Zakkaya Weekly No.145

Ryo Onishi 2/20/99 バックナンバー ホームページ

雑貨屋のひとり言

 高熱地獄からは抜け出せたのですが、まだ時々咳もでるし、頭もすっきりしません。私たち夫婦にとってうっとおしい一週間でした。ちょうどいい機会だから頭の中もフォーマットしたいくらいです。 (R.O.)

番外.『 コンピュータ・ウイルス 感染記』

2月11日、私のコンピュータのE-Mail受信トレイにはいつものように数通のメールが届いていました。

 発信者はすべて親しい、いつもの仲間ばかりで、一人一人の顔を思い浮かべながらメールを開いていました。何通目かのメールも発信人はごく親しい知人からのものでした。ところがこれがウイルス感染事件の始まりだったのです。

 開いたこのメールには本文は一切なく、添付ファイルのみのメールでした。そしてその添付ファイルには、“Happy99.exe”というタイトルがついており、ファイルを開くと打上げ花火のアニメーション(動画)でした。文字は確か“Happy New Year”なんて書いてあったような気がします。「2月になって今更年賀状でもあるまいに・・、それとも中国正月用の年賀状なのかしら」なんて思ったのでした。

 その日の夕方、私達の勉強会が1月に開催した新年会の準備委員による反省・慰労会があり、そこに集まった仲間たちの中に“Happy99.exe”の発信人がいたので、「今ごろなんで年賀状なの?」と聞いたところ「私ゃあそんなE-Mailは発信した覚えはないよ!」と言うではありませ

んか。

 そしたら周りの仲間たちが、「私もあんたから同じメールを受信したよ」、「私には同じメー

ルをNさんから受け取ったけど、Nさんは発信していないと言っていた・・」 等々の発言が飛び出しました。

 この時点で、どうやら我々はコンピュータ・ウイルス狙われたと判断されるに至った次第です。

 翌日、私は恐る恐るコンピュータのスイッチを入れ、インターネットを開き、E-Mailの受信トレイを覗いたのですが、特に異常はなく多少ほっとしながらも念のため Norton Anti-Virus Scanを掛けてみました。この時点でもウイルス感染のファイルは検出されません。

 ただ私のコンピュータの場合、Anti-Virus Live-Updateを実行したのは約1ヶ月前なのです。

 そこで次に現時点でのAnti-Virus最新ソフトで確認するためNorton Anti-Virus からLive-Updateを選び、ダウンロードしてみました。約10分程でダウンロードが終わり、改めてScanを始めたとたん、ついに恐るべき内容が画面に現れました。画面には次のように表示されていま

した。

 Norton Anti-Virus Auto-Protect, VIRUS FOUND:The file C:\○○ is infected with the Happy. Worm virus.

What would you like to do? :[Stop][Continue][Repair][Delete][Exclude][Quarantine]

私は[Repair]を選びました。しかし、[Repair]をクリックしたら「もはや修復不可能」といった表示しか出てきません。私は次に[Delete]をクリックしました。

 この[Delete]をクリックしたため、ウイルスに感染していたプログラムがすべて削除されてしまい、その後はインターネットもE-Mailも全く機能しなくなってしまったのです。

 ことここに至っては完全にお手上げです。後は専門家に助けてもらうしかありません。幸い私は「電脳システム・サービス社」の渡辺社長と親しくさせていただいているので、渡辺さんに泣きつきました。渡辺さんは日曜日(しかもPresident Dayの連休)にもかかわらず修理して下さ

り、お陰で結果的にはコンピュータは無事ウイルスから開放され、正常に復帰、全快し、ほっとしているところです。

 渡辺さんの話ですと、コンピュータ・ウイルスにも単なる愉快犯的なものから、超悪質なものまであるそうで、中には時限爆弾(一定の時間になると動き出すもの)、ステルス・ウイルス(なかなか表に現れず隠れて悪さをするもの)などもあるのだそうです。

 今回の件に関連して、渡辺さんからいただいたコメントをご本人の了解を頂き、以下記載し、皆さんのご参考に供したいと思います。

【渡辺氏のコメント】

ご参考までに今回のバイラス(Virus)を簡単に説明いたします。 今回のVirusは「Happy99.Worm」として登録されたものでした。本日までにノートンには、21,235種のVirusが登録されていますが、今回の「Happy99.Worm」今年に入って見つかったものと思われます。

