Zakkaya Weekly No.111

Ryo Onishi 6/28/98 Index Homepage

先週の金曜日のことですが、わたしが勤務している会社の隣のビルに覆面をした男が、銃を持って強盗に入ったようで、パトカーや消防車それに野次馬であたりは騒然となりました。そのうち数人のポリスが銃を構えてビルディングのほうへ向かって入っていく姿が見えました。まるで映画をみているようでした。そしてここはアメリカなんだと思った次第です。幸い、銃を発砲することなく解決したようですが、こんな事件が身近で起こるとちょっと恐いですね。 ( R.O.)

玉 三 郎 変 化 (へんげ)‐‐

“C”氏 ユーモア 備 忘 録(1)

私のアメリカ生活をより充実させてくれていた“C”氏が日本の親会社へ栄転・帰国されることになった。“C”氏とは個人的にはここ数年間のお付き合いだが、人間の生き方、人生のありようについて私は実に多くのことを彼から感じ取り、学んだ。

彼のアメリカでの人脈は大変なもので、自分の業界(薬品)内は勿論のこと、数年前には何と元大統領のレーガン氏にまで面会し、持参した土産のクッキーをレーガン氏にその場で食べさせたという“大物”なのだ。そんな“大物”の彼が仕事を離れて我々と付き合う時は決して奢らず、高ぶることはない。(彼だって仕事の上では、アメリカ現法を預かる責任者として、また学生時代にはレスリング部で鍛えた身体と根性で頑固に自分の信念を主張し、厳しく我が身と周囲に対処しているようだが、それは当然の事だろう)

私もこれまで多くの友人・知人に恵まれ、これらの人々から教えられ、影響を受けてきたが、“C”氏との場合は彼の人格・思想にだけでなく、優れた「ユーモア・センスと遊び心」の重要さまで教えてもらった。ユーモアも時には単なる「ダジャレ」に過ぎない事もあるが、それはそれで結構。人生を明るく前向きに捉える生き方こそ最高ではなかろうか。

彼は天性の明るさに加え、(ご本人は“自分は鬱〔うつ〕で、無口〔むくち〕だ”とおっしゃっているが、周囲は「あの“うつ”は“飲む、打つ、買う”の“うつ”であり、“むくち”とはかれの場合、“口が6つある”と言う事だ」との評判だ)言行一致の行動力を持ち、ご自分が常に前向き発想をするよう心がけているので、多くの人に慕わられ、若い女性も含めて多くの人々から人気がある秘密なのだろう。

“C”氏は今年(1998年) 4月、日本の国会で「公職選挙法改正案」が審議された際、参議院の「地方行政・警察委員会」で海外在留日本人を代表し、参考人として意見を陳述された。後でその時のビディオテープ見る機会があったが、堂々とその大役をこなしているだけでなく、あの硬くうるさい国会の委員会でユーモアに満ちた発言で「笑い」までとっている。これはもう本物だ。

“C”氏の頭の中にインプットされているジョークや笑い話は必ずしもすべてが彼のオリジナルとは限らない。彼の好きな落語で聞いたネタ、友人・知人から仕入れたものなど様々のようだが、問題は笑いのネタの豊富な事と、その豊富なネタを必要な時にタイミングよく取り出す能力に長けている事だろう。このへんは人間業とは思えない。きっと彼は化け物か神か、要するに“妖怪変化(ようかいへんげ)の類ではなかろうか。アメリカで彼を知っている日本人の間で、「あの人は日本よりアメリカの方が似合うんじゃないの。そのうちきっとまたこっちへ舞い戻ってくるよ」と言う人が多い。筆者の予想として、一年以内にアメリカへ舞い戻ってくる賭率は 70:30、(勿論 70が戻ってくる方だ)とみたが如何だろうか。

そんな“C”氏の日本帰国が近づいた時、有志数人が彼の送別会を計画した。肩苦しい集まりの嫌いな“C”氏は、送別会をされる事に遠慮して難色を示していたが、そこで諦める程こちら側もヤワではない。「人の送別会と葬式は当人でなく、周囲が決めるものだ」と勝手な理屈を作り、強引に送別会開催へと持ち込むことになったのである。

