Zakkaya Weekly No.124

Ryo Onishi 9/27/98 Index Homepage

雑貨屋のひとり言

久しぶりに杉森先生のところで歯のチェックアップを受け、歯垢を取り除いてもらったのですが、ついでに舌の上もお掃除してもらいました。舌の上が汚れていませんか?ピンク色になっているといいそうです。これはコケみたいなもので、舌の上はばい菌が繁殖しやすいんですって。口臭の原因にもなっているそうです。歯をきれいに磨くだけではだめなんですね。 (R.O.)

昨年10月発行の「Zakkaya Weekly(第74、75号)」でご紹介しましたが、私のすぐ上の兄は東京の足立区で小さな製菓工場を営むかたわら、仲間と集い川柳やコントを作ったりして楽しんでいます。この兄が時々自分の作品集(「五日坊主」)を私にも送ってきます。

作品群は 私の楽しみの一つです。以下 今度受け取った最新作品集の一部をこの欄でご紹介させていただきます。 河合 将介 ( skawai@wakao.com

◇(随筆) 茂木さんちの おばさん(河合 成近)

私が4・5才の頃、うちの前のドブ川に落ちた私を、向かい側の茂木さんのおばさんが拾い上げてくれたそうです。そうですということは、私にはこのことは全然記憶にないのです。

その直後なんでしょうねえ、うちの工場の入り口の流し場で、母にホースで水をかけながら背中をドンどん叩かれたことを憶えているのです。これが私の一番古い記憶のような気がします。

「茂木さんちの アキオちゃん憶えていますか」 石下会 (茨城県石下町に学童疎開をした仲間の会) で Sさんから声をかけられました。例のドブの斜め向かい側に、茂木さんちがあってそこに同年の男の子がいたのは憶えているのですが、このドブを境にして子供達の遊ぶエリヤが分かれていたので、あまり一緒に遊びませんでした。ただ茂木さんのおばさんにはいろいろ可愛がってもらいました。

小学校何年ぐらいの頃でしたか近所の子供たち三人で、誰が一番遠くまでオシッコがとぶかと、例のドブ川に向かってシャー、向こう側でそれを見ていた茂木さんのおばさんが「みんなすごいね、よくとぶね」と笑って見ていました。でも他の二人はドブの向こう側までとどいたのですが、私のは、その手前でポチャポチャ。

その晩、兄からオシッコを遠くにとばすコツを教わった私は数日後、向う側におばさんを見つけると「ねえ、おばさん 見て見て」と言うと オチンチンの先をちょこっとめくってピュー。「おお、ナリちゃんすごいね、こっちにとどいたよ」おばさんがほめてくれました。

Sさんの一言から、記憶の底に沈みかけていた、幼い頃の私の姿がよみがえってきました。私にもこんな無邪気な時代があったのですね。

◆川 柳 集(河合 成近)

◇雛飾り しばしを亡母(はは)に語りかけ

◇裏方を 通した母に あるドラマ

◇不器用で また棚ボタを 受けそこね

◇心臓は 丈夫頭が 弱いだけ

◇階段を ギャラリーにして 妻の趣味

◇拘置所に 出世頭が 行っちまい

◇逆転無罪 疑惑に終わる ロス疑惑

◇サッカーも 円も実力 この程度

◇春風に 弾む少女の 胸の線

◇ラストチャンスだと 年齢にささやかれ

◇退屈を してみたいなと 妻の愚痴

◇別荘は ないが我が家の 風通し

◇老眼の 向こうに明日の 蜃気楼

◇長者から 長寿に夢を かえました

◇小錦を 見たと子供の まんまる目

◇塾なんか 無視 桃太郎 金太郎

◇若者の リズムに老いの 不整脈

◇茫茫と 老虎千里を 駆けた夢

◇狂いでも したのか妻の フラダンス

◇優勝バーゲン だけが私の プロ野球

◇賽銭を 弾みましたと 絵馬の誤字

◇介護費が 払えなくなる 長寿国

◇ビッグバン 円がいびつに なってゆく

 

