私は決してそう思っていませんが ―)楽しく語り合えるのも30年以上も前の会社・職場の中に仲間意識や心の一体感があったからでしょう。

 その上、当時は頻繁な転籍もなければ、「時差出勤」もなく、いつも皆んなが一つの仲間として仕事をし、悩み、苦しみ、遊び、助け合い、時には家族以上の関係ですらあったわけです。

 ところが最近の職場は徹底した合理性の追及が最優先され、「在宅勤務」までも視野にいれる企業が増加しています。

 そして企業内の人の和、人の心の豊かさと言った側面はどうしても二の次になりがちです。

 これでは30年後どころか5年後ですら職場内の一体感、人とのつながりは薄れてしまうかもしれません。勿論職場を離れても友情、人脈はいくらでもはぐくむ事は出来ますから問題ないと言ってしまえばそれまでですが・・。

 職場は厳しいビジネスの場であり、特に昨今は国際競争の荒波の中で生存を賭けているのが私達の企業ですから、当面は甘い夢など見ている暇などなく、やむを得ない側面もあることを認めざるを得ないでしょう。また個人を優先する文化に移行しつつある日本の現状も尊重しなければなりません。

 とは言いながらも、私達は 私を羨ましいと言ってくれた彼女の気持ちも大切に、そして深刻に受けとめるべきであり、これからの世の中造りの参考にすべきではないでしょうか。

 日本の景気は全般に「底入れ感」はあるものの、失業率も依然高水準で、大変厳しいと聞いていました。でも短期とは言え、東京や諏訪に滞在しての第一印象は不況感とは全く無縁の街並みでした。

 盛り場には若い人々が溢れ、厚底(つま先部分でさえ約10cm、踵にいたっては15cm近い)のサンダルやブーツを履いて颯爽と(とご本人は思っているらしい)闊歩するお嬢さん達を観察していると、「本当に日本は長引く不況に苦しんでいるのだろうか」と不思議でなりませんでした。

 7月10日(日)、東京・浅草恒例の「ほおずき市」を覗きに行ってみました。浅草観音の仲見世通りをはじめ、脇道に至るまで人で埋め尽くされ、前へ進む事すら出来ず、地元出身の私でさえ、パスポートや全財産入りのポケットをしっかり抑え、大汗の一幕でした。

 そして「ほおずき市」では、小さな一鉢で2,500円もする「ほおずき」が飛ぶように売れていました。恒例行事での縁起物とは言え、こんな光景からはとても不景気だなんて発想は出てきません。

 そして、よくもまあ、何をそんなに話す用事があるの!―― と言いたいのが歩行中に携帯電話をかけている人の数の多さです。

 でも良く考えてみると、現に日本は空前の失業者数であり、本当に不況で苦しんでいる皆さんは盛り場への外出どころではない訳でしょう。

 各地のハローワーク(職業紹介所)の実態も見ずに「どこが不況なのか!」と勝手に決め付けている自分の身勝手を今になって反省もしている次第です。

 でも、今回の日本滞在3週間を通して、日本も何かが本質的なところで多少は変化しつゝあるのかな、という感触だけはあったような気がして帰ってきました。

河合 将介 ( skawai@wakao.com

さくらの独り言 「窓の外」

「数冊の雑誌を持って新幹線に乗り回るのが私の趣味なの」という友人G。30年近くNYに住む女性社長。仕事で日本に帰る度、時間をみつけては日本東西南北と新幹線に乗りまくる。そんな趣味を笑っていた私が、今、新幹線の虜になっている。

以前は新聞・雑誌を持って乗りこんだ新幹線。私の場合、趣味ではなく仕事にからんだ移動のためだ。そして今、新聞も持たずに乗りこむ私。私は窓の外に飛ぶ景色、流れる日本の香り、胸が張り裂けんばかりに揺すられる。活字を読んでなんていられない。

夏陽に生える緑水田、水を欲する段々畑、季節はずれのビニールハウス、仏を迎える蓮の花、やんちゃ坊主に田舎の境内、電車に揺れる木造アパート、高層住宅の洗濯物、陽を喜ぶベランダの布団、寄り添い並ぶ隣組、迷路に消える傘の群、ホームに立つ人旅の人、歴史を想う川や河、そして涙を誘う富士の山。立ち止まれない私達の人生のごとく、流れ飛ぶ窓の外、心も瞳も窓の外。

願わくば、鈍行列車に飛び乗って、もっとゆっくり、もっと静かに観てみたい窓の外。でも思う、飛ぶ風景だから、そこには私が居ないから、窓の外だから懐かしさを楽しめるのかもしれないと。