“C”氏が語るユーモア(ジョークや、いたずらなど)と、行動に関心を持った私は昨年中頃から彼の話を出来るだけメモをし、コレクションを始めていた。彼流のいたずらやオリジナルジョーク、他人の行為を面白く彼らしい味付けしたもの、他の人が言ったジョークの紹介など様々だ。これら「珠玉の名言」をこのまま埋もらせてはサウスベイ日本人社会、ひいては全人類の為に惜しい。そこで私はこれまで書き溜めた彼の楽しい行動と語録を「“C”氏備忘録」として纏めることにした。ここに“C”氏ご本人の了解を得てその内容の一部を公開したい。人生を明るく過ごせると言う事は何と素晴らしい事だろう。

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ある日の午後、電話のベルが鳴ったので私は受話器を取り上げた。電話の相手は日本語のまじめな声でこう言った。「もしもしそちらは魚屋さんですか?」――間違い電話と思った私は「違いますヨ!」。でもどうも様子がおかしい。しばらくして私は気がついた。私の名前が「河合(かわい)」なので、童謡「かわいい魚屋さん」をもじっていたのだ。受話器を通してほくそ笑む“C”氏の顔がうかんだ。いつの日かこの「お礼参り」をと狙っていたが今こそチャンス、彼を「サカナ」にして「“C”氏備忘録」を一挙公開だ。

以下次号へ続く 河合 将介(skawai@wakao.com)

21世紀の資本主義 三本松 誠

もはや何人をもってしても止める事の出来ない潮流となってしまった社会主義国家の資本主義化、そして欧米や日本などの資本主義国家の社会主義化という流れを考える時にすでに18カ月後に迫りつつある21世紀に現代資本主義というものがどのような変遷をとげるのか考察してみたい。本来このような議論は市井のしがない公認会計士風情が口をはさむ問題ではなく国際政治学だとか経済学、現代思想史といった分野の学者に任せておけば良いのであろうが根が物好きなお節介やきという筆者生来の気性から自説を披露し読者諸氏の御笑覧に処す所存である。

三次産業が二次産業を凌駕:かねてより予想されていた事とはいえ三次産業が隆盛を極め二次産業を支配下に置くという構図の産業革命が急速に進行する事と思われる。先週、マイクロソフト社のビル・ゲイツ会長が日本で行なったウインドウズ98の製品発表会での出来事が正にこの事を象徴している。東京国際フォーラムで行なわれたこのウインドウズ98製品発表会にはNECの金子尚志社長、富士通の関沢義社長、ソニーの出井伸之社長、松下電機産業の森下洋一社長といったそうそうたるメンバーが相次いで登壇しまるでビル・ゲイツ会長に尻尾を振る犬のような風情で祝辞を述べたのである。コンピューター産業という新花形産業の分野では既に三次産業が二次産業を支配下に置いたようである。自らは生産手段を持たずに生産手段を持った企業を支配下に置き、ノウハウや知的創造力とでもいうような力により付加価値を創造していく企業は他にも沢山見る事が出来る。身近なところでは映画産業やテレビ放送局、商社活動の中などにも新時代の萠芽を読み取る事が出来る。

新資本主義社会のメジャーメント:当然と云えば当然の事ながら資本主義社会における計測値はドル換算による経済的質量感によっている。GNPとか GDPといったドル換算された経済的価値によって国家の経済力というものが表示されている。しかしながら経済活動というのは国家の多くの活動の一部分にしか過ぎず、その国の国力を表すものではない。勿論、国力とは何かという事に関しては諸説紛々多々議論の分かれる所であるが、ここでは国家の最終目標と云っても過言ではない「大多数の国民の幸福度」の達成度について考えてみたい。

新資本主義社会における国家の国力というものがドル換算された経済的価値によって

のみ表示される代りに「大多数の国民の幸福度指数」とでも云えるような指標によって表される事が出来るならばより社会主義的資本主義とでも云えるような社会体制が具現出来るのではないだろうか。筆者は21世紀に完成されるであろうこのような資本主義社会を新資本主義社会と呼んでいるが、この「大多数の国民の幸福度指数」を客観的に表す指標作りにはまだ着手したばかりで完成の域に到達していない。やたら浅学の徒の筆者が考えるよりもこの世の中には博学の専門家が群居している訳だから指標作りはこれら専門家の説を待ちたいと思うのは現実からの逃避であろうか。読者の方々の中でこの分野に興味のある方がおられたら、もしくはこの新指標作りに言及している書物を御存知の方がおられましたら下記宛て御連絡を賜わりたい。

こんなユーモア・ジョーク 知ってる?