さくらの独り言 その2 忙しい

「先生、忙しいって漢字でどうかくの?」との小学生の問いに「心が亡ぶって書くのよ」と答え、黒板に書きながらハッとした、、、、もう20年近い昔の話。日本で有名な男優、大滝なんとかという人が「自分の芸能生活を振り返りりながら、人のアラが気になる時、『ああああ、自分が疲れているな、、、、これではいい仕事ができない。』と思い、また、人のいいところが見えてそれが自分の喜びとなる時『ああ、自分はまだ大丈夫だ、まだまだ役者としてやれるな』と思いながら、今日まで来た。」という対談記事の一部を読んだことがある。

 「忙しい、忙しい」と口に出しては、自分で自分を忙しくしている。時間的な忙しさより、そういった多忙感が自分も他人をも忙しくしていることに気づかされる。

 仕事ややらねばならない事に追われたり、重要な事を控えている時に、私はよくこの「忙しい」とう言葉を使う。でも、いい仕事、重要な仕事の多くは、他人の声に耳を傾けなければならないものである。しかしそれができない状態では、話にならない、と、今の私は思う。

 ”心が亡ぶ”と書いて”忙しい”、この事実と真実を、はるか昔に殴った児童生徒から、今私は殴り返されている。 ”忙しい”、心が亡ぶ、と書く。

さくら

一口コラム:「日本語って何だろう?(その10)」

『 戻りませんけど・・ 』

当地に住むアメリカ人の友人が我が家を訪ねて来た時のこと。もちろん彼は前もって E-Mailで訪問にについて知らせて来ていたのだが、私はうっかり 彼の来訪時間を勘違いして 2時間ほど外出してしまった。

そして その時の友人と私の妻との会話は以下の通り。

**********************

友 人:「ゴメンクダサイ。アナタの ハズバンドはイラッシャイマスカ?」

私の妻:「主人は 今ちょっと出掛けておりますが・・・・」

(「ちょっと」と言われても、どのくらいなのか見当もつかず、彼は尋ねた)

友 人:「アア、ソウデスカ。ナンジに アナタの ハズバンドは オカエリですか?」

私の妻:「あのう、2時にならなければ戻りませんけれど・・・・」

************************

「・・・・・・・・戻りませんけれど・・・・」と言われて、アメリカ人の友人は はたして私が戻ってくるのか、来ないのか、わからなくなってしまったそうだ。

――― 羅府の庄助さん ―――

「 LA 東京会」発足と「 落語の夕べ」へのお誘い

LAには39の県人会があるのに「東京の会」がないのはなぜ? ―― この疑問に応え、待望の「 LA 東京会」が10月10日(土)に発足、下記の催しを行います。

東京を故郷と思っている人、東京に関係のある人、東京が好きな人、のいずれかに該当する人なら、どなたでも入会資格があります。

日 時:1998年 10月10日(土)、 6:00〜

場 所:ホテル・ニューオータニ 宴会場

内 容:設立総会、ディナー、記念特別公演(若手落語家公演)

記念特別公演(若手落語家公演)の内容

:@古典落語(桂 かい枝)、A英語落語(大島希巳江)、B古典落語(笑福亭鶴笑)

参加費: 一人$45.00

(注)、「 LA東京会」には関心がないが、落語を聞きたいという方も大歓迎です。

また、会費($45)は当日の会費であり、「 LA東京会」の会費は別です。

・問い合わせ先:河合 将介【Tel. /Fax.:(310) 324 -1622、 E-Mail: skawai@wakao.com

編集後記

雑貨屋の読者のみなさんとお会いする機会を作ろうと考えています。いつも一方通行なので、たまにはお会いしてたのしい話をしたいなあと思います。そのうち雑貨屋で案内します。

雑貨屋ニュースレターのバックナンバーは下記のURLでご覧になれます。http://home.earthlink.net/~ronishi/zwback.htm

Zakkaya Weekly No.124

雑貨屋店主 大西良衛 ronishi@earthlink.net