 主にメッセージを表示するのみの比較的良性(?)のVirusです。(ただ河合さんのメーラーが化け文字に変わっていましたので、やはり許しがたい)

「Happy99.Worm」はまず添付ファイルとして受け手のコンピュータに侵入します。つぎに「Wsock32.dll」というインターネットの接続の際、プロバイーダに送る情報に自らを再度添付ファイルとして送るよう内容を書き換えます。

NortonのAnti-Virusによると ska.exeとska.dllという花火を実行するファイルをWindowsフォルダに残し、もともとの wsock32.dllをwsock32.skaとして名前を変えて残し、コピーを作り、上記のように再侵入できるよう内容を書き換えます。

Virusには良性から悪性まで種々あり、未然に防ぐ対策としては、 

(1)、Anti-Virusソフトをインストールする。

(2)、最低月に1回は新種Virus Listをダウンロードする。

(3)、特に見覚えのない相手からのメールは開かずにごみ箱へ捨て、さらに削除する。

(4)、フロッピーを人から受け取った時、使用する前に必ずAnti-Virusでチェックする。

なお、Virusはメールのみならずホームページからのダウンロードからも感染しうるので頻繁の新種のダウンロードは不可欠です。最近のAnti-Virusソフトは定期的にダウンロードの通知をしてくれます。

万が一、汚染メールを受け取り、対応がわからない、または対応が十分か自信がない場合、Virusによりデータやプログラムへの被害が広がる前、早急に専門家に相談することをおすすめします。早めに対応しなければデータリカバリーに要する時間、労力、費用が大きくなります。

代表的なAnti-Virusソフトは Network Associatesの VirusScanそしてNorton Anti-Virus等

があります。

(追伸)なおNetwork Associates社でも今回問題になったウィルスを同社ホームページのウィルス警告で公表しています。下記の通り。u

「W32/SkaというWin32ウイルスが米国に続き、日本でも発見されました。米国NAIでは1/27に報告が上がりましたが、2/1現在、日本でも被害報告例が弊社に寄せられています。

 このウイルスはHappy99.EXEという添付ファイルを付与する形で、メール形式で不特定多数へ向けて配布されており、そのため、日本でも早期の上陸があったものと思われます。

見知らぬ人から、Happy99.EXEという添付ファイルのついたメールが届いた場合、オープンせずに即刻削除するようおすすめします。」

河合 将介 ( skawai@wakao.com

さくらの独り言 「真実と事実」 

「僕には3人のオヤジがいるんです。」この言葉を聞いて『あ・・この人のお母さんは2回も再婚したのか、、、』と、とっさに思ってしまった私は、いかに未熟で浅はかであったかと、後になって恥ずかしかった。彼はこの言葉に続けてその3人の親父について話してくれた。その3人の親父とは、私たちが普通使う戸籍上の『父親』ではなく、彼の人生における『父親のよう』な、もしくは『父親以上』の『オ

ヤジ』のことだった。そしてその3人の内一人は、今の私にとっても『親父』となり、これが以下に述べる『教師ではない、教育者』ということだと知らされた。

『3人の親父』の一人は彼が大学時代亡くした父親で、もう一人は就職した時の上司、そしてもう一人は、彼が大学時代のクラブ顧問で、テスト前になるときまってケーキを手土産に彼の下宿を訪ね、ただ「まあ、いっちょ、がんばれや!」といった感じでふらりと来てはふらりと帰ってった先生だった。特別に何を教えるでも、話すわけでもなく、ただ立ち寄ってくれたのだそうだ。卒業して30年近く経、