「どうなってんの? でも気持ちはわかるよネ。」シリーズ(その7)

(1)、某社では社長の発案で、社内では役職の上下に関係なく お互いを“さん” 付けで呼ぶ事にした。それ以前は “○○部長” “○○課長” という呼び方をしていたのが、今度は “○○さん” でよくなったので、ある時社長に呼ばれた部長の Bさん、社長に向かって “さん” 付けで話し掛けたら、社長が言った。「わたしのことは “社長” と呼べ!」

−−どうなってんの? でも気持ちはわかるよネ。

(2)、某社の社長は C S(Customer's Satisfaction−お客さまに満足していただく活動)に熱心で、口を開くと C S、C S と騒ぐくせに、自分は無愛想でいつも苦虫を噛み潰したような顔をしている。

−−どうなってんの? でも気持ちはわかるよネ。

(3)、ボーナスの査定が終了した後、部下とゴルフに行ったら、昨日までと違い、部下の誰も “ナイス・ショット!”とほめてくれない。

−−どうなってんの? でも気持ちはわかるよネ。 羅府の庄助さん

ケンタッキーからこんにちは 三島

こんにちは今、出張で ケンタッキーに来てます。
明日帰るのですが こちらで目立つのが レストランでの喫煙です。
ご存知のように カリフォルニアではレストラン内では全面禁煙なのにこちらでは スモーキングセクションのないレストランもあって(つまり全席喫煙可)人が食事をしている隣でたばこを吸ってたりして びっくりしてしまいました。
カリフォルニアの禁煙処置のありがたみがわかりました。
ここケンタッキーは蒸し暑いです。まるで日本にいるみたいです。
日中は90度をこえてまして 今日ゴルフをしましたが バテてしまいました。
KYの我が社の連中はゴルフカートを使わず、歩きですのでしんどかったです。ゴルフも歩くとスポーツですね。
-----カートに乗ったらなんなのか? それは オヤジの遊びです。(笑)

ウンがついた!

運転中、突然「バチャッ」と音がするので何だろうと思ったら、鳥のふんがボンネットに落ちてきたのです。それもけっこうな量のやつでフロントガラスまで汚れてしまいました。「あーあー汚いなあー、かっこわるいなー、こんなに車がたくさん走っているのになんで私の車に落ちたのだろう。今日はついてないのかなあー。」と一瞬考えたのですが、「いーや違う、今日は遠くのゴルフ場まで一人で行くので運転に注意しろと言ってくれているのかも知れない」と勝手に解釈しながら運転することにし、無事ゴルフ場に到着しました。

最近、不調の私は、今日はとんでもないスコアになるかもしれないと思いながらスタートしました。ところが不思議なことが起こるのです。ショットが良くなく(いつものことですが)なんとかごまかしながらの苦しい展開だったのですが、グリーンに乗った途端、パットが面白いようにどんどん入るんです。それからOBになったと思ったボールがちゃんと木の下にあってセーフ、それを転がしたらピン1メートルについてパーを拾うといった具合で、ラッキーが続くのです。上がってみると絶不調とは思えない良いスコアなので、きょうはなんでこんなについているのかなあと考え、今朝の出来事を思い出しました。「そうか、あれはふんがついたのではなく、ウンがついたんだ!」(R.O.)

編集後記

河合さんは今、日本に行かれています。記事は日本へ行く前に頂いているのですが、記事の書きだめができるなんてすごいですね。

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Zakkaya Weekly No.111

雑貨屋店主 大西良衛 ronishi@earthlink.net