ここで生まれて生きてきて、今はここに生活しない自分というものが子供の様に懐かしむ。つかの間の窓の外…蝉の声に心酔う さくらの日本の旅の窓、、さくら。

マキちゃんの健康のお話 

 「カルシウムの必要性とは?のお話し」  

今回は日焼けについてお話ししようと思っていたのですが、先日“Front Lineという日本人情報誌を読んでいたら日焼けについての記事が載っていたので、急きょ取りやめました。(アメリカに住んでいらっしゃる方で日焼けに興味ある方は、そちらを参考になさってください。)

なにせ、行き当たりばったりの性格ゆえ、こういう時の為の予備のネタを考えておりませんでした。

そこでちょっと指向を変えて、カルシウム不足でいると、どうなるか?って事を簡単にご説明したいと思います。

カルシウムが不足するとー、

骨折しやすい

虫歯になりやすい

腰痛になりやすい

発育不足

便秘になりやすい

心不全、狭心症

吹き出物

尿道炎

水虫

ヒステリー、イライラ

怒りやすい

ひきつけ

不眠

糖尿病

血圧異常

蓄膿症

更年期障害

動脈硬化

心不全

状腺肥大

不妊症

慢性疾患

皮膚病

じんましん

気管支炎

鼻炎

風邪その他病気が治りにくい

かんの虫

疲れやすい

っとまぁ、ざっと上げてもこんなにあるんですねぇ、なにか私達の知っている障害の殆どっていう気がします。

っという事は、カルシウムをちゃんと摂っていればこの逆になりますねぇ。

その上、赤血球、白血球も増加して、キズの治りが早かったり、虫に刺されても腫れにくい体質になるんですってー。

なによりもカルシウムを十分摂っていると若さを保つことができる、っていう、何よりも嬉しい事があるんですヨー。

それだけカルシウムって大切なんですね。

片寄った食生活をしているとナカナカ摂れていない様なので、つい錠剤や粉末状のものを買ってしまいます。

しかし、以前にもご説明したように、カルシウムだったら何でも良いか、っていうと、決してそんなことはないので、よーく選んで摂取してくださいね。

そして、上に述べた事の心配なんかいらない毎日を送りましょう!

カルシウムの錠剤を噛んだら歯が欠けたなんて洒落になんないですもんね。

川 柳 & コ ン ト (東京・成近)

(川  柳)

 夏一つ朝顔市で買ってくる

 献血でせめて元気のおすそ分け

 眼裏にわが青春の原節子

 同世代の死を愕然と聞く昭和

 新世紀に向け老眼の度を合わす

(コ ン ト)

 「超高層都庁舎」

 見晴らしはいいが見通しがねえ  −石原都知事

 「支持率70%」

 NOと言えない都民がありがたい  −石原都知事

 「銃犯罪激増」

無鉄砲が増えて困る           −警視庁

                (東京・成近)

一口コラム:「コント、読み違い??」

コンピュータで日本語文をつくる時、私の場合、“ひらがな文”をつくり、漢字転換して文章にします。すると時々思いもよらない文章に(または熟語)に出くわしたりします。そこで今回からしばらくの間、おもしろそうな“同音異義語”をあちこちから集めてみることにしました。

(その1)???

 第一回目の今回は、上記文章の漢字転換ミスによる“迷文”です。上記文章も下手すると以下のようなものになり兼ねませんので、皆さんご注意の程を・・

**********************

『 混悲憂多〔コンピュータ〕で二本誤文〔日本語文〕を突くる〔つくる〕時、環多死〔私〕の馬愛〔場合〕、“秘裸画名文〔ひらがな文〕”をつくり、感じ癲癇〔漢字転換〕して文笑〔文章〕にします。すると時々重い〔思い〕も夜裸ない〔よらない〕文笑〔文章〕に(または塾誤〔熟語〕)に出くわしたりします。そこで魂怪〔今回〕から死馬楽〔しばらく〕の阿井蛇〔間〕“同恩異義誤〔同音異義語〕”をあちこちから熱め〔集め〕てみることに死魔死多〔しました〕。』

――― 羅府の庄助さん ―――

編集後記

◆さくらさんの原稿は先週と同じく、日本からファックスで受け取りました。ご出張ご苦労様です。今月末にロスに来られるそうです。

◆日本にいるライアンさんから電話がかかってきました。元気そうでした。10月にロスに来られるそうです。

雑貨屋のバックナンバーは下記でご覧いただけますのでどうぞ。

◆お昼休みに会社の回りを歩き始めて2ヶ月以上になります。歩き始めて一番良かったのは、歩くことが楽しくなったことです。

◆雑貨屋ホームページは下記のURLでごらんになれます。URLが間違っていたので、クリックしても開かなかったと思います。最後の/(スラッシュ)が余分でした。失礼しました。

http://home.earthlink.net/~ronishi/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.167

雑貨屋 店主 大西良衛 ronishi@earthlink.net