その恩師も亡くなった今なれど、彼に満ちるそのオヤジこと”川先”(川村先生)への想いは私にも迫る。そしてこの友人は続けて言った。「俺は教師と教育者は違うと思うんだ。そして医者と医師にもそう言える気がするんだが、、、こうなんて言ったらいいかな、、、」といいながら「あすの日本やアメリカを背負うのは、もう俺たちや君達の時代じゃないと思う、それは今、それぞれの国の補習校で学んでいる子供たちだと思うんだ。そしてその子供たちは日本だけではなく、世界を背負い、創り、リードするのたど、これからはそのような時代だと思う。」と話してくれた。教育者とはそのように、”今”ではなく、その『時が来た時のことを知っている人』だというようなことを話してくれた。今から10年程前のことである。この事を私に話してくれたのは、当時アメリカの小さな田舎の補習校教頭を勤めていた私が、日本で教師を続けている友人と補習校の教師である自分の教師色について考えていた頃、『大きな補習校より寺小屋に自分の子供を預けたい』ということで2人の子供を入校させた父母の一人だった。その時の私は『自分は教育者であるか、、、』と自問し、『その答は10年後だ』と自分自身に言ったことを覚えている。”川先”は事実私の教師でも顧問でもなかったが、真実の教育者として私に出会ってくれたと確信した。

随分昔になるが「結婚して30年一緒に住んでいるから夫婦なんだというのは間違っている。真実の夫婦なのかどうかは誰にも分からない。」ということを聞いたことがある。夫婦が何であるかも知らなかった大学時代のことである。しかし教師を辞めビジネス界で仕事をしている今の自分に、同じように問いかける時がある。仕事をしているから『自分の仕事』をしているとは限らない、生きているといっても『活きている』とは限らない、知っているといっても『理解している』とは限らない、そんな『事実と真実』のギャップにこだわった大学時代を懐かしく思いながら、”今の”自分について考える時がある。物事を複雑に考えるのではなく、いつも何か真実に触れていたいと願い、真の自分を発見したいという”乾き”かもしれない。

文部省派遣教諭在任の補習校が近くにありながらも、敢えて『寺小屋式』を選んだ前述の家族が帰国して7年、初めて会ってから10年が経つ。私たちの交友は子供達の成長と共に育まれている。日本へ行く度に私は、5人の子供達とごろ寝をし、その母親からはそれぞれの子供ストーリを聞き、そしてその父親なる彼とは美味しいお酒を飲みながら人生の深い話を交わす。3人のオヤジの話をしてくれた彼も今では5人の子供の父親となり、またS会社の社長としても活躍している。私たちはまるで七夕ような再会を重ねている。そんな彼と私は年に1度だけ日本かアメリカで会い、自然や歴史、隠された古代の秘話や社会と経済、そしてこれからの世界について話を交わす。いつも『真実と事実』ということにおいて嘘をつけない彼に触れ、また私に触れる。私は時折、『真実と事実の狭間』で自分を見失いそうになる時、机の奥深く隠してある彼の写真を引ぱっり出して、自分自身に問いかける。『教師と教育者は違う』ということを。時に真実は目に見える事実に隠されている場合が多い。しかしいつも真実を求める勇気と努力、謙虚さと大胆さを兼ね備えられる様に成熟したい、と、願いながら。   さくら  

健康のお話 「お塩のお話し」   蒔田 龍人

 先週は『糖分』についての事でしたので、今回は、それとは対象的なお話し。

皆さんの中でも、チラホラ気になさり出している方がいらっしゃるであろう、「成人病。」

具体的に上げれば幾つも含まれるこの成人病も、ここ最近では、鬼ごっこや缶蹴りなんかせず、運動不足になっている子供たちにも症状が現れ、「生活習慣病 」なる呼び方に変わったらしいですねぇ。

文明の発達はこれにも関係しているのでしょうか。

そして、これにあてはまる症状で、居酒屋なんかで良くお見かけするのが、「イヤ〜最近、高血圧だから塩分控えてるんだよね。」症候群。

えっ?これは成人病ではなくて、ただの口癖ですって?

イーヤッ、僕にしてみれば、この言葉を言いはじめるのも、れっきとした成人病の始まりだと思います。 っと言うのも、確かに高血圧は成人病のひとつですが、「果たして減塩すれば血圧は下がるのだろうか?」

「塩分と成人病とは、果たして本当に関係するのだろうか?」と考えてしまうからなのです。

で、前置きが長かったけど、今回は『お塩』のお話し。

お料理の味付けには欠かせない『お塩』。

この『お塩』の体にしてくれる働きは、【細胞の浸透圧の調整】、【栄養素の吸収】、【細胞の栄養素の取組み】、【血液量の維持】、【体内の水分調整】、【神経伝達蛋白】、【炭水化物の代謝】、【体内の酸、アルカリのバランスの保持】、【特定の酵素の働きの活性】、【カルシウムその他の電解質代謝】、と、ざっとあげてもこんなにあるのです。

っという事はー、『お塩』を減らせば、これらの働きも確実に減る。という事になる訳です。恐ろしー。

じゃぁ、一日最低どれ位の『お塩』をとれば良いの?となりますが、最低10gなんだそーですョ。

減塩した時の症状は、きわめて無気力になり、ぐったりとして何もする気がなくなるのだそうで、それでも減塩を続ければ命にまでかかわってくる事もあるそうです。

《減塩なしでも血圧は下がる》という本を書いた青木久三氏によると、 「高血圧には塩分が全く無関係なタイプと、塩分が関係しているタイプがある。殆どが全く無関係なタイプであるが、もし、関係するタイプであっても、極端な減塩は必要なく、むしろ危険である。」といっております。ハイッ。

さて、『お塩』のなかでも、精製塩と自然塩とがあって、特に良質な自然塩は殆ど全てのミネラルを含んでいて、それを摂ると、量に関わらず、血圧が安定するそうで、良質の自然塩は血液を浄化する作用を持っていて、逆に血圧を下げるのだそうです。

となると、自然塩をつかい、前回で述べた『糖分』を抑え、高蛋白、過食を控えれば、結果、血圧は安定するのではないのでしょうか?

高血圧イコール塩分を控える。という常識とされてきた定義は、疑問を持った方が良さそうです。

ところで、おすもうさんが『お塩』をバァーッと撒いて、その後その手をベェローッと舐めてますが、もうあれだけで、普通の人の一日分の摂取量はありますよねー!

あれを毎回やって、その直後に毎回ぶつかり合っているんだから、血管破裂してもおかしくない筈。

ヤッパリ高血圧と『お塩』は関係なさそうです。

ただ、気になるのが、おすもうさんが引退すると、ちゃんこ屋の大将かなんかになりますが、あれだけ現役時代は毎回、『お塩』を舐めていて、味覚は麻痺していないんですかねー?

ヤッパリ辛口に変っちゃうのかなー?っと、シオうもない事考えているのは、僕だけでしょうか?

一口コラム:「逆転発想もまた楽し」

(その10)頼み事は暇な人でなく忙しい人に頼め

 例えば ボランティア活動で人手が足りず、手伝いをしてくれる人を探す場合、大抵は 暇で時間のありそうな人に声をかけるのが普通です。でも私の少ない、これまでの経験からすると、どうもこれは間違いのようです。むしろ 毎日精力的に働き、忙しくしている人の方がこちらの依頼を受けてくれる確率が高いのです。

「あの人は暇で時間がありそうだから、この仕事は受けてもらえるだろう」、「あの人は毎日遅くまで何かと忙しそうで、こんな事を頼んでも受けてもらえる筈がない」と思いがちです。

でも、ちょっと発想の視点を変えてみると、多くの場合「暇や時間」があると言うことは「余計なことはしない、する気がない」と言うことであり、「忙しい人」は何事も積極的に「やる気がある」から忙しいのです。

「やる気のない」人と「やる気がある」人では、「やる気がある」人に頼んだ方が やってもらえる確率が高いのは当然だと言えるでしょう。

ただし、「忙しい人」の中には 業務出張が多く物理的に当地に殆どいない人、自分のビジネスだけが生き甲斐で他のことに無関心の人などもいるし、また健康上の理由で「やる気がある」のに「出来ない」ひともいらっしゃるので、この「発想の転換」にはいくつもの例外がある事を申し添えたいと思います。

――― 羅府の庄助さん ―――

編集後記

土曜日に日本へ行く予定だったのですが、体調を考えて延期しました。

http://home.earthlink.net/~ronishi/zwback.htm/

Zakkaya Weekly No.145

雑貨屋 店主 大西良衛 ronishi@earthlink.net